【ヨガのさまざまな種類と効能】~目的に合ったヨガの選び方~
ヨガとはもともと「つながり」を意味する言葉で、心と身体のつながりを図るためのものです。ヨガを行う上で欠かせないものが「呼吸」「姿勢」「瞑想」で、これらを組み合わせて行うことで心と身体を整えていきます。ヨガは女性にも人気が高く、フィットネスジムのスタジオプログラムでも数多く取り入れられています。
また、1人でヨガを行うための書籍も多く出版されているので、わざわざどこかに通うのが難しいといった方でも自宅で行うことができます。私の周りでもヨガを行っている人は多く、私自身もヨガを習っていたことがあります。以前ジムに通っていた頃にいくつかのスタジオプログラムに参加しましたが、個人的にはヨガのプログラムが1番自分には向いていたように思います。
なぜヨガがこれほど長く人気があるのかというと、ヨガにはさまざまな効能があり、その効能が現代人が抱えている問題の解消に大きく役立つものだからだと思われます。ヨガは医学的にも注目されてきていて、ヨガの種類よってもさまざまな効能があります。また、ヨガは次のような方々には特におすすめです。
・スポーツなど体を動かすのは苦手だけど、身体を動かしたい
・冷えやだるさなどの症状を改善したい
・原因不明の不快感がある
・日々の生活でストレスが溜まっている
・自分自身と対話する時間が欲しい
日々の忙しい生活の中で時間を作るのは難しいことですが、ゆっくりとした時間を持つことも心身を整えるためには大切なことです。ここでは、ヨガがもたらす効能やさまざまな種類による特徴についてお話していきたいと思います。
ヨガの基本的な考え方
ヨガの3大原則
・姿勢を整える:調身
・リラックス及び集中:調心
・深い呼吸:調息
ヨガでは、この3つの考え方をとても大切にしています。また、ヨガとはただ呼吸を整えたりさまざまなポーズをとるだけのことではありません。普段の生活のなかで無理なことや無駄なことはせず、物や欲に執着しすぎず、自然と調和して生きていくための1つの概念として捉えると良いかもしれません。
普段の生活の中で無理をして心身のバランスを崩してしまう方は、ヨガで身体と心の調子を整えてもまたすぐにバランスを崩してしまいます。その繰り返しになってしまっては、いくらヨガで呼吸やポーズを正確に行ってもあまり意味がありません。ヨガとは本来、気持ちよく生きていくために活用するものなので、生活の中にこそヨガの概念を取り入れるべきなのです。
身体の歪みを整える
ヨガには重力を感じながら身体の中心を整えてくれるようなポーズが数多く存在します。そのため、普段の偏った姿勢を整えてくれる効果があります。また、ストレッチ効果やトレーニング効果もあるので、身体の歪みを整えるのにはとても適しています。医学的にみても筋肉や筋膜のストレッチやインナーマッスルの活動性向上にもつながるポーズが多く、骨盤の歪みや背骨の捻れ改善にも効果が期待できます。
自律神経を整える
ヨガでは呼吸法をとても大切にしています。現代社会はストレスが溜まりやすく、自律神経を乱しやすい環境下にあります。ヨガの呼吸法には数種類ありますが、最も基本的な呼吸法としては腹式呼吸があります。この腹式呼吸を正しく行うことで、リラックス効果のある副交感神経の働きを高めてくれます。
自律神経が乱れてしまうと睡眠障害や疲労感、だるさなどの症状を引き起こしてしまいます。特に夏場や冬場は体温の調節で自律神経が疲弊していることが多く、自律神経の異常を生じやすい時期でもあります。正しい呼吸法でヨガを行うことにより、自律神経を整えてくれる効果が期待できます。
頭の中を整理できる
自分と対話する時間を作ることで、ストレスを軽減したり集中力を高めたりする効果が期待できます。人はさまざまな情報を頭の中で整理できずにいると、無意識のうちに疲れやストレスが溜まったりします。そういった症状の改善のためには、瞑想することによって頭を整理するのが効果的です。また、感情をコントロールする力を高めることもできるので、ストレスが溜まりにくい生活を送れるようになるかもしれません。
さまざまなヨガの種類と効能
ハタヨガ
ハタヨガは初心者でもなじみやすく、身体と心を落ち着かせて日々のストレスからの解放を目的としている方に適しています。最近なかなか寝付けなかったり食欲がわかなかったりする方は、もしかしたら自室神経の乱れからきているのかもしれません。そういった方は、自律神経を整える効果が高いハタヨガを試してみると良いかもしれません。
アシュタンガヨガ
