消費者庁は9日までに、「飲めば痩せる」と宣伝されている「ケトジェンヌ」という食品をダイエット目的で摂取した人が、下痢などの健康被害を訴える相談が急増しているとして、消費者安全法に基づき、商品のケトジェンヌと東京都渋谷区にある販売会社「e.Cycle(イーサイクル)」の名前を公表し、注意を呼び掛けた。
同法に基づく食品名と事業者名の公表は初。消費者庁消費者安全課は「被害拡大防止の観点から公表に踏み切った」としている。
同課によると、ケトジェンヌは中鎖脂肪酸油などを含むカプセル状の食品。販売会社は主にインターネットで「ダイエットをサポート」「脂肪をエネルギーに変える」などと宣伝し、販売している。
今年4月以降、全国の消費生活センターなどに「飲んだら下痢になった」「じんましんが出た」などの相談が89件寄せられた。
消費者安全課によると、イーサイクルは6~7月に約6万件の新規契約を得たと説明。同課は被害相談がさらに増えるとみているが、同社は「症状とケトジェンヌの成分に医学的な因果関係はないのではないか」と反論しているという。〔共同〕
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