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【保存版】目標達成したい人必見!逆算思考のやり方12のポイント

逆算思考とは、ゴールと期日を定め、それを実現するためのステップを逆算して洗い出し、実行していく考え方です。多くのトップアスリートや各方面における成功者が逆算思考に則って成果を上げています。 

ただ、逆算思考は考え方はシンプルなのですが、いざ実践しようとすると意外とつまづくことが多いです。

じつは、逆算思考のやり方には4つのステップと12のポイントがあり、そのポイントをしっかりと理解し実践すれば、誰でも一定の成果は出せます。

私は、逆算思考を実践するためのタスク管理ツール(Dreamscope)の企画・開発に伴い、逆算思考で大きな成果をあげた人たちの方法を徹底的に調査してきました。本記事は、そういった方々が実践していた逆算思考のやり方を12のポイントに体系的にまとめたものです。

本記事を読めば、逆算思考のポイントを理解し、確実に目標達成率を上げられるようになります。

目次

逆算思考とは?

逆算思考のやり方:4つのステップ

STEP1 目標設定

1. 目標はできるだけ具体的に(できれば数字で)定義する
2. 目標に日付を設定する
3. 目標達成後の自分の状態を具体的にイメージすることで強い動機を持つ

STEP2 タスク設計

4. ゼロベース思考
5. ロジカルシンキング
6. アイデアを拡げる
7. 普段の情報収集(先人の知恵に学ぶ)

STEP3 スケジューリング

8. 関連タスクの順序性を保つ
9. 計画の実現性を担保する(無理な計画になっていないか?)

STEP4 タスク管理

10. 逆算思考にはタスク管理が必須
11. 逆算思考のタスク管理はアナログ(紙)よりデジタルがオススメ
12. 逆算思考のタスク管理に求められる3つの要件

まとめ

 

逆算思考とは?

繰り返しになりますが、逆算思考とは、ゴールを起点にタスクを決める考え方です。いつどんな状態になっていたいか、ゴールと期日を定め、それを実現するためのステップを逆算して洗い出し、実行していきます。

一方、その逆は積み上げ思考で、今を起点にタスクを決める考え方です。現状を踏まえて、今やれることを精一杯やり、最終的な到達点をゴールとします。


○積み上げ思考

メリット:

  • (今できることをベースに次の一手を考えるので)行動に移しやすい

  • (段取りを全て決めきるわけではないため)計画変更が容易

デメリット:

  • 圧倒的な成果を生みにくい


○逆算思考

メリット:

  • 短期間で成果を上げやすい

  • 今の自分の枠組みを超えた圧倒的な成果を生む可能性がある

デメリット:

  • 行動に移す前に一定の思考作業、準備が必要

  • (積み上げ思考と比べてタスク数が多くかつ複雑になるため)タスク管理を効率的に行うための仕組みが必要


それぞれメリット、デメリットはありますが、短期間で圧倒的な成果を生みたい場合は逆算思考を実践すべきです。実際、多くのトップアスリートや各方面における成功者が逆算思考に則って成果を上げています。

 

逆算思考のやり方:4つのステップ

前述の通り、逆算思考は行動に移す前に一定の思考作業、準備が必要で、かつ実際に行動し始めた後も適切にタスクを管理する仕組みが必要になります。

これを踏まえ、逆算思考は以下の4ステップで実践していきます。

  1. 【目標設定】現状にとらわれず、なりたい自分、理想の状態を思い描き、達成予定日を設定。

  2. 【タスク設計】ゴールと現状のギャップを踏まえてゼロベースで目標達成のためのタスクを洗い出す。

  3. 【スケジューリング】タスクの順番、計画の実現性(無理な計画になっていないか?)を意識して各タスクのスケジューリングを行う。

  4. 【タスク管理】タスクの進捗、計画変更の管理を適切かつ効率的に行う。

以下、各ステップごとにポイントをまとめます。

 

