第170.5話 魂について
2話投稿の1話目。
短編ですが、本編で入れ損ねたそれなりに重要な要素の説明をしています。
今後、唐突に出てくることもあるので、出来れば見ておいてください。
これは、異能のレベルが上がり、<
「『魂への接触』と『魂の操作』が可能となった事の副産物として、『
「もう少し詳しく」
仁のあまりにもざっくりとした説明に対し、ミオが言えたのはそれだけだった。
ミオだけでなく、メインメンバーの全員がハテナマークを浮かべている。
「実は、人や魔物には、スキルとは違う、個人個人のもつ性質、特性と言う物が存在する。今回、分かり易くそれらを『
「更にもう少し詳しく」
ミオの合いの手を受け、仁は話を進める。
「この『
仁は頭の中で『
「俺達の魂と言う物を、1つの粘土とイメージしてくれ」
「油粘土?紙粘土?どっち?意外と大事よ?」
「確かに、印象が大きく変わりますよね……」
「油粘土だな。繰り返し弄れるという意味では、油粘土の方が近いだろう」
「OK。イメージしたわ」
「俺達の魂は、油粘土で出来た棚みたいなものだ。スキルと言うのは、その棚に置いた小物と考えてくれ。成長するスキルは、鉢植えのトマトと考えても良いな」
「至高のサラダね」
「アレはサラダとは言わない」
ミオが一部にしか伝わらないネタ話をする。
「話を戻すぞ。『
「その『
マリアが尋ねたのは、仁の護衛として、『
「いや、大部分の『
少しだけ、深刻そうな顔をする仁。
「一番分かり易いのが、俺の『
「ご主人様、スキルは覚えられないのに、『
ミオが茶化すように言った。
「それだよ。<スキル習得不可>、それが一番分かり易い『
「うん!超重要ね!」
ミオ、超納得した。
「スキルに関わる『
今明かされる、仁のマイナスな性質の理由。
「『(パーソナル)』が原因だったのね。もしかして、ドーラちゃんの<調剤>も?」
「ああ、<製薬系スキル補助(中)>がある。他にも、マリア達<勇者>スキル持ちには、<スキル習得補助(大)>があるな」
「マリアちゃんですら(大)なのに、ご主人様の<料理>はマイナス方向に(特大)なのね」
「それは言わないでくれ」
仁、これまで、料理に手を出さなかったわけではない。
出して、駄目だったのである。『肉を焼く』が仁に許されたMAX料理なのだ。
「『
「でも、ご主人様は先程、『
セラが言ったのは、仁の最初の発言だ。確かに言っていた。
「ああ、異能のレベルアップで得た『魂への接触』により、
<
接触によるスキャンをしなければ、魂の情報は得られないのだ。
「スキルの様に、奪ったり、与える事は可能ですか?もう1つの異能、『魂の操作』を用いれば、出来るのではありませんか?」
「現時点では不可能だ。今の俺に出来るのは、『
マリアの問いに即答する仁。
「十分じゃない?少なくとも<スキル習得不可>は消せるのだし……。ようやく、ご主人様もスキルを習得できるのね……出来ないの?」
話の途中で、仁の顔が苦々しい物に変わった為、ミオが恐る恐る尋ねた。
「『
「<スキル習得不可>の段階は?」
「第五段階だ」
「Oh!」
ネイティブな発音で頭を抱えるミオ。
余談だが、マリアの<スキル習得補助(大)>は第四段階なのに対し、<作成系スキル阻害(大)>も<料理系スキル阻害(特大)>も第五段階である。
世界は、仁に厳しい(他の要素は別の話)。
「逆に、第一段階の『
今度はさくらが尋ねる。
「アルタ曰く、ドラゴンが持つ<
「それも、『
「ちなみに、
仁が直接触れなくても、既に配下となった者の『
「ドラゴンの習性はてっきり、種族特性だと思っていたわね」
この後、ミオがテイムする予定のフェザードラゴンから、<
「ちなみに、種族特性は『
種族固有の特性は、基本的に『
「本当に個人に付随する性質なのね」
「だから
仁にしては、まともなネーミングである。
「今のところ、『
「ステータスに映らないからな。把握済みの『
「見せて!隠しパラメータ見せて!」
ミオ、ゲーム脳である。
なお、仁も同じような事を考えたことはある。
「じゃあ、とりあえず俺の『
進堂仁
資質系
<スキル習得不可Rank5><作成系スキル阻害(大)Rank5><料理系スキル阻害(特大)Rank5>etc
体質系
<始祖神竜の適性Rank2><鬼神の適性Rank2><魔神の適性Rank2>etc
その他
<地災竜の権能Rank4>etc
*話の都合上、一部
「Rankって書いてあるのが、さっき言っていた段階よね?」
「ああ、他に丁度いい記載場所が無かったから、レベルの位置に書くことにした」
Rankが高い程、他からの影響を受けにくい、つまり、魂と強く結びついている証拠だ。
比較対象が無いので分かり難いが、仁の『
「『資質系』とか書いてあるのは何?これもスキルと同じような分類?」
「ああ、今回は適当に決めたモノだけどな。資質系はスキルの習得や使用に影響する『
分類できない物は『その他』でまとめられる。
「災竜の能力も『
『
しかし、災竜関連の『
そして、『
これだけで災竜の能力の異常性が伝わるだろう。
「俺の体質系とその他は、後付けで得た物が多い。<
「これで、今までイマイチ理屈の分からなかった部分が解明された訳ね」
「そうだな」
今まで、スキルや異能では説明できない話があった。
それらは基本的に『
実は、アルタも『
しかし、その時点ではアクセスできない情報であり、確定したことが何も言えない為、あえて仁に伝えていなかったのである。
「ところで、異能は『
「異能は異能だ。スキルでも『
「分かってはいたけど、異能が一番意味不明よね……」
『
しかし、『
これは、異能が『
そう、『
魂関連は結構設定を練っています。
説明がクドくなるので、出来るだけマイルドにしたいと思っています。
2019/05/12改稿:
時系列とレベル間違いの修正。