「探偵物語」「あぶない刑事(デカ)」などの娯楽作を世に送り続けた黒澤満プロデューサーが11月30日に85歳で亡くなった。「Wの悲劇」などで仕事をした脚本家荒井晴彦さんが思い出を語った。

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 黒澤さんと僕は、日活ではちょうど入れ違いでした。僕が初めて日活でロマンポルノ「新宿乱れ街 いくまで待って」の脚本を書いた1977年、撮影所長だった黒澤さんは日活を退社しています。盟友が更迭されるので、引き留められたけど、一緒に辞めたそうです。

 僕が最初に黒澤さんに出会ったのはその半年前でした。曽根中生監督の「不連続殺人事件」の撮影が遅れてしまって、曽根さんは次の「嗚呼!!花の応援団」の続編に入らないといけなくなってね。「不連続」の助監督だった僕が、日活の撮影所長の黒澤さんのところへ、スケジュールの調整をお願いしに行ったんです。すると、黒澤さんは所長室の窓を開けて「おーい、曽根、ちょっと来い」と呼ぶんです。43歳の若い所長でね、白いシャツを腕まくりしてて「格好良いなあ」と。ウィリアム・ホールデンみたい。それが第一印象です。

 日活の経営が傾いた70年、梅…

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