『やすらぎの刻~道 #119 テレビ朝日開局60周年記念』のテキストマイニング結果(キーワード出現数ベスト20&ワードクラウド)
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『やすらぎの刻~道 #119 テレビ朝日開局60周年記念』のEPG情報(出典)&解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)
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やすらぎの刻~道 #119 テレビ朝日開局60周年記念[解][字]
巨匠・倉本聰氏が1年間をかけて描くのは、山梨を舞台に昭和~平成を生き抜いた無名の夫婦の生涯。そして『やすらぎの郷』のその後。2つの世界が織り成す壮大な物語!
詳細情報
◇番組内容
やすらぎの郷に住む脚本家・菊村栄(石坂浩二)が“末期”の前立腺がんにかかっているという噂が流れ、心配したマヤ(加賀まりこ)やめぐみ(松原智恵子)が訪ねてくる。郷の理事長兼医師の名倉(名高達男)から簡単な手術をすればすぐ治ると聞いていた栄だが、不安にかられコンシェルジュのエリ(板谷由夏)に探りを入れる。そんな中、栄は噂を広めている張本人・冴子(浅丘ルリ子)やマヤを驚かそうと、あるいたずらを思いつく。
◇出演者
石坂浩二、山下真司、浅丘ルリ子、加賀まりこ
◇作
倉本聰
◇音楽
島健
◇演出
池添博
◇主題歌
中島みゆき『慕情』『進化樹』『離郷の歌』(株式会社ヤマハミュージックコミュニケーションズ)
◇スタッフ
【チーフプロデューサー】五十嵐文郎(テレビ朝日)
【プロデューサー】中込卓也(テレビ朝日)、服部宣之(テレビ朝日)、山形亮介(角川大映スタジオ)
◇おしらせ
☆番組HP
https://www.tv-asahi.co.jp/yasuraginotoki/
☆Twitter
https://twitter.com/yasuragino_toki
☆Instagram
https://www.instagram.com/yasuraginotoki/
(菊村 栄)
〈初期の前立腺がんであると
名倉理事長に宣告された私は
維新会病院の泌尿器科で
その全摘出手術を
行う事になったのだが
それを みんなに伏せた事が
園内に あらぬ憶測を呼び
私の命が
もう短いのではないかという噂が
パッと周囲に広がってしまった〉
〈その噂の伝播力は相当なもので
私自身が もしや私は… と
疑心暗鬼に
かられるほどのもので…〉
〈しかし とにかく
手術は成功した〉
〈…らしい〉
♬~
(ノック)
はい… はい。
(リュウ)元気? ハハハハ…!
ああ… リュウさん。
前立腺の手術したんだって?
ハハッ… そうよ 3日前。
私 5日前よ。
あんたもしたの?
そうなのよ!
いやあ 驚いた。 もう
こんな所で お目にかかるとは。
でもね ここの先生ね その道じゃ
一 二の権威だそうだから。 ねっ。
座っていい?
あっ ごめん。 どうぞ どうぞ。
いや~…。
…で あとは どう?
うん まあね。
ふ~ん 初期だったの?
そうそう ごく初期。
ああ 私もよ。
まあ こんなものは
早く取ってしまったほうが安全だ。
ねっ。
そう そう そうだよ。
〈八木隆司。 通称 リュウさん〉
〈異端の
メイクアップアーティストとして
この世界では名物男だったが
喧嘩っ早くて
あちこちで干され
二十数年前 ハリウッドに渡って
特殊メイクの
スペシャリストとして
一躍 あっちで名を馳せた〉
〈ここ2~3年
怪奇映画のメイクアップで
アカデミー賞の候補にも
挙がっている〉
で 今 どうしてるの?
老人ホームだよ。 やすらぎの郷。
えっ!?
あの やすらぎの郷にいるの?
うん。 3年になるかな。
ねえねえ あそこ
いっぱい入ってるでしょ。
うん うん。
確か 姫なんかも
あそこにいたんじゃないの?
そう。
あ でもさ
一昨年 亡くなった。
そうだってね。 あの人
本当に最後まできれいだった。
今いるのはさ
怖い奴ばっかりだよ。
(リュウ)えっ?
