慶應義塾大学SFC研究所 ソーシャルファブリケーションラボ
「ファブ」×「シェア」の時代における"ネットワークパワー"の研究
インターネット前提となる21世紀は、2つの「価値」が私たちの社会を駆動します。
ひとつは、「既にあるもの、スキル、経験を共有しよう」という「シェア」のマインド。もうひとつは、「まだ無いのであれば、自分たちで新しくつくってしまおう」という「ファブ」のマインドです。
この「ファブ」のマインドと「シェア」のマインドは、インターネットに支えられて、組織の壁も国境も越えて広がり、地球規模で意志ある人々を繋げていくものです。
慶應義塾大学SFC研究所ソーシャルファブリケーションラボは、「個」が新しい何かをつくりだす力(パーソナル・ファブリケーション)を基点としつつ、その個と個の力がいかにして社会的に結合し、オープンな協力・共有・協調・共創・協働を通じてより大きな、地球や地域の問題を解決するかを研究するラボとして、2012年に設立されました。
私はその力を「ソーシャル・ファブリケーション」と名付けました。そして、インターネットのデジタルな力と結合して、たとえ離れていても、仲間が物理的な近くにいなかったとしても、地球上のたくさんの分散的な力が遠隔で結合する「ネットワーク・パワー (The Power of Network)」を研究する本格的なラボへと進化しました。
本ラボは、文部科学省COI STREAM (革新的イノベーションプログラム)においてシステムとライセンスの開発を進めながら、それ以外にも、国際的な活動の展開を推進しています。具体的には、「ファブ」と「シェア」に関連する国際会議をほぼ毎年ホストするほか、JICA研究所や、ファブラボ・アジア・ネットワークと連携して、海外(主にアジア、アフリカ)での実践的なプロジェクトを進めています。わたしたちはこれから「Think Locally, Act Globally」をモットーに活動を続けます。
慶應義塾大学環境情報学部 田中浩也(代表)