阪神が接戦を制した。1回に福留の適時打で1点を先制。1-1に追い付かれたが6回に高山が押し出し四球を選び勝ち越した。ガルシアは6回途中まで1失点で6月2日以来の3勝目。巨人は打線が3併殺打など拙攻が目立った。
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最後は代走に投手・宮国を投入する総力戦の巨人は、1点が届かずに小休止。それでもDeNAが敗れたことでマジックは4に減った。5年ぶりのリーグ優勝へ、響くような黒星ではなかったが、心配材料はあった。主将・坂本勇が6回の守備から途中交代した。
原監督は「正常ではないというところ。でも、そんなにたいしたことじゃない」と軽症を強調した。8月27日の広島戦でも8回に一度、遊撃の守備位置についてから「大事をとって」途中交代。そのときと同じ下半身の張りとみられる。試合後、普段と変わらぬようすで歩いていた坂本勇は「水曜日(18日の中日戦)にちゃんと出られるように最善を尽くします」と説明した。
試合は我慢比べのような展開で落とし、原監督は「1点じゃ、やっぱりいかんよね」と苦言を呈した。2、3、5回と併殺でチャンスをつぶし、6回は1死満塁から小林が空振り三振、代打大城が二ゴロに倒れた。「小林も、大城も、2ストライク目の真っすぐを打ちにいっていない。本人たちも悔いが残るし、見ていても『なぜ』と感じますね」と好機での積極性を強く求めた。
この日までの7連戦を4勝3敗で終えた巨人は18日の中日戦(ナゴヤドーム)から再び7連戦を迎える。最短Vは20日のDeNA戦(横浜)。原監督は選手を叱咤(しった)し、大事に起用しながら歓喜の瞬間に向かう。 (小林孝一郎)