お嬢だろ。
白川冴子?
そう。 それに水谷マヤ。
うわあ!
2人とも喧嘩した。
桂木夫人。
桂木怜子?
そう。
喧嘩したわ~。
ええ? 中川玉子だろ。
あっ あの人は いい人よね。
うん…。
九重めぐみ。
あっ 肌のきれいな人。 ねっ。
岸井さとみ。
ああ! もう… 大喧嘩したわ。
ええっ!? ハハハ…。
香川さくら。
あっ さくらちゃんは
デビューから
ずっと おつき合いしてるの。
あっ そう。
男のほうはね マロだよ。
あら! あの不良。
そうそう そうそう…。
で 水沼六郎。
あのロクさんもいるの!
そう。
高井の秀さんだっているんだぜ。
えーっ! 驚き。
それが みんな老けちゃって?
そうだよ そりゃ…。
ハハハハハハ…!
じゃあ あなた
怪奇映画できるじゃない!
怪奇映画?
怪奇映画できるでしょ
それだけ集まってれば。
メイクの必要もほとんどなくて。
ねえ?
そんな ひどい言い方…。
いやあ 面白いと思うぜ。
それだけ集まってれば。
「怪奇の館 やすらぎの郷」。 どう?
いや まあ 面白いねえ。
ハハハ… シナリオ書かない?
うんと怖いやつ。
そんな… そんな怖い事言ったら
殺されちゃうぞ。
ハハッ… 違えねえ。
アハハ… アハハハハ!
書いたほうがいいよ。
〈本当に
ちょっと心が動いたほどだ〉
あの…。
うん?
この間さ あの… アカデミー賞の
候補になったじゃないか。
どれ?
ほらさ あの…
あっちの美人女優の…。
うーん…
あっ エミリー・シャーロット?
そうそうそう。 彼女のさ あの…
こう 老けた顔のメーキャップ
すごかったね。
ありがとう。
フフ…。
いや こう なんか
老けてる顔なのに
めちゃくちゃきれいだった。
ありがとう…。
(2人の笑い声)
あれ… あれ 最後
あの役 いくつの設定なの?
97よ。
97か…。
うん。
へえ…。 で 一番若い時は?
15よ。
15から97まで 一人でねえ!
そう。
あっ… 面白いもの見せようか?
何?
ちょっと待ってて。
うん。
ちょっと取ってくる!
アハハ…。
〈私の中に 突然 一つ
チカッとひらめいた
思いつきがあった〉
〈思いつきというか
いたずら心である〉
〈いたずらというか…
復讐心である!〉
〈菊村先生は もう死にそうだと
噂をばらまいて
楽しんでいた奴ら〉
〈奴らに
一矢報いてやらねばならぬ〉
〈彼らの希望どおり
私は重病で がっくり痩せ衰え
死相を漂わせて
彼らのもとに現れねばならぬ〉
〈うむ!〉
(ノック)
はいはい!
うん?
ねえねえ これ見て。
これね 僕の友達の女優さんで
小野寺久美子っていって
実年齢は32~33かな うん。
この子にね 18歳の若い女の子の
メイクをすると…。
こうなるのよ!
えっ?
これが その…。
小野寺久美子よ。
本当に?
本当よ。
ねっ? 変わるでしょ?
いや… 別人だねえ。
それがね…。
ほら!
えっ!
ハハハハハハ…!
これも同じ人なの?
そうよ!
えっ? えっ…。
うん。
これさ… どうやって
こんなふうに変えられるの?
うん まずね…。
この子の顔の原形をよく見るの。
うん。
この子の場合
割と鼻がふっくらしてて
ほうれい線がはっきりしてて
そして 頬骨が
少し上がってるでしょう?
これをベースにして
顔を変えていくわけ。
なるほど…。
だから まず 頬ね。
この ほっぺのキメが細かくて
健康で… ねっ。
そういった肌を 年寄りに
しなくちゃいけないわけよ。
だから
地肌を青黄色に地塗りして
まぶた 落ちくぼませるの。
はあ…。
そして この目の下の眼窩骨ね
ここを目立つようにしていくわけ。
顔全体に 頬がこけた感じにして
ほうれい線を長くして
頬がたるんだように見せるわけ。
うん…。
それから ちょっと見て。
うん?
