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「……君は、主の姉君だね」 目の前の彼女は微笑む。 「私ね、恨んでないの」 そっと石切丸の手を握り頬に添える。 熱は無い。もう、生きていない存在の温度だ。 「私ね、妹が生きていてくれて嬉しいの」
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主は、優しすぎた。 その言葉を受け止めて、精一杯を尽くした。 けれども、結局は望まない審神者になる事を母親に強いられた。 「私は、姉を殺した大罪者だ」 「私は償わなければならない」 「私は、幸せになっちゃいけない」
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主の姉は、産まれる前に亡くなった。 主のへその緒が首に絡まり、腹の中で窒息死した。 それは仕方ないことだ。 主は何も悪くない。 だが、母親はたいそう悲しみ、主が母親を怒らせる度に話題にあげた。 貴方じゃなければ。
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「私はね、たった1人大事な人がいるの」 私は、その顔を知らない。そんな、まるで家族を慈しむような目を、知らない。 「私一人なら、ここにはたどり着けなかった」 彼女はそう言って黒い石を取りだし、石切丸に握らせた。 それは、『彼女』の記憶だった。 主には、産まれる前に死んだ姉がいた
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宝石に囲まれた部屋。色とりどりの宝石が輝く部屋の中で、その人はいた。 「ある、じ」 呪詛に縛りつけられて、深い眠りにつく、主が居た。 そして、ひと目でわかった。 私一人では助けられない。 「石切丸」 そして、分からなくなった。 彼女は誰だ。
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終わりは来る。 あからさまなまでの扉へとたどり着き、石切丸は改めて彼女を見つめた。 「ここだよ」 「……主」 「石切丸」 彼女は、微笑んだ。 石切丸は扉を開き、明るいその部屋を見た
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目の前の彼女は、じっと石切丸を見つめる。 その目はどこか優しく、どこまでも切ない。 「……わた、しは」 主を、傷つけてきたのだろうか。 幸せになっちゃいけないとは、どうしてなのか。 息が詰まった。 目の前の彼女は何も言ってくれない。
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好き 大好き 気づいて 寂しいよ 気づかないで ……私は、幸せになっちゃいけないの
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そして、彼女は次に桃色の宝石を手渡す。 それは、彼女の恋心であった。 触れれば、それだけで愛おしいという感情が伝わるほどに、その宝石は熱を持っていた。 宝石の見せる光景は、どれも自分がいた。 何気ない日常や、2人で秘密に食べた団子、家族に会いたいと泣いた彼女を慰めた光景
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そして、彼女はまた、今度は色の違う宝石を拾う。 春の桜や夏の畑、秋のもみじに冬の雪化粧。 どの光景にも石切丸や仲間達がそこにいた。 主は、我々を1番に思ってくれているのだと心があつくなった。 その感情は間違いなく喜びだろう。
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「こっち」 彼女はまた指を指し、奥へと誘導する。 「待ってくれ、今のは」 「それは××の大事なもの」 彼女は振り返らず、石切丸の袖を引いて言った。 真名を、彼女は言った。 「××が一番大事で、綺麗に思っているもの」
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そして、暗闇の中で、光り輝く宝石を見つけた。彼女はそれを手に取り、石切丸に握らせた。 それは、主の記憶だ。 ぼんやりと、それは石切丸に記憶を見せる。望まない審神者への就任。戦への恐怖。……石切丸との出会い。 寂しさや悲しみ、それから優しく暖かなものが映っていく
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石切丸は1つ呼吸をし、彼女と目を合わせる。自分一人で彼女を護り、ここを出るために決意を固める。 「決して離れないように」「うん」 刀を抜き、前に進む。 敵をなぎ倒し、彼女を守りながら。
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「主」 「……石切丸」 「迎えに来たよ。原因を祓ってみんなの所へ帰ろうか」 「こっち」 彼女は石切丸の袖をつかみ、闇の深い方へと指さした。 ……奥には、敵影が見え隠れしていた。 「あっちに、居る」
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薄暗い夢の中を1人歩く。足元には彼岸の花。甘い匂いにクラクラとしながら歩みを進めると、目の前には小さな女の子が居た。 それは、主の幼い姿であった。 石切丸は幼い頃の彼女を知らないものの、魂の色も、見目も彼女のものであると確信をもてるものがあった。
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刀たちは力を合わせて夢渡りをし、彼女の中へと入り、魂に馴染ませた呪いを直接祓うことにした。 そこで中に入るのは近侍の石切丸になるのは当然のことであった。 彼は誰よりも彼女に信頼されていることを皆が知っている。 石切丸は、夢に向かった。
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審神者は眠る度に深く深く、夢をさまよう その度に御神刀達が祓い、原因を追求しようとする。 しかし、審神者はどこか諦めたような表情をしていた。 仕方がないとでも言いたげに。 そして、遂に彼女は目覚めなくなった。
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石切丸だからこそ分かった。1番彼女の近くに居た刀だからだ。政府の人間もわからないほどに奥に侵入した、魂に馴染ませた呪いだ。 審神者は呪詛を祓うとたちまち目を覚ます。 だが、魂を犯す呪いは簡単に祓うことなどできない。 石切丸のそれは、いちじのしのぎでしかない
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一年くらい前にあらすじだけ書いた石切丸×女審神者 本丸が数日前に襲撃を受け、審神者は怪我をおった。大した怪我ではないと訪れた医者から言われていたはずなのに、もう3日も目を覚まさない。 病院に入院させていたのだが、政府は近侍の石切丸を呼び、面会をさせる 彼女は呪詛に取り憑かれていた
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がんさり詳しくない人間が書いた話だからがんさり推しの人から批判されたら消します
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