三角関数のsin・cos・tanとは?図解ですぐわかる!超重要な公式と練習問題も
高校数学のメインの1つである三角関数。
三角関数の基本がsin(サイン)・cos(コサイン)・tan(タンジェント)です。
今回は三角関数を学習し始めたばかりの人がsin・cos・tanとは何かを理解できるように解説していきます。
早稲田大学に通う筆者がsin・cos・tanについてスマホでも見やすいイラストで丁寧に解説していきます。
本記事を読めば、数学が苦手な人でもsin・cos・tanが理解できるでしょう。
三角関数の基本的な理解に役立つ記事のまとめもぜひ参考にしてみてください!
【三角関数の基礎①】sin(サイン)とは?
まずはsinから解説していきます。
sinとは、下図のような直角三角形ABCにおいて、AC/ABのことです。
※sin・cos・tanを考えるときの三角形は必ず直角三角形です。
具体例を1つ考えてみましょう。
例えば、∠B=30°の直角三角形を考えてみます。
すると、直角三角形の辺の比は、
AC:AB:BC=1:2:√3
ですね。
よって、
sinB
= AC/AB
= 1/2
となります。
今回は辺の比で考えましたが、具体的な辺の長さでも考えることができます。
例えば、以下のようにAB=5、AC=4、BC=3の直角三角形の場合を考えてみましょう。
すると、
sinB
= AC/AB
= 4/5
となります。辺の比・辺の長さ両方からsinの値は求めることができます。(cos・tanも同様)
【三角関数の基礎②】cos(コサイン)とは?
次はcosを学習しましょう。
cosとは、下図のような直角三角形ABCにおいて、BC/ABのことです。
では、具体例を見てみましょう。
先ほどと同様に∠B=30°の直角三角形を考えてみます。
cosBはBC/ABなので、
cosB = √3/2
となります。
今回は辺の比からcosを求めましたが、もちろんsinと同様に具体的な辺の長さからcosを求めることもできます。
【三角関数の基礎③】tan(タンジェント)とは?
最後はtanについてです。
tanとは、下図のような直角三角形ABCにおいて、AC/BCのことです。
では、先ほどと同様に∠B=30°の直角三角形のtanBを求めてみます。
tanB = AC/BCより、
1/√3
となります。
tanでも、もちろん辺の比だけでなく具体的な辺の長さからtanを求めることができます。
【三角関数の基礎④】必ず覚えよう!sin・cos・tanの重要公式3つ
sin・cos・tanの間には重要な公式があります。
三角関数の分野ではこれから頻繁に使うことになるので、必ずこれから紹介する公式は暗記しておきましょう!
三角関数の公式その1
公式の1つ目は、
sin2θ + cos2θ = 1
です。
つまり、下の図のような直角三角形を考えたとき、sinθの2乗とcosθの2乗を足すと1になるということです。
※三角関数では、sinθの2乗は「sinθ2」と書かずに「sin2θ」と書きます。cos・tanでも同様です。
では、先ほどから使っている∠B=30°の直角三角形で考えてみます。
sinB = 1/2ですね。
cosB = √3/2です。
したがって、
sin2B = 1/4
cos2B = 3/4
です。
よって、
sin2B + cos2B
= 1/4 + 3/4
= 1
となり、しっかり1になっていることが確認できます。
三角関数の公式その2
公式2つ目は、
tanθ = sinθ/cosθ
です。
では、∠B=30°の直角三角形で考えてみましょう。
sinB = 1/2
cosB = √3/2
tanB = 1/√3ですね。
ここで、sinB/cosBを考えてみると、
(1/2)/(√3/2)
= 1/√3
となり、しっかりtanBの値と同じになっています。
三角関数の公式その3
最後の公式は少し複雑ですが、頑張って覚えましょう。
1 + tan2θ = 1/cos2θ
では、おなじみ∠B=30°の直角三角形で考えます。
今回の公式ではsinを使わないので、cosとtanだけ求めます。
cosB = √3/2
tanB = 1/√3
ですね。
公式の左辺に当てはめると、
1 + (1/√3)2
= 1 + 1/3
= 4/3・・・①
ですね。
公式の右辺に当てはめると、
1 / (√3/2)2
= 1 / (3/4)
= 4/3・・・②
①=②になっていることが確認できたと思います。
以上で紹介したsin・cos・tanに関する公式は三角関数の分野では頻繁に使います。
必ず覚えましょう!
【三角関数の基礎⑤】sin・cos・tanに関する練習問題
最後に、sin・cos・tanに関する練習問題を紹介します。
もちろん詳しい解答&解説付きです。
sin・cos・tanは三角関数の基礎なので、以下の問題は必ず解けるようにしておきましょう!
問題その1
以下のような直角三角形ABCがあるとき、sinθ、cosθ、tanθの値を求めよ。
解答&解説
sinθ=AC/ABなので、
sinθ=12/13・・・(答)
cosθ=BC/ABなので、
cosθ=5/13・・・(答)
tanθ=AC/BCなので、
tanθ=12/5・・・(答)
となります。
補足:tanθを求める別解
本記事の「4:必ず覚えよう!sin・cos・tanの重要公式3つ」でも紹介した通り、tanθ=sinθ/cosθなので、sinθとcosθを求めてから、
tanθ
=(12/13)/(5/13)
=12/5・・・(答)
としてtanθを求めることもできます。
問題その2
cos2θ=25/29のとき、tanθの値を求めよ。
解答&解説
本記事で学習した公式その3
1 + tan2θ = 1/cos2θ
を使いましょう!
cos2θ=25/29なので、
1+tan2θ=29/25
となりますね。
よって、
tan2θ=4/25
となるので、
tanθ=2/5、-2/5・・・(答)
となります。
三角関数のsin・cos・tanのまとめ
三角関数のsin・cos・tanが理解できましたか?
繰り返しになりますが、sin・cos・tanは三角関数の分野の基本です。必ず理解しておきましょう!
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