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「欲しかったのはこれじゃ内閣」への失望 そして進次郎は千葉に行け




第4次安倍再改造内閣が発足した。安倍政権で最多の13の初入閣者、小泉進次郎の初入閣、重要閣僚の交代、再登板組の起用、一方で重鎮の固定化など話題になる要素はそれなりにある内閣ではある。

もっとも、この内閣を国民は両手をあげて喜んでいるだろうか?私に言わせると「欲しかったのはこれじゃ内閣」である。最適な人事と言えるのか?

「電波の停止」に言及した高市氏が総務相に、「ご飯論法」の加藤氏が厚労相など、国民としてはただただ不安になるばかりである。「田舎のプロレス」発言や加計問題でおなじみの萩生田氏も文科相として起用されている。

若手の抜擢と言いつつ、小泉進次郎のみであり、40代はスルーされている。「初入閣組が多数」と言いつつ、高齢者の初入閣は、最適な人事としてのものなのか、最後に花をもたせるという意味なのか。多様性をうたいつつ女性は少ないし、石破派は排除されたままだ。国土交通相は公明党の指定席のようになっているが、これも最適だと言えるのか。

小泉進次郎の過度な「ポスト安倍」煽りも気になる。保護者が元首相で、滝川クリステルと結婚した他は実績に乏しい彼がなぜ「ポスト安倍」なのか。もちろん、政治家にとって人気があること、求心力があることは大事な要素ではあるが。

閣僚が誰であれ、官僚や、ブレイン的な役割をする有能な議員がいれば党がまわるのもよくわかるが、国が直面する課題に対して最適な布陣だと言えるのか。大いに疑問である。

なお、小泉進次郎はさっそく福島を訪問するそうだ。それを悪いとは言えない。ただ、劇場的パフォーマンスをされても困るものの、いまは千葉のことを想ってほしい。千葉の大学に勤務しているが、教え子たちの自宅の被害は想像以上である。いまも、ライフラインの件で困っている人が多数いるのだ。まず、千葉に来いと言いたい。

安倍一強、自民一強と言いつつ、馴れ合いお友達集団は組織を弱くする。進次郎氏がかき回す役割を果たすとしたならば、それはそれでありだが。

この猖獗した時代、腐敗しきった日本社会に失望するとともに、労働者が誇りを持てる国にするために、荒ぶる魂を戦闘的に高揚させたのである。




最新作をよろしく。

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