『やすらぎの刻~道 #113 テレビ朝日開局60周年記念』のテキストマイニング結果(キーワード出現数ベスト20&ワードクラウド)
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『やすらぎの刻~道 #113 テレビ朝日開局60周年記念』のEPG情報(出典)&解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)
解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?
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やすらぎの刻~道 #113 テレビ朝日開局60周年記念[解][字]
巨匠・倉本聰氏が1年間をかけて描くのは、山梨を舞台に昭和~平成を生き抜いた無名の夫婦の生涯。そして『やすらぎの郷』のその後。2つの世界が織り成す壮大な物語!
詳細情報
◇おしらせ
☆番組HP
https://www.tv-asahi.co.jp/yasuraginotoki/
☆Twitter
https://twitter.com/yasuragino_toki
☆Instagram
https://www.instagram.com/yasuraginotoki/
◇番組内容
根来公平(風間俊介)は徴兵検査を免れるため、わざとトラックに轢かれ入院する。公平の妻となったしの(清野菜名)は、生まれた子ども・剛と共に日々公平を見舞う。そんな中、ついに公一(佐藤祐基)にも赤紙が届き出征することに。公一、公次、三平がいなくなり、根来家の男手は足にケガを負った公平のみとなった。ある日しのは、実の父親に会うため甲府に旅立つ。しかし翌日、甲府に大規模な空襲があったという知らせが入り…!?
◇出演者
清野菜名、風間俊介、佐藤祐基、井上希美、木下愛華、木村龍
◇作
倉本聰
◇演出
藤田明二
◇音楽
島健
◇主題歌
中島みゆき『慕情』『進化樹』『離郷の歌』(株式会社ヤマハミュージックコミュニケーションズ)
◇スタッフ
【チーフプロデューサー】五十嵐文郎(テレビ朝日)
【プロデューサー】中込卓也(テレビ朝日)、服部宣之(テレビ朝日)、山形亮介(角川大映スタジオ)
(荒木)あんたんとこに赤紙じゃ。
(根来公平)〈公一兄ちゃんの
出征の時が迫っていた〉
〈東京はB29の大空襲を受け
立田三兄弟の両親が死んだ〉
〈しのの実家である
浅井家も被災し
〈しのの父親は
空襲によって 大きなやけどを
負ったとの事だった〉
♬~
(公一)犬山の旦那から
預かっとる土地は
桑畑も含めて
全部で この数字じゃ。
このうち 収益の
この4割7分
これを
旦那のとこに納めにゃならん。
これを差し引いた この数字が
うちの収入になるわけだが
そのうち…。
〈その日 半日 僕は兄ちゃんから
うちの経営の説明を受けた〉
〈およその事は
わかってるつもりだったが
小作農の厳しさが 改めて
ひしひしと身に染みてきて
これから僕の肩に掛かってくる
農業経営というものの重みに
身が引き締まるより先に
僕は おびえた〉
〈公一兄ちゃんの計画は
しっかり今を見据えていたが
同時に 戦争が終わったあとの
未来図にまで踏み込んでいた〉
〈それは
楽観と悲観の入り交じった
なんとも複雑な計画だったが
果たして そんなふうに
動いていくものなのか
僕には とても自信がなかった〉
(一同のにぎやかな声)
〈その晩は
兄ちゃんの壮行会という事で
とっておいた どぶろくを
地下蔵から出し
久方ぶりの大騒ぎになった〉
(一同のにぎやかな声)
♬~(一同)「ここは御国を何百里」
それ!
♬~「離れて遠き満州の」
そら!
♬~「赤い夕日に照らされて」
それ!
♬~「戦友は野末の石の下」
そら!
♬~「ここは御国を何百里」
♬~「大空に大空に」
兄ちゃん いけー!
(公一)
根来公一 いって参りまーす!
♬~「たちまち開く 百千の」
♬~「真白き薔薇の 花模様」
♬~「見よ落下傘」
(公一)落下傘!
♬~「同期の桜」
♬~
〈最後は みんな
ハチャメチャに酔い…〉
〈朝になったら
兄ちゃんは いなかった〉
♬~
〈本土決戦が近いというので
その朝 妹たちは山へ行き…〉
〈竹を取ってきて 竹槍を作った〉
〈ゆうべの酒が残っていたせいと
兄ちゃんがいなくなった
虚脱感の中で
僕は畑に出る気力もなかった〉
〈だから 僕は 急に思い立ち
三平兄ちゃんの残した
柳行李を開けて
兄ちゃんの蔵書を
整理する事にした〉
〈三平兄ちゃんの本には
外国の小説が多く
ゲーテの
『若きウェルテルの悩み』や
『背徳者』 『田園交響楽』
『一粒の麦もし死なずば』
リルケの『マルテの手記』
『ドゥイノの悲歌』
難しい本が いっぱいあった〉
♬~
〈その中で 僕の興味を
唯一 引いたのは
宮沢賢治の童話集で
ゴウに読んで聞かせると
不思議に しのの胸の中で
すやすやと眠った〉
「みんなみじかい茶色の着物です」
「野原の草はきらきら光り
あちこちの樺の木は
白い花をつけました」
「実に野原は
いいにおいでいっぱいです」
「子兎のホモイは
悦んで
ぴんぴん踊りながら申しました」
「ふん いいにおいだなあ」
〈昭和20年の夏は 暑い夏だった〉
〈7月に入って 僕は
右足の その後の検診を兼ね
久しぶりに 陸軍病院に
同室だった才賀さんを見舞った〉
(才賀)どうだ?
