@chablis777
シャブリ

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(剛男)はい はい はい はいはい はい はい はい。
はい もしもし 柴田です。
(なつ)あっ 父さん。おお なつかい。 元気かい?
℡うん。どうした?
千遥のこと…。
おう 千遥ちゃんのことか。
明美からも聞いたよ 元気で働いてるって。
うん… それでね…。
(夕見子)牧場で アイスクリーム屋ね…。
(砂良)普通のミルクと いちごミルクと小豆ミルクを作ろうと思ってんだわ。
(富士子)ねえ 雪月でも小豆のアイスは作ってるしょ?
(夕見子)うん。小豆のほかに 何か入れてるの?
えっ? う~ん… それは企業秘密だから。
(富士子 砂良)え~!
あっ 父さん。
何だ 夕見子もいたのか。
いや 今 なつから電話があって千遥ちゃんが離婚するらしい。
離婚?
やっと決心がついたって。
決心?(砂良)それって いいことなんですか?
う~ん… いや それを見届けるために俺も 東京に行こうと思うんだわ。
はあ? あんたが行って どうなるの?
どうもならんかもしれないけど…俺には 責任があると思うのさ。
そして なつと咲太郎は千遥の話し合いの場へ向かいました。
♪~
♪「重い扉を押し開けたら暗い道が続いてて」
♪「めげずに歩いたその先に知らなかった世界」
♪「氷を散らす風すら味方にもできるんだなあ」
♪「切り取られることのない丸い大空の色を」
♪「優しいあの子にも教えたい」
♪「ルルル…」
(千遥)兄と姉です。
この人が 私を育ててくれた置屋のお母さん。
(なほ子)光山なほ子と申します。
(咲太郎)兄の奥原咲太郎です。姉のなつです。
千遥を助けて頂きありがとうございました。
ありがとうございました。
やめて下さいな。 いいんですよ…。私が 勝手に 千遥を娘にしたんです。
私を恨んでないんですか?
千遥が結婚する時に昔の家族とは縁を切らなくてはいけないと言ったのは 私なんです。
いえ それも千遥のためを思ってのことですから。
あなたに出会えて千遥が どれほど救われたか…。
そのことは 私たちが一番よく分かります。
まあ… ありがとう。
けど… 千遥の決心を聞いて私も 本当に責任を感じました。
全ては 私のうそから始まったことですからね。
お母さんのせいなんてことは ないから…。
(戸が開く音)
あっ 女将さん。清二さんも お久しぶりです。
(清二)どうも。
初めまして。 千遥の兄の奥原咲太郎です。
姉の なつです。
(雅子)千遥さん これは一体どういうことなんです?
申し訳ありません。
私の父は戦死して母は空襲で亡くなりました。
空襲で母を亡くしたあとは家も焼け出されて私たちは 子どもだけで生きなければなりませんでした。
終戦の頃は上野の地下道で暮らしていました。
浮浪児だったの? あなた。
はい。
それから 孤児院に送られたんです。
そこで 千遥だけ なんとか連絡のついた親戚の家に預けました。
まだ 千遥が5歳の時です。
その親戚の家で千遥は つらい目に遭ったらしく6歳の時 そこから家出をしたんです。
家出?
千遥は 見ず知らずの復員兵に拾われてその人が うちの置屋に千遥を連れてきたんです。
私は そんな千遥を育てるうちにかわいくなって…それで身寄りのない子として届け出を出し自分の養子にしたんです。
あのころは そういうこともたくさんあったので…。
それで 私は救われたんです。
つまり そういうことを隠してうちの嫁になったということね?
どうでもいいでしょう そんなことは…。
母さんだって分かっていたことだろう。
分かっていたんですか?
(雅子)それは 何かあるとはね…。
うちだって商売をしてますから結婚する時に あなたが置屋に売られたことぐらいは調べましたよ。私は反対したけどこの子が ほれていたしうちの人がそんなことは気にするなと言ってね。
親方が?(清二)僕より千遥のことを 一番かわいがっていたのはおやじだったからな。
そのおやじが亡くなった今千遥が この店にいる理由がなくなったのも 無理はないよ。
何を言うの。だけどよく この店を やめる決心をしたな。
君さえよければ僕は いつ別れてもいいと思ってたんだ。
それは ただの無責任じゃありませんか。なつ…。
分かってますよ。
千遥さんはこの店を潰してもいいんですか?
はい…。
すみません…。
養育費も 何も要りません。
千夏といられたら それだけでいいんです。
そうはいきませんよ。
千夏は うちの大事な孫ですからね。
ここを出て あなたが一体 どうやって育てていけるというの?
仕事は すぐに見つけます。
それに 私たちがいます。
家族がいます。
どうか 千遥から 千夏ちゃんを奪うようなことだけはしないで下さい。
これからは 家族が 必ず支えていきます。
千夏は ちゃんと育てます。
女将さん…実は 千遥の… 我々の戦死した父も料理人だったんです。
えっ?日本橋で 小さな料理屋をしていました。
その前は 浅草の料亭にいてそこで 女中をしていた母と知り合って独立したんです。
2人とも 子どもの頃から奉公に出されて頼れる人は少なかったと言っていましたがその小さな店で本当に 私たち家族は幸せだったんです。
戦争さえなければ…。
その店を 私が再建したいと思っています。
千遥には いずれその店を継がせたいと思います。
だから 安心して下さい。
ちょっと お待ちなさい。
今 お父様が浅草の料亭にいたって言ったけど 何ていうお店?
さあ 名前までは…。
亡くなったうちの人も 若い頃は浅草の料亭で 修業をしていたんですよ。
(千遥)親方も?
はあ… もしかしたらそのころから あなたと うちの人は縁があったのかもしれないわね。
あなたたちの気持ちは よく分かりました。
夫婦の関係に関してはこっちが悪いんでしょうから離婚は認めます。
いいわね?はい。
(雅子)だけどね 千遥さん…。
あなたは 何か思い違いをしているようだけどこの店は 今あなたがいないと やっていけないのよ。
この店の味は あなたの味なの。
あなたはうちの人が見込んだ料理人なのよ。
私はね… うちの人が残した この店をできれば続けたいの。
離婚しても… この店はやってもらえないかしら?
えっ?
(雅子)清二にも父親としての責任は残りますからね。
まあ どんな形にせよこの店は あなたが受け継いで千夏も ここで安心して暮らせる方がいいでしょう。
お義母さん…本当に それでいいんですか?
引き受けてもらえる?
はい…。
(なほ子)女将さん…。
さすが 母さんだ。
お前が言うな!
そうですね はい…。
あ~ これで すっきりしたわね。
(笑い声)
♪~
お兄ちゃん お姉ちゃん本当にありがとう。
よかったね 千遥。
千遥は 本当に親方から愛されていたんだよ。
うん… やっぱり そうだ。絶対に そうだよ。
千遥の親方と 俺たちの親は同じ浅草の料亭にいたんだ。
そこで 同じダシのとり方を覚えた。
だから 千遥は 同じ天丼が作れたんだ!
もし そうなら… うれしいけど。絶対に そうだよ!
♪~
ここか…。
あれ… もしかして 千夏ちゃん?
(千夏)はい。
やっぱり 千夏ちゃんかい!
やっぱり 柴田君心配で来てくれたんだね。


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