大相撲で4場所連続休場から再起した幕内経験者の西幕下46枚目・千代の国(29)=三重県伊賀市出身、九重=が、元大関照ノ富士(27)=伊勢ケ浜=との元幕内対決を押し出しで制し、7戦全勝で幕下優勝を果たした。
自己最高位の東前頭筆頭だった2017年夏場所に挑戦し、敗れて以来の対戦。「思い切り当たっていける。組んだら相手が上ですから」と突き押しに徹してまわしを取らせなかった。右を差す場面もあったが「小手投げが頭にあって意識した」と勝負勘も健在。抜いて押し切った。
平幕だった初場所で靱帯(じんたい)痛めた左膝を、サポーターで固めての土俵を「正直、不安は大きかった」と振り返ったが「今日は良いパフォーマンスでした」と全勝締めに納得の表情。九州場所は幕下上位まで番付を戻す見込みで「もっと強くならないと。まずは関取に戻ります」と力強く誓った。