STEP1 目標設定のポイント

旅行計画を立てる際に最も大事なのはいつどこで何をしたいかです。これが曖昧だと目的地に行くまでの交通手段や持ち物、宿泊先も決まりません。逆算思考も同様で、いつどんな状態になってどんな体験を味わいたいか、これが曖昧だとその後のタスク設計、タスク管理も迷走してしまいます。つまり、逆算思考にとって最も大切なのが目標設定といえます。

では、目標設定のポイントは何でしょうか?これだけで何冊も本が出ているような深いテーマですが、ここでは、成功者の名言をヒントに3つにまとめました。

 

1. 目標はできるだけ具体的に(できれば数字で)定義する

目標が具体的かどうか。ちょっとしたことだが、ここが成功する人としない人との決定的な差だ
- 柳井正(ユニクロ会長) -

明確な目標や願望を持たない人に、成功はあり得ない。失敗の最大の原因は、「明確な人生目標の欠如」にある
- ナポレオン・ヒル(作家) -

例えばダイエットなら「とにかく痩せる」ではなく「50キロまで痩せる」といった具合に、目標は具体的な状態で(できれば数字で)定義するのがポイントです。

 

2. 目標に日付を設定する

達成計画や期限なしの目標を設定することは、目標自体を設定しないにも等しい。
- オグ・マンディーノ(作家) -

目標とは、締切期限付きの夢である
- ナポレオン・ヒル(作家) -

目標に期限が設定されていないということは、「いつかやれればいい」=「今じゃなくてもいい」ということなので行動が後回しになり、気づいたら何も進んでいなかったということになりがちです。目標には必ず期限を設定しましょう。

 

3. 目標達成後の自分の状態(姿・感情・光景等)を具体的にイメージすることで強い動機を持つ

脳は現実に起きていることと、イメージを区別できないので、未来のイメージを繰り返せば繰り返すほど、イメージが現実になり、成功する確率が高まるといわれています。イメトレはまさにそれを応用したものです。
- 原田隆史(教育者) -

物件を見に行くためにシカゴの込み合った通りを歩きながら、私はこう言った。「ジャック、5年後ここにいる連中がみんなスターバックスのコーヒーカップを手にして歩くようになるよ」。ジャックは私を見つめ、笑いながら答えた「夢みたいな話だね」。だが、私にはその光景が見えていた。
【覚書き:スターバックス4号店をシカゴに作ろうとしていた時の発言。ジャックはフランチャイズとレストラン業界のベテランでスターバックスの株主】
- ハワード・シュルツ(スターバックス元CEO) -

イメージの力は強力です。潜在意識レベルで心の底から目標を達成したいと思えるまでイメージトレーニングを繰り返すことが大切です。

 

STEP2 タスク設計のポイント

目標が定まったら、次は達成するために必要なタスク設計です。しかし、なかなかタスクが思いつかず、ここで立ち往生してしまう人が少なくありません。「思いつき」というと、何か特殊な才能を持った一部の人のみができることに思えますが、そんなことはありません。目標を達成するためのアクションプラン(タスク)の出し方には、体系化されたノウハウが存在します。

 

4. ゼロベース思考

ゼロベース思考とは「既成の枠を外して可能性を広げる」思考法です。では、目標設定における既成の枠とは何でしょうか?それは「自分ができる範囲」です。私たちはついつい自分ができる範囲内で物事を考えがちですが、それでは積み上げ思考になってしまいます。まずは、自分のことは棚に上げて、ゼロベースで可能性のある選択肢は全て出すポジティブな姿勢が大事です。

(出典)斎藤嘉則 著 問題解決プロフェッショナル「思考と技術」

 

5. ロジカルシンキング

限られた時間の中で有効なタスクを出すには、いわゆるロジカルシンキング(またはクリティカルシンキング)と呼ばれる思考テクニックが有効です。ロジカルシンキングは元々コンサルティング業界を中心に使われていた問題解決、課題達成のための思考法の一つです。
一方、目標達成のためのタスク設計は、現状と理想(目標)のギャップを埋めるためのアクションプラン(タスク)の策定であり、これはまさに問題解決、課題達成の検討そのものです。
ロジカルシンキングのテクニックが目標達成におけるタスク設計に有効なのはそのためです。

