衝撃が走った。昨年のワールドシリーズ(WS)王者、レッドソックスがデーブ・ドンブロウスキー編成本部長(63)を解雇した。9日の大リーグ公式サイトによれば、指揮2年目のコーラ監督は「正直、ショックだ。言葉が見つからない。この大リーグ監督へと自分を導いてくれた人だから」と語った。
ホワイトソックスとエクスポズ(現ナショナルズ)のフロントを経て、1991年にマーリンズの初代GMに就任。97年は球団を初のWS優勝に導いた。タイガース球団社長を挟み、2015年に“赤靴下軍団”の編成部トップに就任。翌16年から同じア・リーグ東地区の宿敵ヤンキースを尻目に地区3連覇を果たし、昨季は5年ぶりのWS優勝も達成した。
だが、今季76勝68敗は地区3位で、この日のヤンキース戦の黒星で地区4連覇は消滅。7月末のトレード期限時点ではポストシーズン進出への最後のいすであるワイルドカード2位に2・5ゲーム差と迫りながら、目立った補強をしなかった消極姿勢も疑問視されていた。
既に後任の人選にも注目が集まっている。当面は4人がフロントのかじを取るが、そのうち1人はラクエル・フェレイラ編成上級副部長。過去の大リーグで女性がフロントのトップに相当する編成本部長かGMに就いた例はなく、この内部昇格が実現すれば、特筆すべき球史のブレークスルーとなる。
他の3人はロメロ、オハロラン、スコットのGM補佐で、それ以外に外部から招かれる可能性も残されている。