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【政治】

18歳の政治談議は不適切? 柴山前文科相のツイッター波紋

 内閣改造で文部科学相を退任した柴山昌彦氏のツイッターが波紋を呼んでいる。十八歳と名乗る人物の「高校で昼食時間に政治の話をした」というつぶやきに「適切でしょうか?」と書き込み、「何が問題なの」などと批判を浴びた。選挙権年齢が十八歳に引き下げられ、文科省は若者の政治参加を促す主権者教育の充実を図る。柴山氏は「政治談議を規制するつもりはない」と釈明するが、専門家は「不用意に現場を威圧した」と指摘した。

 きっかけは、大学入学共通テストの英語民間試験を巡り、高校教員を名乗る人物が、次の選挙で安倍政権に投票しないよう、周囲の高校生に宣伝を求めたツイートだった。十八歳は「私の通う高校では前回の参院選の際も昼食の時間に政治の話をしていたりしていたのできちんと自分で考えて投票してくれると信じています。もちろん今の政権の問題はたくさん話しました」と応じた。

 柴山氏は八日、このやりとりに反応。十八歳のツイートを引用し「こうした行為は適切でしょうか?」と投稿。文科相退任前の十日の会見では、教員のツイートには文科省や現政権に嫌悪感を持つよう「洗脳する」といった記述があると強調。「問題提起だ。規制は決して企図していない」と火消しに追われた。

 政治教育に詳しい東大大学院の小玉重夫教授(教育学)は「高校生の昼食時の政治談議は、公選法の規定を含め、何ら問題は生じない」と指摘する。

 

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