オヤジは、大阪出身。

 

高校では浪商、高校球児だったという。

が、オヤジは在日韓国人。

列記とした韓国名と、日本人に使える俗称名ももっていた。

 

オヤジは就職して働きたかったが、人種差別で就職できなかった。

働くことも人種であるということから、自営業などをするしかなかったという。

あるときは、やきいも屋。やどかり売り。など。

 

「六本木でヤドカリの殻をピカピカしたモノに変えて、ヤドカリを売るんだよ。」

「バンバン儲かってさー」

巧みな話術で、もりあがる。

 

 

いろんな話の中で、

そう話し始めたとき、母親の話を始めた。

 

母親は娼婦で、家に男を連れ込んで、金を得ていた。

毎回とっかえひっかえ男がやってきては、その隣の部屋でずっとそれをきいていた。

母親を母とおもえなくなってきた。

 

「こんな女からうまれてきたのか。」

 

それ以来女が憎い、憎くて憎くて、信用すらできない。

セックスしても、金を払わせて、娼婦にさせる。

彼女を陥れ、風俗に入れて働かせて、その金を得る。

 

その他、聞いたが、非人道的と思える行為を女性に行ってきた。

そして金を得てきた。

 

「1人の女に負けろ。そして子供を産んでもらえ。」

それが口癖だった。

 

結婚して自分の子をもうける。自分の考えを伝えたい。

家族を持ちたい。

それが夢だったらしいが、

うまくいくわけもない。こんな人なら、いくら金があっても。

 

韓国とハワイに自宅があり、奥さんはハワイにいて、子供もいる。

年に数回しか会ってない、そんな生活。

せっせとATMとしての役割を日本で果たしていた。

きっと離婚して、財産を取られたのだろうと 安易に 予想はできた。

 

悲しい

 

嘆きもあった。

 

自業自得 因果応報

 

女を憎み、女に子供を産ませ、女に稼がせた罰なのだろう。

 

彼の家族は、いまは誰もいない、

金融屋で働く従業員だけだったに違いない。