追悼特集　 映画プロデューサー　吉武美知子 ～フランスと日本の映画作家たちの架け橋となって～

映画プロデューサー、吉武美知子さんは、30年以上前にパリに移住し、パリを拠点としながら、フランスと日本の作家たちの映画の間でなくてはならない架け橋となられてきました。惜しくも今年６月１４日に他界された吉武さんを追悼すべく、彼女が紹介してくれた、あるいは製作された作品を特集します。

「「日本映画」というカテゴリーではなく、もちろん「フランス映画」というものでもなく、とにかく『力のある映画』が見たい。そしてそれができる場を作りたい。その思いだけです。」

吉武美知子　――　映画雑誌『nobody』34号　2010年　インタビューより

吉武美知子

東京生まれパリ在住。80年代から映画の様々な分野で仕事。キネマ旬報や女性誌等に寄稿。いち早くレオス・カラックス、シリル・コラール、ニコラ・フィリベール、フランソワ・オゾンを発掘し配給会社ユーロスペースの買い付けをサポート。ジャン・ユスターシュ、ストローブ＝ユイレ、ジャック・ロジエ等、作家の映画を日本へ紹介。ジャンーピエール・リモザン『Tokyo Eyes』、レオス・カラックス『Pola X』、フランソワ・オゾン『クリミナル・ラヴァーズ』、『焼け石に水』、『まぼろし』の日仏合作コーディネート。　1993年にフランスの映画製作会社 Comme des Cinémas の設立に参加。1998年に諏訪敦彦監督と出会い、以降同監督の『Hstory』(2001)、『不完全なふたり』(2005)、『パリ、ジュテーム』(2006)、『ユキとニナ』(2009)に参与。Comme des Cinémas で『TOKYO!』(2008)の企画開発・製作に４年、『ユキとニナ』の企画開発・製作に５年をかけた後、2009年に映画製作会社 FILM-IN-EVOLUTION を設立。 同会社にて黒沢清監督『ダゲレオタイプの女』(2016)、諏訪敦彦監督『ライオンは今夜死ぬ』(2017)などの合作映画をプロデュースした。

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上映作品：

• ボーイ・ミーツ・ガール　（1984年） 監督・脚本：レオス・カラックス
• メーヌ・オセアン　（1985年） 監督：ジャック・ロジエ
• 汚れた血　（1986年） 監督・脚本：レオス・カラックス
• 音のない世界で　（1992年）　監督：ニコラ・フィリベール
• おせっかいな天使（1993年） 監督：ロランス・フェレイラ・バルボザ
• サマードレス (1996年) 監督：フランソワ・オゾン
• 海をみる (1997年) 監督：フランソワ・オゾン
• Tokyo Eyes　（1998年）　監督：ジャン＝ピエール・リモザン
• ポーラX　（1999年）監督：レオス・カラックス
• 不完全なふたり　（2005年）監督：諏訪敦彦
• ユキとニナ　（2009年）監督・脚本：諏訪敦彦、イポリット・ジラルド
• 遭難者（2009年）監督：ギヨーム・ブラック
• 女っ気なし（2011年）監督：ギヨーム・ブラック
• ホーリー・モーターズ（2012年）監督：レオス・カラックス
• 汚れたダイヤモンド　（2016年） 監督：アルチュール・アラリ

主催：アンスティチュ・フランセ日本
助成：アンスティチュ・フランセパリ本部、ユニフランス
フィルム提供及び協力：アウラ、セルロイド・ドリームス、ビターズエンド、ユーロスペース、エタンチェ、ロングライド、ジャック・ロジエ

〈関連企画〉
第41回ぴあフィルムフェスティバル ＠国立映画アーカイブ

追悼・吉武美知子プロデューサー　～フランスと日本を繋ぎ続けた人～
9/8（日）上映『TOKYO!』 ＋トーク（ゲスト：堀越謙三）
9/14（土）上映『ダゲレオタイプの女』＋トーク（ゲスト：黒沢清）
9/15（日）上映『ライオンは今夜死ぬ』＋（ゲスト：諏訪敦彦）

追悼特集　 映画プロデューサー　吉武美知子 ～フランスと日本の映画作家たちの架け橋となって～