口角から顎にかけてできるライン。
これ?
マリオネットラインっていうの。
ねっ?
これをいじってやって
顔全体に 下降線が
目立つようにするわけよ。
ふ~ん… なるほど。
それからね 歯茎を痩せさせるの。
知ってる? この口唇線。
口の周りの縦じわ。
目立たせるのよ。
うん。
そして アイコンタクトを使って
白目の所を充血させてやる。
あとは… そう
ヘアをいじって…。
そんなもんよ。
すごいね。
面白いでしょう?
まあ この子を老けさせるのに
そう 2~3時間…
いや もうちょっと かかるかな?
うん…。
ねえ… ねえねえ。
あの… 例えば 病院で手術してさ
その手術がうまくいかなくて
入院中に げっそり痩せちゃって
退院してきた時に
もう 誰が見ても
「あっ 手術が
うまくいかなかったんだな」
「死相が出てるぞ。
こりゃもう駄目だな」
って思われるようなメイク
っていうのはできる?
つまり
死にそうになってる人の顔を
作れるかって事?
そう!
そりゃできるよ。
いや でも あの… 誰が見ても
あっ もう こりゃ駄目だな
って顔だよ?
死相の出てる顔でしょ?
そんなのできるわよ!
あっ…。
あの…。
(せき払い)
退院の時にやってくれないかな?
誰に?
この俺に。
えっ?
いや…
礼金は ちゃんと出すからさ!
うん。
あんたの… これまでの技術を
駆使して 頼むよ。
うん。 いいわよ それは。
どうして?
いや それがね…。
〈久しぶりに生き生き!〉
〈生きる元気が湧いてきた〉
〈細かく事情を説明すると
最初はポカンと聞いていた
この国際的メイクアップアーティストも
私の企みが
やっとわかったらしく
次第に目が輝き
協力する事に応じてくれた〉
死ぬような病気なんじゃないか
って… もう 怖かったんだよ!
〈あとは
具体的に どう動くかだ〉
〈もちろん 退院する時は
健康体で退院せねばならない〉
〈迎えの車は
エリちゃん… じゃ まずい〉
〈あいつは
シャレが通じそうにない〉
〈そうだ 一馬だ!〉
〈一馬を巻き込もう〉
〈あいつは のりやすい奴だから
1万円ぐらい つかませたら
簡単に こっちの計画にのる〉
〈あいつを迎えに来させよう〉
〈そして どこかで
リュウさんと落ち合い
彼のアトリエで
たっぷり時間をかけて
メイクをしてもらう〉
〈手術に失敗し
ひと目で もう長くない
死にかけた老人は
夜になって
そっと やすらぎの郷に帰る〉
〈そうして 部屋に入り
ベッドに横たわる〉
♬~
(ノック)
どうぞ。
あっ…。
先生。
ああ… やあ。
ハハハハ…。 どうぞ。
♬~
(宮下一馬)あっ おかえりなさ…。
(中里 正)先生 おかえりなさい。
♬~『やすらぎ体操 第一』
「はい 元気よく 最初は
グー! そう」
「はい 次は パー!」
「はい いきます 次も パー!」
「最後は…」
(お嬢)栄ちゃーん!
(マヤ)栄ちゃーん!
(ノック)
入るわよ!
栄ちゃーん!
おかえり!
手術 うまくいった?
ああ…。
(お嬢)あっ よかったね。
(お嬢)それで… どうだったの?
ああ…。
ど… ど…。
ちょっ…。
あっ…
手術 無事に済んだのよね?
た… た… たぶ…。
多分…。
た… た… 多分…?
多分…? 多分…?
〈なんとも言えない
エクスタシーが
心の底から突き上げた〉
(めぐみ)お腹空いちゃった。
入りましょう!
(高井)
さっき食べたばかりですけど。
えっ まだ お昼食べていませんよ。
(香川さくら)どうも めぐみさん
少し変なんじゃないかって。