今回登場するのは、『まじもじるるも』(柴木耕太役)や『OZMAFIA!!』(ユーディ役)などで活躍しているアトミックモンキー所属の高橋信さん。今後の活躍が期待される新人声優のひとりとして、声優を目指したきっかけから普段の様子まで話を聞いた。
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『スレイヤーズ』の世界に飛び込みたいと思って……
高橋信さんはアニメなどの役以上に、実はみんなが聞いたことのある声を担当している。それは「バンダイナムコ」のCMで流れる企業名読み上げボイスだ。まずはそれについて聞きつつ、声優を目指したきっかけもうかがった。
「バンダイナムコ」のボイスを担当することになった経緯を教えて下さい。
高橋普通にオーディションを受けたんです。ひと言「バンダイナムコ」というオーディションがあるよと事務所から話がありまして。事務所から何人か出るうちの1人として受けました。オーディションでは何パターンか読んで、後日事務所から「決まりましたのでよろしくお願いします」と本当にさらっと連絡がありました。
アニメ以上に普段から耳にすると思いますが、感想はいかがですか?
高橋不思議な感じがします。キャラクターを演じていない、完全に“高橋信”の声で言っているのがTVから流れてくるので。
では原点に戻りまして、そもそも声優を目指したきっかけは何だったのでしょうか?
高橋『スレイヤーズ』のアニメです。小学生の頃に毎週楽しみにして見ていたアニメで、それを高校3年のある日なんとなくレンタルビデオ店のアニメコーナーに並んでいるのを見つけて、懐かしくて借りたんです。小学生以降アニメはたまに見る程度だったのですが、8話ぐらいまで見たところで「あ、見入っていたな」と気づいて。そのぐらい没頭して見ていたんですよね。そこから改めて世界観にハマり、「この世界に飛び込みたい」と思ったんです。世界に飛び込んで、なおかつ演じることが出来たらどんなに幸せなんだろうと。
高校3年ということは、普通に進学や就職をするつもりだった?
高橋卒業後は働くつもりで、測量士かホテルマンのどちらにしようかという段階でした。そんな時に気分転換で見たビデオで第三の選択肢が出来まして。専門学校の締め切りが終業式当日だったので、終業式が終わってそのまま制服姿で専門学校の面接に行きました(笑)。
ずっとアニメが好きだったというよりも、『スレイヤーズ』が好きだったのですね。
高橋そうですね。ピンポイントです。アニメ好きな友達は周りにいっぱいいて、いろいろ話を聴いていたから知識としてはあったんですが、僕はアニメよりもゲームが好きで、話は知っているけど見たことがないという感じでしたね。
見ている時に、特定の声優さんを意識したことは?
高橋好きなキャラクターであるガウリィ役の松本保典さんは格好いいなと思っていました。ナチュラルな演技というか、素直に耳に入ってきたんです。「格好つけている」ではなくて「格好いい」なんですよ。それは見ている当時から感じていました。
では、いま憧れの声優はいますか?
高橋思い出深いということではやはり松本保典さんですが、僕は憧れを強く持たないように意識しているんです。憧れを持ちすぎると、同じ現場に入った時にファンになってしまって100%の集中ができなくなってしまいそうなんです。そういう意味では憧れを持たないように我慢していますね。
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