右膝を痛め5月の夏場所9日目に再休場してから4カ月。10勝で大関に復帰できる秋場所へ、関脇貴景勝(23)=千賀ノ浦=が戦闘態勢に突入した。
初日前日の7日、東京・両国国技館であった土俵祭りに参加した貴景勝は、「(4カ月は)長かった。フラストレーションたまってるし。勝ち負け考えたら終わっちゃう」。秋場所でもやもやを一気に爆発させるつもりでいる。
「今まで仕事をしてないし、ニートみたいなもん。戦うことが仕事」と自身を冷静に見つめている。緊張も「まったくない、そんなものは。小学生からやってること。4カ月は長かったけど、きっかけをつかむ4カ月にしようとやってきた」と受け流す。
場所前にできた関取衆との申し合いは計15番と少なかったが、気迫で相撲を取るタイプ。初日は埼玉栄高の先輩、大栄翔戦。2日目は再休場の相手となった碧山戦。大栄翔には2連勝中だが「負けても14日間ある」と腹をすえる。
「気持ちで負けてはだめ」。自身に言い聞かせていた。(岸本隆)