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【ドラニュース】

プロ野球でエース投入すべきは『金曜日』のワケ 投手の調査と日程から導き出したローテ論

2019年9月7日 紙面から

7回表を三者凡退に抑え、笑顔でベンチに戻る藤嶋

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◇龍の背に乗って

 継投に制限がかかった中での快勝だった。というのも、月曜日に名古屋から新潟へ飛んだ。火曜日は新潟から高崎へ、水曜日は前橋から東京へ、それぞれ試合後にバスで移動し、深夜のチェックイン。木曜日に東京で戦い、この日は東京から名古屋へと移動し、そのまま試合に臨んだ。このスケジュールに、投げない先発投手は同行していない。移動による疲労を避けるためだ。

 ついて行くだけの記者でも疲れた遠征を終え、僕のローテーション論を書く。金曜日にはエースを-。これは勝手に思い付いたのではなく、何人ものリリーフ投手に聞き取り調査した結果に基づいている。「あなたが最もしんどいのは何曜日?」。ほぼ例外なく「金曜日」と答え「土曜日」と続く。それはプロ野球が火曜日から3連戦、場所と相手を変え、金曜日から3連戦というのを基本形としているからだ。つまり、週の4戦目で疲労がたまる上に「移動&ゲーム」であることが多い。土曜日はナイター翌日のデーゲームが多いのが理由である。

 今季の中日は金曜日の「移動&ゲーム」がこれで9試合目で、5勝4敗。戦績はまずまずだが、継投には苦心する。この日の試合後も、与田監督はこう明かしている。

 「(3連投していた)岡田と福はできるだけ使いたくない。それは試合前から決めていた」。新潟、前橋、東京で勝利の方程式はフル回転した。タフな遠征を終えた上に、岡田と福には制約がかかっていた。ただ、これは金曜日にはよくあることだ。だからこそタフなエースを…。

 この日、快挙を達成したソフトバンクの千賀は23試合中16試合が金曜日。DeNA・今永は22試合中13試合、広島・大瀬良も23試合中12試合だ。他球団は完投能力のあるエースを金曜日に重点投入しているが、中日は柳が22試合中7試合、大野雄は21試合で何とゼロ。4日連続違う球場で戦い、4連勝。うち岡田、福、ロドリゲス、藤嶋は3試合ずつ投げている。心の底からお疲れさま…。

(渋谷真)

 

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