横浜市神奈川区の京急線の踏切事故で、京浜急行電鉄は7日午後、運休していた京急川崎―横浜駅間の上下線で運行を再開させ、2日ぶりに全線で運行した。
電車は8両編成で先頭から3両目までが脱線。京急は事故現場に最後まで残った先頭車両を大型クレーンでつり上げて線路に戻し、多くの作業員が押して近くの車両基地に移動。衝突で大破したトラックも線路上から取り除いた。その後、試運転で安全確認をした。
京急線の踏切事故で、トラックが先頭車両にぶつかられた弾みで激しく回転し、死亡した本橋道雄運転手(67)が車外に投げ出されていたことが7日、捜査関係者への取材で分かった。運転手は3両目付近で見つかった。
捜査関係者や京急などによると、トラックの荷台部分が電車とぶつかった後、60メートル以上にわたって引きずられた。トラックは大破し、電車の進行方向の左側にある壁と車両の間に挟まる形で停止した。事故現場は通常、時速120キロで走行する区間で、電車の男性運転士(28)がブレーキをかけたが間に合わなかった。
トラックは事故直前、線路脇の道路から踏切と反対方向に左折を試みた後、右折しようと何度も切り返し、遮断機をくぐるように踏切に進入。数十秒にわたって立ち往生した。県警は本橋運転手の運転操作ミスが事故原因の可能性があるとみて、自動車運転処罰法違反(過失傷害)の疑いで捜査している。