兼城茜は勇者である   作: ウェーーーーイ

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今回の作品も情報提供で通報されているのでそろそろ作品のロックに加えてアカウントのロックをされると思います。
再投稿の事実はありません、新しい作品です。
正直言ってこの小説が再投稿という確認がない事実無根の情報を報告するのやめてもらいたいです。
内容は変えるつもりです。


彼岸花

次の日

 

茜はいつもと同じように自分の黒いスマホをいじりながら学校に向かうが、その途中....

 

(ん?なんだこれ?)

 

道端に咲く花に目が行く、それが普通の花なら目を留めることなく通り過ぎただろう、だがそこに咲いていたのは特有の毒がある彼岸花、本来、お彼岸にあたる秋分の日の前後に咲く花であった。

 

「まだ、夏の始めだぞ?」

 

そう一人で呟きながらそっとその彼岸花に触れる...が

 

「っ!」

 

指先が触れた瞬間に様々な情報が、濁流のように脳に流れ込んでくる。

投げかけられる罵声暴力、激しい心の痛み、酷い絶望、中には善の要素もあったが殆どが黒く辛い物ばかりだった。

最後、情報は少しの安らぎと体の半分を食い千切られるようないたみを最後に途切れる。

そして最期の情報が流れ切った刹那茜は意識を手放した。

 

 

 

 

「——くん...あ——くん」

 

耳元で声がする。

だが頭が痛くてそれどころではない....

 

「茜くん‼︎」

「うわぁ!」

 

突然の大声に驚き、飛び起きる。

何があったのかと顔を上げるとそこには見知った勇者部の二人がいた。

 

「あ、起きた!おはよう、茜くん!」

「おはよう茜君、随分とお寝坊さんね」

「ああ...おはよう」

 

一応二人に挨拶するが...

 

(いつの間に学校に...と言うか...()()()()()()()()()()()()()

 

その後もいくつか二人と言葉を交わした後担任の先生が入ってきて二人は自分の席に戻って行った。

先生の話を聞き流しながら()()()()()()()をいじる。

その頃には先程、頭が酷く痛かったことも茜の頭から消え去っていた。

 

 

 

その後俺は普段通りの授業を受けるが....

 

「え、なにこれ?」

「私のスマホからも?」

「俺のもか...」

 

突然大音量でアラームが鳴り響く。

当然先生に注意されるが操作では止めることが出来ず、少しすると勝手に鳴り止むが...

 

「みんな止まっちゃってるよ」

「動けるのは私達三人だけ」

 

俺たちを除いて全てが止まっていた。

教室の中は勿論窓の外も同じようなことになっていた。

 

「どうすんだよこれ....」

「二人とも、あれ!」

 

友奈が指を指した方を見る。

そこには壁のようなものが街を飲み込みながらこちらに向かって行くところだった。

 

二人を連れて逃げるか二人を庇うか、壁のスピードから逃げ切れないと判断した俺は二人を庇うように抱きしめる。

壁が三人を飲み込む。

 

きつく閉じていた目を開けるとそこには.....

 

 

 

鮮やかな色の木の根の様な物が大量に生えている空間だった。

 

 


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