【高校野球】東邦・石川の同僚 高校ジャパン熊田は進学へ 「プロのレベルに達していない」大学から即戦力目指す2019年9月19日 19時24分
韓国・釜山で8日まで開催された野球のUー18W杯で、東邦高(愛知)の熊田任洋内野手(3年)が全8試合に出場し、打率3割1分8厘、8打点の活躍を見せた。日本のトップ選手がそろった中で、遊撃のレギュラーを獲得。今春のセンバツ優勝、高校日本代表の実績、自信を胸に、卒業後は大学でさらに腕を磨く。 日の丸を付けた自信が、世代屈指の遊撃手をさらに大きくしたようだ。「日本を代表してプレーすることの重圧、重さを本当に感じた。甲子園と雰囲気がここまで違うとは思わなかった」。チームの結果は5位に終わったが、熊田にとっては濃密な体験となった。 優勝した今春センバツでは4番を任されるなど、打力と50メートル6秒0の俊足を備える。高校日本代表では、内野手7人のうち6人が遊撃手という激戦の中で、定位置を確保した。大一番だった1次リーグ(L)の米国戦では、2安打4打点の大活躍。高校のチームメートでもある4番・石川昂弥内野手(3年)と東邦コンビで7打点を稼いだ。 一方で、国際舞台の怖さも知った。1次Lの台湾戦で遊ゴロを悪送球。手痛い敗戦につながった。試合中は雨。照明は暗く、霧も立ち込めていた。日本国内の公式戦なら、中止になるような悪コンディション。それでも、言い訳はしない。 「どういう状況でも、試合はやると聞いていた。あの状況でやることはなかなかない。一つのプレーやミスで、簡単にのみ込まれて、負けてしまう。国際大会の難しさを感じた。対応力やメンタルを鍛える必要がある」 大会を通じて打率は3割を超えた。6番打者ながら、石川、西(創志学園)の9打点に次ぐ8打点をマーク。十分な結果を残した。「木製バットはヘッドが重く、飛ばない。自分の形で振ることを意識して、シンプルに打ちにいったのが良かった。自信になるし、他の人がなかなかできないような経験ができた」と充実感をにじませた。 高校日本代表の選手の多くは、プロ志望を表明。同じ遊撃手の武岡(八戸学院光星)は、すでに志望届を提出している。そんなチームメートを横目に、熊田は大学進学を希望する。「石川を間近で見て、自分はまだプロのレベルに達していないと思う。大学で結果を出して、即戦力でプロに行きたい」。今後は勉強と並行しながら、練習を続ける予定。日の丸の経験、自信を次のステージで生かす。(麻生和男)
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