ここでは比較的実践しやすいMECE、ロジックツリーのエッセンスをご紹介します。
なお、ロジカルシンキングを十分に使いこなすには一定量のトレーニングが必要です。現在は関連書籍も多数出版されているので、興味を持った方はぜひ一度腰を据えて学ばれることをお勧めします。

・MECE

MECE(ミーシー)は、「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」の略で、“モレなくダブりなく”という意味です。タスクを洗い出す際に、MECEを意識することで有効なタスクの見落としや、同じことを繰り返し考えるというムダをなくすことができます。

・ロジックツリー

ロジックツリーは問題をツリー(樹木)状に分解・整理し、その原因や解決策を探る思考ツールで、作成する際のポイントは以下です。

  1. 各レベルが(できるだけ)MECEになっていること

  2. ツリーの末端が具体的(アクション)になっていること

  3. 各要素がそれを支える一つ下のレベルの要素によって論理的に支えられている

ロジックツリーを使ってタスクを洗い出す際は、大元の箱に目標を入れて、その目標を達成するための手段を抽象的なものから徐々に具体化する形で洗い出していきます(ツリーの末端が実行可能なタスクになるまで具体化・細分化を繰り返す)。

その際、上記のポイントを意識しながら具体化を進めることで下記のメリットを得られます。

  1. タスクの抜け漏れを防げる

  2. 抽象的な目標から実行可能なアクションを導ける

  3. 洗い出したタスクを実行することで目標を達成できるかどうか、タスク実行前にチェックできる

MECEやロジックツリーの解説記事はたくさんありますが、わかりやすく説明されている記事を2つほどご紹介します。

 

6. アイデアを拡げる

ロジックツリーのメリットの一つに「タスクの抜け漏れを防げる」という点をあげましたが、ロジックツリーは文字通り論理的な枠組みの中でアイデアを出していく手法であり、タスクを洗い出す上でこの論理性が逆に窮屈に感じられる場合があります。

そんな時は、発想を拡げるという点にフォーカスした思考ツールが役立ちます。(ただし、洗い出したタスクが本当に目標達成に繋がるのかをチェックする際は論理的に検証する必要があります)
ここでは一人でも使える代表的なものを2つほどご紹介します。

・マンダラート

プロ野球の大谷翔平選手が高校生の時の目標設定に使っていたということでご存知の方も多いと思います。

9つに区切られた正方形をマンダラと呼び、使い方としては、真ん中に目標を書き、その目標を達成するために必要な要素を周りの8個のセルに思いつくままに書いていきます。そして、一通り描き終わったら、次はその一つ一つをさらに別のマンダラに展開していきます。

これだけで少なくとも8×8=64個のタスクのアイデアを出すことができます。直線的ではなく、四方八方にアイデアを展開していくイメージです。

マンダラートについてより詳しく知りたい方は下記の記事が参考になります。

マンダラート|目標設定にも使える一気に72のアイデアを出す発想法

・マインドマップ

マインドマップは紙の中心に主題(目標)を書き、そこから放射状に関連要素(タスク)と線を書いていきます。

1枚の紙の中にアイデアのヒントとなる言葉がひしめき合っており、作成する中でどんどん新たなアイデアを思いつくことができます。マンダラートは8個のセルというフォーマットがあるのに対して、制約がないのが特徴で、格式張ったのが嫌いな人はマンダラートよりマインドマップの方が向いていると思います。

マインドマップの考案者であるトニー・ブザンがジョン・ネイスビッツの「メガトレンド」という書籍の内容をまとめたマインドマップ

マインドマップについてより詳しく知りたい方は下記の記事が参考になります。

マインドマップの書き方・描き方 「6つの法則」

 

7. 普段の情報収集(先人の知恵に学ぶ)

ポイント4〜6はタスク設計にあたり、(思考のフレームを設定することで)有効なタスクのアイデアをいかに効率的に出すか、という点に主眼を置いたノウハウです。ところで、かの有名な「アイデアのつくり方(ジェームス・ウェブ・ヤング著)」によれば、

アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない

ので、「既存の要素」をより多く知っている方が有利なのは間違いありません。

そこで大事になってくるのが普段からの情報収集です。

情報収集に関するノウハウは本、Web、雑誌といたるところに転がっているので、ここでは記載を割愛しますが、「目標達成」のための情報収集であることを意識して一つだけポイントをあげるとすると、自分の目標分野において実際に成果をあげている人(第一人者)を見つけて、その人のやり方を徹底的に調査するということです。

これまで述べた方法はあくまで机上のタスク設計なのでいくら厳密にフィージビリティを検証しても、実際に実行してみると思わぬ落とし穴が潜んでいたりするものです。そう考えると、誰かが実際にやってみて成果をあげたノウハウというのは一日の長があります。

そして、もし、ベンチマークとなる人を見つけられたなら、活字などの間接的な情報だけでなく講演や直接の対談など、できるだけその人の生の情報に触れることをおすすめします。そうすることで活字では表現することが難しい想いや熱量なども感じることができますし、何より、ポイント3でも述べましたが、目標を達成した姿を具体的にイメージできるようになるということが大きいです。

 

STEP3 スケジューリングのポイント

やることが決まったら、次はそれをいつやるか?つまりスケジューリングです。
タスクのスケジューリングにおいて大事なポイントは2つです。

 

8. 関連タスクの順序性を保つ

当たり前の話ですが、順番にやることを前提にしているタスクはその順番通りにスケジューリングする必要があります。タスクA→タスクB→タスクCという順序性があるなら、各タスクの日付もその順番に割り振る必要があります。

 

9. 計画の実現性を担保する(無理な計画になっていないか?)

端的にいうと、全ての日において、
「可処分時間 > その日のタスクの総所要時間」

となるように各タスクをスケジューリングするということです。
例えばある日に使える時間が7時間だとしたら、その日のタスクの総所要時間が7時間以内に入っている必要があります。

実運用においてこれをスムーズに回すためのポイントは以下の3点です。

  1. タスクのボリュームを(数ではなく)時間で見積もる

  2. 日毎のタスクの総所要時間が自動集計される

  3. 繰り返しタスクを加味して所要時間を集計できる

少し補足すると、2で「自動」集計としているのは運用の手間を考慮してのことです。もし手動集計するとなると、タスクの新規追加やスケジュール変更のたびに再計算することになり非常に面倒です(論理的には手動集計でもやれますが、運用の手間を考えると非現実的と言わざるを得ません)。そのため、スケジューリングを含めたタスク管理はアナログ(紙)よりデジタルが断然オススメです。

また、デジタルツールでは、タスクの繰り返し機能が実装されているものがほとんどですが、その仕様は大きく下記の2通りあります。

  • 【仕様1】カレンダー上のすべての繰り返し予定日に該当タスクが表示される

  • 【仕様2】繰り返しタスクが表示されるのは直近1つだけ(その次のタスクを表示するには直近の繰り返し予定日のタスクを完了扱いにしなければならない)

日毎にタスクの所要時間を集計するには当然繰り返しタスクも含める必要があるので(3)、【仕様1】(カレンダー上のすべての繰り返し予定日に該当タスクが表示される)が必須要件になります。


さて、上記2ポイントは至極当たり前の話で、何をいまさらと思われた方も多いはずです。実際、タスクが少ないときはどんなやり方をしても簡単に上記を満たしたスケジューリングができると思います。

問題はタスクが多いときです(感覚的には一日あたりのタスク量が10個以上)。タスクが多いとどうしても試行錯誤をしながらのスケジューリングになりがちで、それを想定した上でいかに効率的にスケジューリングを行う仕組みを作れるかが最大のポイントです。

 

STEP4 タスク管理のポイント

目標設定、タスク設計、スケジューリングが終わったらあとは実行あるのみ・・といきたいところですが、逆算思考を長く続けるには、もう一つ押さえるべき大切なポイントがあります。
それがタスク管理です。

 

