ボクシングのWBAミドル級王者・村田諒太(33)=帝拳=が19日、千葉・八街少年院を訪れ少年院生に講演を行った。模範的とは言えなかった中高生時代や、アマチュアでは高校、大学がいずれも黒星デビューだったことを語り「負けたまま終わらなければチャンスはある。自分の人生を自分で選択してほしい」と、約1時間半にわたって力強いメッセージを送った。
「みんな聞いてくれたとは思います。自分だって何かが違っていたら少年院に入っていたかもしれない。ボクサーなんてみんなそう。共感みたいなものもあります」と、村田。少年院生は講演後のミット打ち体験で目を輝かせてパンチを放ち、質疑応答でも答えきれないほど質問の手が上がっていた。
今後どこを目指すのかという入院者の質問に「勇気を示すような試合をしたい」と答えた村田は「約束になりました。次も必ずそういう試合を」と、きっぱり。村田は17日に8日間の走り込み合宿を打ち上げたばかり。今後は練習時間を増やして早ければ年内に行われる次戦に備える。 (藤本敏和)