自分のほうは
少しずつ回復してます。
それは よかった。
もう ぼちぼち
杖ついて畑に出てるんです。
うん。
〈才賀さんは
めっきり やつれていた〉
世の中 ひでえ事になってるな。
ええ。
ドイツが無条件降伏したのは
知ってんだろう?
あっ いや…。
新聞 読んでないのか。
山の中なんで
なかなか届かなくて。
イタリアが
その前に降参したんだ。
ムッソリーニは 大衆につるされて
銃殺されて死んだらしい。
三国同盟も ついに崩壊だ。
日本も もう あんまり
長くねえだろうな。
いよいよ 本土決戦ですか。
そんな余裕なんか あるもんか。
竹槍持って戦おう
なんて言ったって
あっちの戦力は
そんなもんじゃねえよ。
沖縄が
敵の手に落ちたっていうぜ。
あっちは
ものすげえ戦闘だったらしいな。
女学生まで戦ったそうだが
簡単に全滅しちまったらしい。
ほ… 本当ですか?
沖縄が敵さんの手に
落ちたってなりゃあ
あそこから
バンバン飛行機が飛んでくらあ。
空襲は今までの何倍にもなるぜ。
本土決戦なんて
言ってる暇はねえよ。
面白い物を見せてやろうか。
なんですか?
♬~
早く隠して見ろ。
早く隠せ…!
家に帰ってから
あとで ゆっくり見ろ。
なんなんですか?
敵機のまいていった伝単だ。
空襲予告の宣伝ビラだよ。
次に空襲する都市の名前まで
いちいち
はっきり書き込んであるぜ。
大本営じゃあ 必死に隠して
拾って隠してると
しょっぴかれるがね。
予告は
そのとおりになってるそうだぜ。
本当ですか?
しかもな ご丁寧な事に
その文章には
「爆弾には目がないから
どこに落ちるか わからない」。
「だから
早いとこ避難しなさい」とさ。
ここまで なめられちゃ
どうしようもねえな。
(足音)
ねえ。
うん?
どうした?
(ため息)
この間 渡された
継母からの封筒にね
父さんからの手紙が
入ってたのよ。
父さん
だいぶ弱ってるみたいなの。
暮らしの事か。
それも あるんだけど…。
調子が
あんまり良くないらしいの。
良くないって…?
体が。
心臓が
元々 良くなかった人だし…。
なんて書いてあったんだ?
その手紙に。
もう一度 私の顔を見たいって。
会って
いろんな事を わびたいって。
今さら よく言うわ。
放り出しといて。
(ふすまを開く音)
住所は わかるのか?
甲府。
甲府の どこ?
湯田。
電話は あるのか?
(ふすまを閉める音)
ないんじゃないかしら。
書いてなかった。
一度 顔見せに行ったら どうだ?
…嫌!
私 あの家とは
もう とっくに縁が切れたのよ。
公ちゃん 何も知らないから…。
本当の母さんが
3つの時に死んで…。
その母さんの事
はっきり顔は浮かんでこないの。
でも 匂いだけは覚えてるのね。
父さんの匂いも覚えてるの。
母さんが死んだ時
私の事 抱きしめて
オンオン泣いてた…。
匂い 覚えてるの。
たき火か…
枯れ草みたいな匂いがしたわ。
6つの時に 韮崎の
本家のおばあちゃんのところに
預けられたわ。
おばあちゃん
すごく かわいがってくれたの。
でも おばあちゃんが死んでからは
居場所がなくなって…。
ひたすら
薙刀の稽古に打ち込んだわ。
12の時に 一人で家出して
小野ヶ沢の実家に
帰ってきたんだけど
「うちには住む部屋がない」って
言われて
鎮守の森で 一人で泣いてたの。
そしたら 夜中に
父さんが捜しに来てくれて
「すまん すまん」って
私の事 抱いて
根来の家に連れてきてくれたの。
あの時 私に
ほうとうを食べさせてくれた
根来のお父さんや お母さんや
お兄ちゃんたちの優しかった事
私 一生忘れないわ。
それと 私の事を置いて
たたきに土下座して
泣きながら預けて帰ってった
父さんの事。
♬~
一度 甲府に行って
顔見せてやれよ。
お父さん お前に会って
今までの事
きちんと謝りたいんだよ。
気が進まないだろうけど…。
会いに行ってやれよ。
なあ。
♬~
〈翌日 僕は
ゴウと バス停まで
しのを送りに行った〉
〈しのは小さく…〉
ごめんね。
〈「ごめんね」と言った〉
(松岡百合子)甲府の町が
大空襲を受けたって。
〈しのが道を外れ
別の道へ入るのを
「そっちじゃない!」と
僕は追いかけた〉