【大リーグ】英語で「ありがとう、シアトル」喝采 イチロー、マリナーズで表彰2019年9月15日 14時22分 大リーグ、マリナーズは14日、シアトルの本拠地Tモバイル・パークでのホワイトソックス戦前に、日米通算4367安打をマークしたイチロー(45)の現役時代の功績をたたえ、特別功労賞授与式を開催した。イチローは英語で謝意を示し、喝采を浴びた。 セレモニーには球団OBで米国野球殿堂入りを果たしているケン・グリフィー、エドガー・マルティネス両氏が駆け付けた。菊池雄星投手らマリナーズの選手も出席。日本からも多くのファンが訪れ、現在は会長付特別補佐兼インストラクターとして後進の指導に当たっているイチローを祝福した。
イチロー受賞スピーチ全文「ありがとう。すごく緊張しています。うん、やりましょう。ディー(ゴードン)、雄星(菊池)、今夜は泣くなよ。泣くな。これはハッピーな事なんだから。 東京で引退したあの夜、不完全な思いでした。なぜなら、そこに素晴らしいシアトルのファンはいなかったから。今夜は、あなた方に謝意を表したいと思います。長年、心にしみる応援をしてくれたあなた方に。 2001年、私がシアトルに来たとき、それまで日本から(大リーグに)野手が来たことはありませんでした。あなた方が獲得したのは体が小さく、痩せっぽちで、未知の存在でした。私を受け入れなくても当然だったのに、両手を広げて歓迎してくれ、それはずっとやむことを知りませんでした。 私がここを去り、そして戻ってきたときも。2018年に戻って来るチャンスをもらえ、本当に感謝しています。戻って来た理由は、あなた方ファンの存在でした。ありがとう、シアトル。 そして、全米のファンにも感謝します。ニューヨーク、マイアミ、そしてビジターとして訪れた多くの街でさえ、応援してもらいました。野球はアメリカの真の『国民の娯楽』であり、それを心からリスペクトし、愛する人々の前でプレーしたことは、まさに幸せでした。 私が知己を得た中でも最も偉大なる闘士たちとプレーしたことは、光栄でした。彼らは、私の野球をより高みへと導くインスピレーションを与えてくれました。いまは、若く才能あふれる選手たちと過ごす楽しみがあります。言葉の壁、文化の壁があるにもかかわらず、さらに、20歳の年齢差は言うに及ばずですが、それでも彼らとともに過ごすのを楽しんでいます。それも、私が愛する野球への情熱は本物だと感じるからです。 野球人生を振り返り、誇りを持てるものがあるとすれば、それは日々のチャレンジを乗り越え、変わらぬ情熱を抱いたことです。それは2001年の第一日から2019年の最後の日まで、同じでした。 長いシーズンの最終盤を迎えるに当たり、全ての選手はプロであることの意味は何なのか、自らに問うべきです。この最終盤の日々は、序盤と、そしてその間の日々と等しく重要です。毎日、同じ情熱を持って仕事をこなす必要があるのです。それこそが、自らのパフォーマンスに対して、さらには、この特別なスポーツを楽しもうと足を運んでくれるファンにもあげられる最高の贈り物なのです。 私が愛する野球を、私が恋に落ちたこの街でプレーするチャンスを与えていただいたシアトル・マリナーズの球団に、永遠に深謝します。また、終わりなきサポートを続けてくれる家族に感謝します。さあ、野球をしましょう」
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