大西洋奴隷貿易のデータベース(TSTD)によると、1750-1775年(反乱の情報はこの期間が一番正確らしい)の間に発生した船上の奴隷による反乱は全体のわずか3%だったのだ。こんなに反乱が「レア」だった理由としてよくあげられるのが、奴隷船の環境なのだ。 (2/12)pic.twitter.com/4Br4VKx1ar
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奴隷たちはギュウギュウに、まるで食器棚に入れるかのように「並べられ」、足枷がつけられ、食事も満足に与えられることは無かったのだ。これだけ厳しい環境だと、反乱を起こすのはそもそも難しいと考えられるのだ。 (3/12)pic.twitter.com/Bc8WGLAyVC
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でも先に示した期間のデータをもう少し詳しくみると、平均して一隻あたりの奴隷は約270人なのに対し船員は30人程度だったのだ。奴隷全員が反乱を起こしたとしたら船員1人で9人の奴隷を相手にしなきゃならないから、直感的にはもう少し頻度が高くてもおかしくない気がするのだ。 (4/12)pic.twitter.com/fxwsUBznbl
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ここで問題になるのが「フリーライダー」なのだ。潜在的な反乱者がたくさんいて、かつ参加にコストがかかる状況では ・自分1人が追加で参加しても成否には大して影響しない ・参加しなくても反乱が成功すれば自分も得する と「みんなが」考えるのだ。だったら反乱に参加しない方が合理的なのだ (5/12)pic.twitter.com/o55WMUr0Qp
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でももし潜在的な反乱者(つまり奴隷船に乗ってる奴隷の数)が相対的に少なければ、「自分が反乱に参加するか否か」が反乱の成否に大きく影響してくるのだ。さらに、人数が少ない方が互いに監視や連携したり、機会を伺いやすくなるのだ。 (6/12)pic.twitter.com/yCQlQba57l
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要はみんなで1つの目標を達成するには、烏合の衆よりも少数精鋭の方が良いという事なのだ。奴隷船の文脈で言えば、奴隷は「少ない方が」反乱を起こしやすいはず、という予測が導かれるのだ。 ということでいざ実証なのだ! (7/12)
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この研究では、先に示したTSTDの1750-1775年のデータを用いて統計分析を行ったのだ。筆者が注目したのは、奴隷船に乗せられた奴隷の人数全体と、男性奴隷の人数なのだ。物理的な力が必要になる反乱では、男性が特に重要になるはずと筆者は考えたのだ。 (8/12)
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統計分析の結果、 ・奴隷の人数が多いほど ・男性奴隷の人数が多いほど 反乱が起きにくくなる傾向にあったことがわかったのだ。推計によれば、奴隷全体が50人増えると最大で40%、男性奴隷が50人増えると最大で50%、反乱が発生する確率が低下するのだ。 (9/12)
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分析で少し気になるのは、船のトン数が考慮されていないところなのだ。奴隷の密度(人数÷トン数)は奴隷の輸送環境に影響を与え、それが反乱にも影響を与える(起きづらくなる)ことは想像に難くないのだ。修正されたデータもあるし、ぜひモデルに入れてみて欲しいのだ。 https://twitter.com/bot99795157/status/1174605782282723328?s=21 … (10/12)
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また、論文の後半では事例を引きながら、奴隷船の民族・言語構成と反乱の関係を定性的に分析しているのだ。一つの奴隷船に複数の民族・言語話者がいると協調が取りづらくなり反乱が起きにくいというのは十分にあり得る話だから、今後の定量的な分析に期待なのだ。 (11/12)
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今回の話は https://doi.org/10.1177%2F1043463113513001 … からなのだ。 奴隷貿易の、しかも奴隷船上での奴隷の反乱というテーマは確かにニッチなんだけど、外部との連携が取れない閉鎖的な環境における集合行為問題の事例としてかなり興味深いと思うのだ! (12/12)
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「タダ乗りと奴隷:船上での奴隷の反乱」として追加しておいたのだ〜。 ア
イさんのお尻と学ぶ統計学 - Togetterhttps://togetter.com/li/1342003
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今の日本と一緒じゃないか…
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おもしろいですね、ただ、フリーライダーというより、人数が増えること(船がおおきくなること)によって歩き回れない奴隷が正確な船乗りの数を把握することができなくなることが原因のような気がします、奴隷に船乗りの数は伝えてないですよね? 小さい船では見渡せることで把握できたからでは?
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