いち早く働き方改革に着手し、2017 年にはリモートワークの運用もスタートしているコニカミノルタ株式会社 (以下、コニカミノルタ)。ここではその取り組みをさらに前進させるため、コミュニケーション変革が進められています。そのための基盤として活用されているのが Microsoft Teams。手軽にチャットが行えることや、他のツールとの連携の容易さが、高く評価されています。2018 年 1 月には一部の社員による試行が行われ、同年 5 月に全社に対して正式リリース。まずは関東地方を中心にワークショップが開催され、わずか 4 か月後にはユーザー数が 3,000 名にまで拡大しています。実際に Teams を使うことで業務スタイルが変化した部門も数多く、業務プロセスが大幅に改善されたケースも登場。今後は関西地方や中部地方でもプロモーションを推進していくほか、海外への展開も進められていく計画です。
どこででもクリエイティブな仕事を行えるよう、コミュニケーション基盤の見直しに着手
1873 年の創業以来培ってきた多彩な技術を活用して、情報機器や産業用光学システム、医療用画像診断システムなど、さまざまな分野の事業を展開しているコニカミノルタ。グローバルなビジネスを行い、全世界に 150 か国のセールス/サービス体制を確立。グループ連結では 43,299 名の従業員によって、1 兆円を超える連結売上高を達成しています。また環境 (Environment)、社会 (Social)、ガバナンス (Governance) の頭文字をとった「ESG 投資指標」として知られる「Dow Jones Sustainability World Index」の構成銘柄にも 6 年連続で採用され、2017・2018 年と最高点を獲得して、2 年連続で産業別リーダーとなっています。
コニカミノルタは、早い時期から働き方改革に取り組んできた企業としても知られています。その取り組みが始まったのは 2011 年。若手および中堅社員を中心にした約 50 人の「働き方変革プロジェクト」チームを発足し、現場の声を集めるところからスタートしました。その後、2012 年に本社オフィス移転を行うと共に、フリー アドレス導入や ICT インフラ整備などの環境整備を推進。コニカミノルタ フィロソフィーを行動様式として、人事制度の改定と業務プロセス改善・情報共有による生産性向上に取り組まれています。2017 年にはリモートワークの運用をスタートし、「いつでも、どこでも、だれでも働ける環境づくり」を実現しつつあります。
「これらの働き方改革が目指しているのは、多様な人々が多様な働き方を行うことで、どこででもクリエイティブな仕事を行えるようにすることです」と語るのは、コニカミノルタ株式会社でIT企画部長を務める橋本 信夫 氏。そのためにはコミュニケーション基盤のあり方も、大きく変革する必要があったといいます。
コニカミノルタにおける以前のコミュニケーション基盤は、メールと Microsoft Lync を中心とし、 これに Microsoft SharePoint Server やファイル サーバー、Lotus Notes/Domino を組み合わせたものでした。2014 年には Microsoft Office 365 を導入して SharePoint Online の活用を開始。2017 年にはメールを Exchange Online へと移行すると共に、Yammer や Office365 Forms、Microsoft 365 Video の導入を完了しました。そして 2018 年 5 月には、Microsoft Planner や One Drive と共に、Teams の全社活用もスタートするのです。
「以前はとにかくメールの量が多く、もっとスピーディかつ気軽なコミュニケーションができないかと思っていました。ビジネス環境の変化のスピードについていくには、非効率なメールから脱却しなければなりません。働き方変革をさらに一歩進めていくには、Teams のようなコミュニケーションツールの存在が必要だと考えました」。
Teams なら気軽にチャットが可能、他のツールとの連携の容易さも高く評価
コニカミノルタが Teams 活用に向けた検討に着手したのは、2016 年の下期でした。「その翌年から計画されていたテレワーク拡大を実現するためには、チャットを中心とした新たなコミュニケーション形態を実現する必要があると考えていました」と振り返るのは、コニカミノルタ株式会社 IT企画部 ITプロジェクト推進グループでマネジャー代理を務める田中 俊博 氏です。「実はそれまでにも一部の部門で Slack が利用され始め、他の部門からも Slack などのコミュニケーション ツールを使いたいという話が出ていたのです」。
それでは他のチャット ツールではなく、最終的に Teams を採用したのは何故なのでしょうか。田中 氏はその理由の 1 つとして、社内の主要 OS がWindowsであり、Office 365 ProPlus や Exchange Online、SharePoint Online を導入していたことから、マイクロソフト製品との親和性の高さが評価されたと語ります。
「Teams なら単独での利用だけではなく、SharePoint Online や OneDrive、OneNote との連携も容易です。タブ・ボット・コネクタによる拡張性の高さも評価しています」と田中 氏。
またコニカミノルタグループで Office 365 インフラ全般を担当するコニカミノルタ情報システム株式会社の河上剛 氏も「Teams は Slack と比べて、オフィス ワーカーの日常業務に適用しやすいところがいいですね。例えばメンバーのタスクを Planner で管理したり、そこから拾い上げたプロジェクトの状況を OneNote や Excel でマネージャーに報告したり、SharePoint のカレンダーを埋め込んで行先掲示板のように使ったり、といったことが Teams の中でシームレスに完結できます」と語ります。
その一方で「既に Office 365 が導入されており、追加コストなしですぐにチャットが利用できることも、大きな魅力でした」というのは、田中 氏と同じくコニカミノルタ株式会社 IT企画部 ITプロジェクト推進グループ マネジャー代理の中村 哲也 氏。多くの社員は Office 365 の使い方にも慣れているため、全社展開も短期間で実現できる可能性があると語ります。
全社への正式リリースに先駆け、2018 年 1 月には情報システム部門を中心に、一部の社員が Teams の利用を開始。これと並行して、Teams の全社展開や実運用に向けた準備も進められていきました。
「Teams を展開するにあたり、インターネット向けの通信のセッション数や利用帯域が増加することで、他システムの利用に影響しないかという点が懸念でしたが、マイクロソフトの FastTrack センターの方の支援も受けながら必要帯域幅をツール上で算出することで、事前に安全性を確認したうえで展開できました」と語るのは、コニカミノルタ情報システム株式会社の丹羽杏奈氏。またマイクロソフトのカスタマー サクセス マネージャー (CSM) からは具体的な利活用に関する提案が行われました。「このような支援をしっかりとしていただいたことで、展開計画に注力できました。これがなければ全社展開まで、もっと時間がかかっていたかもしれません」。
全社リリース後は、社内のキー パーソンに向けたワークショップを実施。2018 年 6 月から 4 か月間で 8 回開催し、述べ 200 人以上が参加しています。このワークショップでは、単なるツールの使い方にとどまらず、成功事例の紹介や、働き方改革での適用方法に関するディスカッション、ハンズオンも展開。マイクロソフトの担当者が参加して、ボットの使い方やマイクロソフトの考え方などを説明したこともあったといいます。
「ワークショップで配慮した点として、Office 365 の類似するサービス・機能を利用シーンとして整理するなど、より活用のイメージを持ってもらうことに努めました。利用者自身に働き方が変わったと実感してもらうことを目指しています」(田中 氏)。
ワークショップに参加したキーパーソンの多くは、Teams に対して好意的な評価をしています。ワークショップ後のアンケート調査によれば「Teams を利用したい」という回答は 80% に達しており、「他の人にも進めたい」という回答も 76% に上っています。
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