来年のドラフト候補がライバル完封の快投を演じた。秋季高校野球愛知県大会は8日、1回戦と2回戦を行い、秋の県大会初戦を迎えた中京大中京はエース右腕・高橋宏斗投手(2年)が、今春のセンバツを制した東邦を3安打シャットアウト。7-0の快勝に導き、来春センバツに向けて一歩前進した。敗れた東邦はセンバツ出場と連覇が絶望的となった。
完敗だった。センバツ大会出場と連覇が絶望となった東邦ナインは悔し涙を流し、森田泰弘監督(60)はサバサバとした顔で振り返った。
「しょうがないです。勝負ですから。ウチの力が少し及ばなかった」。すでに本年度末での退任を明らかにしている。したがって、この一戦が公式戦ラスト采配となった。その感想を聞かれると、「センバツの優勝旗を全員で返しに行けなかったのが残念。でも、いい高校野球(生活)でした」と言葉を紡いだ。
退任日までは職務を全うする意向だ。森田監督は「(来年)3月までやることはたくさんありますから」と前を見据えた。残された仕事には、来夏へ向けたチームの再出発も含まれる。3番の吉納も「全国制覇の夢に向かって、また一からやりたい」と、冬を越しての雪辱をにらんだ。 (川越亮太)