本日ようやく解決しました。話しても面白くないことはいわないというスタンスでしたが、今年からは一転して「オープンなパルティア教団」施策を打ち出しておりますので、今回の件も公開します(担当弁護士にも「特に口外禁止の条項は織り込んでないので問題ない」と確認済み)。気になる方はどうぞ。
前提1
まず相手方のサークルは「Akari blast!」、運営会社は「株式会社 Kanade Creative(以下「K社」)」です。
そもそもK社とはどういう付き合いだったのかというと、以前の記事で書いた内容と多少重複しますが、2017年の3月頃から知人づてに「DLsiteとDMMで販売可能なDL同人ゲームを作って欲しいのだが、250~300万円で頼めないか。イラストレーターの選定は協力可能」と相談を受けたのが発端です。
当時のパルティア教団としてはとにかく人手が足りなかったため、一通り外注で回せるだけの予算があって、渉外も任せられるならありがたい話だと考えていました。「とりあえず制作費はきっちり300万出してもらって、自分の報酬は余った制作費と、制作費を回収した以降の売上から半分。著作権は買いきりではない。この条件なら作ってもいい」ということで話をまとめて、2017年8月頃から制作が始まりました。
実際には渉外役の方が途中で体調不良でダウンしてしまったり、色々あってスタッフはほとんど僕の関係者で固めることになったりして、あんまり楽にならなかったんですが……まあ、実際やってみたら上手く分担できなかった点は、他の部分を調整してなんとかしていたわけです。
前提2
- K社にはデザイン業務を行えるスタッフがおらず、同人なので特に特設サイトも用意するつもりがないとのことだったため、登録画像と特設サイトの作成は弊社が行っていた。発売後は大幅な利益が出たこともあり、パブリッシャーとして販促画像の作成と宣伝はしっかり行えるように体勢を整えて欲しいと是正を求めていた
- 発売後、二週間ほど経ってK社から追加コンテンツの有料パッチ制作・海外展開(Steam)・グッズ制作の提案があったが、弊社からすると既に今回の制作は完了しており、アップデートやバグ修正はともかく、関連・派生コンテンツの制作をK社と行うか、別の流通のパブリッシャーをK社に任せるかはまた別の話である。グッズや新規の案件は料率などを改めて相談してほしいと繰り返し伝えていた
- 別件で一悶着あったものの「無料で行える程度の追加アップデートの制作は行う」ことは早い段階で決まっていた。Steam登録については不明な点も多かったため、既に完成しているシナリオの翻訳を進めながら、来年の2019年夏頃の公開を目処に準備を進めていくということになっていた
- 特に問題がなければSteamのパブリッシャーもK社に任せるつもりだったが、年末に「別の登録代行業者に頼めそうです」と連絡を受け「別の会社を介すというなら許可できないが、こちらの料率に影響は出ないのか。そもそもSteamのパブリッシャーを降りたいという話なのか」と聞くと取り下げられるということがあった(結局K社の真意は不明)
- さらに数日後、色々あって1roomの音声ドラマ企画が立ち消えになり(直接関係ないのでとりあえず割愛)、関連グッズは全てパルティア教団だけで取り仕切ることにした
経緯
- 【5月上旬】去年から進めていたSteamの申請準備が整ったとK社から連絡があり、登録に必要なものをまとめた書類を確認したところ、なぜか弊社が登録画像とPVを作ることになっていたため、さすがに今回はK社側で用意して欲しいと連絡
- 【6月中旬】しかし一ヶ月ほど経ってあがってきた登録素材は品質に問題があり、誰が作成したのか尋ねても「○○さんという仲の良いクリエイターの方です」と重要性を理解しているのか良くわからない。弊社で2日かけて全て作り直すことに
- 【6月下旬】Steamの料率もここまで話し合いがなかったため、改めてK社代表に問い合わせると「国内の販売店と同じ50:50でいかがでしょう」との返答。「現状の仕事ぶりでは同じ条件で取引を続けるのは難しい」旨を伝えたところSlackの連絡が途絶える
- 数日後、K社代表から「諸般の事由により今後料率などにつきまして代理人を立てました」とメールで連絡があり、2日後に相手方の弁護士から受任通知が届く
- 【7月上旬】さらに2週間ほど経ってから「海外展開の料率については譲歩するが、国内含む全ての支払いは作品の最終更新から6ヶ月までとし、K社が認めない限り最終更新とはみなさず、全ての販売権はK社にあることを了承すること」といった内容の和解案が届く
- 【7月中旬】和解案には特に業務内容の改善などは見当たらず、今まで話し合いで取り決めていた内容(変更点含めて全てログに残っている)を反故にする内容だったため、K社との今後の取引と信頼関係の回復は不可能であると判断し、弊社も担当弁護士を通じて委任契約の解除を通知
- 【7月末~8月上旬】相手方の弁護士から「速やかに契約解除に応じるが、それまでの売上は今まで通り50:50で分配し、その他の債務は一切ないことを了承して欲しい」と連絡があったため、弊社も合意解除の方向で進めることを承諾し、担当弁護士が合意書案(先方の条件に8月末までの販売停止を織り込んだ形)をまとめて相手方に提出
- 【8月中旬】19日に相手方の弁護士から「合意書に応じるので原本を送付して欲しい」と連絡があったため、合意書を送付
- 【8月下旬】合意書が返ってこないので28日に問い合わせると「普通郵便で25日に返送した」とのこと。31日にDLsiteから作品移管完了の連絡があり、同日の夕方にはFANZAの販売も停止される
- 【9月】結局改めて合意書を送って再送付してもらうことになり、6日に到着。ようやく終結する