4 学習障害児等に対する指導計画の作成 (1) 個別の指導計画作成の必要性 学習障害児等の指導を適切に行うためには、児童生徒の実態把握の結果を踏まえ、 適切な指導目標を設定した上で、その指導目標の達成を図るための系統的な指導内容 を盛り込んだ指導計画を作成し、学校全体の共通理解の下に、継続的な指導を展開し ていく必要がある。 指導計画の作成に当たっては、一人一人の児童生徒が示している読み・書き・計算 などの学習上のつまずきや困難、行動上の問題が異なっていることから、個々の児童 生徒の特性や問題点を踏まえた上で、個別に指導計画を作成することが重要である。 (2) 個別の指導計画作成に当たっての留意点 指導計画の作成に当たっては、実態把握の結果を総合的に検討し、指導目標を設定 することが大切である。その際には、総合的な指導目標を設定するとともに、指導内 容ごとの指導目標をきめ細かく設定することが大切である。 また、学習障害児等の指導においては、他の児童生徒と同一の指導内容・方法や教 材・教具による指導を行うだけでは、十分な効果をあげることができない場合が少な くないことから、個々の児童生徒の特性等に応じた指導内容・方法や教材・教具を工 夫することが大切である。このためには、指導内容ごとの配慮事項や援助方法を具体 的に明らかにしておくことが必要である。