アシュタンガヨガは中級者~上級者向けヨガとされています。運動量が多く難しいポーズも多いので、ハタヨガなどでヨガに慣れてから行った方が良いかもしれません。このヨガは無理をすると身体を痛めやすいこともあるので、徐々に慣れていく必要があります。
パワーヨガ
パワーヨガは運動量が多くエクササイズに近いヨガで、筋力をつけたい方や姿勢を整えたい方などにはおすすめです。負荷の大きいポーズもあるので初心者には難しいこともあるかもしれませんが、しっかりとした身体作りをされたい方はパワーヨガを試してみると良いかもしれません。
ホットヨガ
ホットヨガとは、室温38~40℃、湿度55~65%で行うヨガのことです。体温を上げた状態でヨガを行うことで柔軟性も高まり、さらに代謝もアップしてデトックス効果も高まります。代謝は体温が1℃上がるにつれて13%上昇すると言われているので、ホットヨガは代謝アップには最適のヨガになります。
また、ホットヨガは女性だけのスタジオも多いので、周りの目を気にせずレッスンを受けられるのも魅力の1つかと思います。男性がいると気になるという方も多いかと思いますので、そういった方は女性だけのホットヨガスタジオなどを探してみると良いかと思います。
陰ヨガ
陰ヨガとは、他のヨガと比べてゆっくりとした動きで関節を動かすので、身体に負担の少ないヨガになります。また、呼吸に重点を置いているため、ストレス軽減やリラックス効果が高いのも特徴の1つです。そのため、初心者や高齢者でも気軽に行いやすく、集中力を高めたい方にもおすすめです。
ヨガを行う上でのポイント・注意点
無理をしない
ヨガのポーズでは、初心者にとってはかなり無理に身体を伸ばしたり、筋肉に負担がかかったりしてしまうものも数多く存在します。いくら身体のためとはいえ、過度な負担をかけると身体は壊れてしまいます。私が以前勤めていたクリニックでも、ヨガをして肩を痛めてしまったという患者さんがいらっしゃいました。その方は腱板という肩にある筋肉の一部を損傷してしまい、結果として手術まですることになってしまいました。
もちろん自分に合ったヨガの方法を行っていればそのようなケガはないのですが、特に高齢者の方ほど無理をして頑張ってしまう傾向にあるので注意が必要かと思います。そもそもあまり無理をすると呼吸も乱れてしまいますし、リラックスすることもできません。そのような状態ではヨガが本来持っている効果も期待できなくなってしまうので、無理のない範囲内で行うようにしましょう。
食事の直後を避ける
ヨガのポーズには内臓に負担のかかるポーズも存在します。そのため、ヨガを行う2~3時間前には食事は済ませておくようにしましょう。食事の直後にヨガを行うと、場合によっては逆にお腹の調子を悪くしてしまうこともありますので、基本的には空腹時に行うのが良いとされています。
環境をつくる
ヨガは、基本として余計な外的刺激のない空間で行います。身体と心の調和を行うためには、外的刺激は邪魔になり、心身の調和を妨げてしまいます。自宅でヨガを行う場合には、テレビを消してリラックスできるような音楽を流すのも良いですし、アロマをたいてみるのも良いかもしれません。とにかく自分が落ち着ける環境を整えてからヨガを行って、自分と向き合う時間を作ってみると良いかと思います。
呼吸を整える
ヨガで最も大切にしているのが呼吸です。この呼吸が乱れてしまうとストレッチやリラックス効果、自律神経を整える効果などが期待できなくなってしまいます。正しい腹式呼吸を行うことで、現代社会では優位になりやすい交感神経の働きを落ち着かせ、リラックス効果のある副交感神経の働きを高めてくれます。
腹式呼吸を行う際には、おへその辺りを意識して息を吸い、ゆっくりと時間をかけて息を吐き出します。このときに姿勢が崩れていると呼吸が浅くなってしまうので、おしりから頭の先までヒモでつるされているようなイメージを持つと良いかと思います。
おわりに
ヨガは世界的にも人気が高く、医学的にも効果が認められてきています。そして、ヨガの効果を実感するためには何よりも継続が大切です。一度バランスを崩してしまった身体と心を調和させることはすぐにはできません。また、自分の世界に入るのも初心者にとっては難しいことです。
まずはヨガの基本的な姿勢を身に着けることが大切になってきますので、途中で諦めずに継続することが大事です。徐々にヨガに慣れていくことで、ご自分の感情をコントロールできるようになってくるかもしれません。
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