10. 逆算思考にはタスク管理が必須

逆算思考は(積み上げ思考と比べて)タスクが多くなる傾向があります。

これは、積み上げ思考が「今できること」を精一杯やっていくという発想なのに対して、逆算思考は目標達成のために必要なタスクをゼロベースで(=今の自分にできる範囲にとらわれず)上げていくので、積み上げ思考では出ないタスクも多数上がるためです。
実際、逆算思考を実践する中で、自分の役割(母親、娘、システムエンジニア等)ごとに複数の目標をあげ、各目標ごとに必要なタスクを洗い出すと、1日あたりのタスク数は一桁では収まらず、数十個になることも珍しくありません。

こうなると、頭の中だけでタスクを覚えておくのは不可能で、何らかのタスク管理の仕組みが必要になります。

 

11. 逆算思考のタスク管理はアナログ(紙)よりデジタルがオススメ

では、どんなタスク管理の仕組みを用意すれば良いのでしょうか。

まず、アナログ(手帳等)、デジタル(ToDoアプリ等)の選択ですが、逆算思考を実践するなら、圧倒的にデジタルがオススメです。

なぜなら、逆算思考では、タスクの多さもさることながら、各タスクはこれまでの延長線上にはない、未経験のタスクがほとんどだからです。未経験のタスクが多いと、どれだけ綿密に計画を立てても、想定外は発生しますし、全く関係ない割り込みタスクだって発生します。すると、その都度タスクの再設計やスケジュール変更が必要になり、アナログ(紙)では、そのたびに転記作業を強いられることになります。

最初の計画は綺麗に書けたのに、そのあとの度重なる修正のせいで、使用開始から1ヶ月も経たないうちに、手帳がぐちゃぐちゃになり、結局使わなくなってしまった、という経験がある人もいると思います(私もその一人です)。

アナログ(紙)には表現自由度の高さ等、紙ならではのメリットもありますが、この手間に耐えられない人はメリットを享受することはできません。特に、逆算思考の初心者は計画変更が発生するリスクがより高まるため、とりわけデジタルがオススメです。

 

12. 逆算思考のタスク管理に求められる3つの要件

タスク管理ツールと呼ばれるサービス、アプリは無数にあり、様々な機能が実装されていますが、ここでは、逆算思考を実践する上で必要なタスク管理要件に特化して、3つほどご紹介します。

要件① 人生設計という高い視点で、目標・タスクの全体像を俯瞰できること

逆算思考は、目標と期日を定め、それを実現するためのタスクを逆算して洗い出していくという性質上、各タスクは現在から目標期日までのタイムスパンでスケジューリングされていきます。目標によっては、期日が数ヶ月後、一年後といった長いものも出てきます。

また、逆算思考を人生全体に適用すると、自分の役割(母親、娘、システムエンジニア等)毎に日付の入った複数の目標ができ、さらに各目標毎に達成に必要なタスク群が作成されます。

つまり、逆算思考は、積み上げ思考(今を起点にタスクを決める)と比べて、扱うタスクのタイムスケールおよび目標・役割といったタスクを束ねる概念の幅が大きくなるという特徴があるのです。

そのため、逆算思考のタスク管理においては、日々のタスクを管理しているだけではダメで、人生設計という高い視点で、目標・タスクの全体像を俯瞰できることが求められます

もし、全体像が把握できないと、例えば、

  • 仕事に没頭するあまり、気づいたらプライベートが崩壊している

  • 目の前の仕事をこなすことに追われ、気づいたら納期に間に合わなくなっていた

といった事態を引き起こすリスクが高まります。いずれも、頑張ってはいるけど望む結果にならない、というのが非常に残念な点です。 こうならないためにも、人生設計という高い視点で、目標・タスクの全体像を俯瞰できる仕組みが大切になります。

要件①を実現するためのビューの例)

未来年表(役割ごとにいつどんな目標を達成する予定なのかを整理した表)①:年単位の目標

未来年表②:月単位の目標

目標毎のタスクリスト

ウィークリーカレンダー

マンスリーカレンダー

要件② 計画の妥当性を簡単に判断できること

逆算思考とは、目標達成までの「計画」を目標から逆算して立てるということです。したがって、計画が良いのか悪いのか、その妥当性を瞬時に判断できることがポイントです。(これができないと、計画立案時や計画変更時に、計画のミスを見落とすリスクが高まります)

