法華経守護の諸天善神(2)鬼子母神・十羅刹女と三十番神
三十番神とは、日本を日替わりで守護する30柱の神々の総称です。
日像上人は、「朝廷の守護神であり、日本の国の守護神である三十番神の御守護を頂く事が何よりも大切な事であるとお考えになりました。日像上人は行く所、至る所、まずそこの神社に詣でて社神にお題目を奏上し、社僧や氏子達を教化し、神々様と親しくご縁を結んでいかれました」とのことです。
京都府向日市の鶏冠井(かいで)や滋賀県の守山市には、たまたまその土地を通りかかって宿泊している日像上人の夢の中に、向日大明神や若珍大明神など、土地の神々があらわれ、法華経の弘通を懇請、日像上人はしばらくその土地にとどまって法華経を講じ、教化をうけた人々によって、その土地に一寺がひらかれた……という伝説があります。三十番神一般と、日蓮宗で信仰される三十番神については、玉蓮山真成寺さまのサイトに、これ以上なにも付け加える必要のないほどの、分かりやすい解説がありますので、そちらをご覧下さい。
http://gyokurenzan.shinjoji.nichiren-shu.jp/introduction/sanjuban.htm
※三十番神宮(鎌倉)訪問記
http://www.kcn-net.org/senior/tsushin/ttemple/taka0211/index.html
※創生期における三十番神の役割
http://www.geocities.jp/yamauo1945/30bansin1.html
以下の写真は先日お参りした京都伏見の深草山宝塔寺の「三十番神堂」に掲示してある三十番神のお名前と鎮座の地についての解説です。私がお参りした時には、お堂の脇に受験生が奉納した絵馬が10枚ほどかけられていました。
以下は、宝塔寺の解説に基づく三十番神のお名前と鎮座の地の一覧です。( )内の現在の神社名と住所は私が補いました。
一日 熱田大明神 尾張 (熱田神宮:名古屋市熱田区神宮1-1-1)
二日 諏訪大明神 信濃 (諏訪大社・上社・本宮:長野県諏訪市中洲宮山)
三日 廣田大明神 攝津 (広田神社:兵庫県西宮市大社町7番7号)
四日 氣比大明神 越前 (気比神宮:福井県敦賀市曙町11-68)
五日 氣多大明神 能登 (気多大社:石川県羽咋市寺家町ク1)
六日 鹿島大明神 常陸 (鹿島神宮:茨城県鹿嶋市宮中2306-1)
七日 北野大明神 山城 (北野天満宮:京都府京都市上京区御前通今出川)
八日 江文大明神 山城 (江文神社:京都府京都市左京区大原野村町643)
九日 貴船大明神 山城 (貴船神社:京都府京都市左京区鞍馬貴船町180)
十日 天照皇太神 伊勢 (伊勢神宮・内宮(皇大神宮):三重県伊勢市宇治館町1)
十一日 八幡大菩薩 山城 (石清水八幡宮:京都府八幡市八幡高坊30)
十二日 賀茂大明神 山城 (上賀茂神社:京都府京都市北区上賀茂本山339)
十三日 松尾大明神 山城 (松尾大社:京都市西京区嵐山宮町3)
十四日 大原大明神 山城 (大原野神社:京都市西京区大原野南春日町1152)
十五日 春日大明神 大和 (春日大社:奈良県奈良市春日野町160)
十六日 平野大明神 山城 (平野神社:京都市北区平野宮本町1)
十七日 大比叡大明神 近江 (日吉大社・西本宮:滋賀県大津市坂本5丁目1-1)
十八日 小比叡大明神 近江 (日吉大社・東本宮:滋賀県大津市坂本5丁目1-1)
十九日 聖眞子大權現 近江 (日吉大社・宇佐宮:滋賀県大津市坂本5丁目1-1)
二十日 客人大明神 近江 (日吉大社・白山姫神社:滋賀県大津市坂本5丁目1-1)
二十一日 八王子權現 近江 (日吉大社・八王子社:滋賀県大津市坂本5丁目1-1)
二十二日 稲荷大明神 山城 (伏見稲荷大社:京都市伏見区深草藪之内町68)
二十三日 住吉大明神 攝津 (住吉大社:大阪市住吉区住吉2-9-8)
二十四日 祇園大明神 山城 (八坂神社:京都市東山区祇園町北側625番地)
二十五日 赤山大明神 山城 (赤山禅院:京都市左京区修学院開根坊町18)
二十六日 健部大明神 近江 (建部大社:大津市神領一丁目16-1)
二十七日 三上大明神 近江 (御上神社:滋賀県野洲市三上838)
二十八日 兵主大明神 近江 (兵主大社:滋賀県野洲市五条566)
二十九日 苗鹿大明神 近江 (那波加神社:滋賀県大津市苗鹿一丁目8-1)
三十日 吉備津大明神 備中 (吉備津神社:岡山市北区吉備津931)