計画の妥当性は計画全体を俯瞰的に見ることでチェックできるので、下記の通り、概ね要件①が満たされていれば要件②も満たされます。

要件②を実現するためのビューの例)

  • 【目標の妥当性】いつどんな目標(マイルストーン)を達成する予定なのか
    →要件①未来年表

  • 【タスクの妥当性】各目標を達成するためのタスクリスト
    →要件①目標毎のタスクリスト

  • 【タスクの順序性】タスクの順番を踏まえたスケジューリングになっているか
    →要件①目標毎のタスクリスト or カレンダー
     ※ カレンダーで順序性を確認する場合は、
       該当目標に関連したタスクだけを表示もしくはハイライトする機能が必要

  • 【計画の実現性】日毎に「可処分時間 > その日のタスクの総所要時間」になっているか
    9. 計画の実現性を担保する(無理な計画になっていないか?)参照

要件③ 計画変更が簡単にできること

11. 逆算思考のタスク管理はアナログ(紙)よりデジタルがオススメ で述べた通り、逆算思考は積み上げ思考と比較して計画変更(ゴール、タスクの新規追加・変更・削除)の頻度が高くかつより適切に対応することが求められます。そのため、日々のタスク管理をスムーズに進めるには、計画の変更操作を簡単に行えることが大事です。

要件③を実現するための機能例)

  • 各ゴール、タスクの新規作成・変更が簡単にできる
    (既存タスクのコピーやテンプレート機能があると便利)

  • 各ゴール、タスクの日付変更が簡単にできる

  • 延期日数指定による複数タスクの一括日付変更ができる
    これができるタスク管理ツールは少ないので少し補足しておきます。
    例えば、順序性を持った一連のタスク群があったとして、何らかの事情でそのうちの1タスクを延期する必要が出たとします。この場合、該当タスクの延期だけではダメで、全ての後続タスクを順序性を保った状態で延期する必要があります。この状況は割と頻繁に発生しますが、効率的に対応するには、延期日数を指定して複数タスクを一括で延期する機能が必要になります。逆に、この機能がないと、後続タスクを一つ一つ順序性を意識して延期することになり、非常に手間がかかります。(下図参照)

延期日数指定による複数タスクの一括日付変更のイメージ

逆算思考を実践するためのタスク管理ツールを選ぶ際は、タスク管理ツールとしての一般的な利便性に加えて、上記の観点も条件に加えることをおすすめします。

 

まとめ

逆算思考を実践する上でのポイントは以下の通りです。

STEP1 目標設定

1. 目標はできるだけ具体的に(できれば数字で)定義する
2. 目標に日付を設定する
3. 目標達成後の自分の状態(姿・感情・光景等)を具体的にイメージすることで強い動機を持つ

STEP2 タスク設計

4. ゼロベース思考で自分のできる範囲にとらわれず可能性のある選択肢は全て出す
5. ロジカルシンキングを使い、限られた時間の中で効率的に有効なタスクを洗い出す
6. 発想を広げるための思考ツールを使ってタスクのアイデアを自由に出す
7. 普段の情報収集ではその道のプロのやり方を徹底調査する

STEP3 スケジューリング

8. 関連タスクの順序性を保つ
9. 日々のタスクの総所要時間が可処分時間に収まるように計画する

STEP4 タスク管理

10. 逆算思考にはタスク管理が必須
11. 逆算思考のタスク管理はアナログ(紙)よりデジタルがオススメ
12. 逆算思考のタスク管理に求められる3つの要件
 ・要件① 人生設計という高い視点で、目標・タスクの全体像を俯瞰できること
 ・要件② 計画の妥当性を簡単に判断できること
 ・要件③ 計画変更が簡単にできること

逆算思考のポイントを理解し、実践を重ねることで、ぜひ大きな目標を達成してください。
長い記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました。