第160話 種族変異と天使
この章はギルド編と銘打っていますが、実際には大きく3つの構成になっています。
①ギルドに行く前、配下関連のお話。②ギルド連合地区のお話。③???
章題に困った挙句、一番わかりやすい②を使いました。
この世界には数多くのスキルがあり、その中には世界で1人しか持っていない物、所謂ユニークスキルや、種族固有のスキルもある。
俺の趣味の1つは、そんなレアスキル達を集めることだ。
レアスキルの集め方は大きく3つ。
1つ目は魔物や敵を殺して奪う場合。
2つ目は奴隷やテイムした魔物等の配下から回収する場合。
3つ目は貸しのある相手から1ポイントだけ奪い、2ポイントにして返す場合だ。
当然、全て<
スキルを集めるのは良いのだが、先にも述べた種族固有のスキルを含め、使用できる者に制限のあるスキルも少なくない。
その場合はスキルを奪うことなく本人に残したままにしている。
俺は収集家だが、収集物にはそれほど固執していなかったりする。集めるまでが趣味、とでも言った方がいいだろうか。
「仁様、ようこそいらっしゃいました」
「ああ。様子はどうだ?」
「今は落ち着いております」
俺はアルタの報告を受け、マリアと共にカスタールの屋敷、そのメイド寮に来ている。
メイド寮を少し歩き、問題の少女がいる部屋に向かう。
「こちらの部屋になります。どうぞ」
俺は部屋に入り、ベッドで寝ている幼女を……シオンの様子を確認する。
どうやら、ベッドの上で眠っているようだ。
シオンはエステア王国にいた孤児だった。孤児院長に迷宮内で殺されそうだった所を助けたら懐かれたので連れ帰った。ここだけ聞くと人攫いである。
そして、彼女には1つ不思議な、恐らくレアなスキルが
それがコレだ。
<
解放されるとランダムで種族が変化する(人系)。その後、このスキルは自動的に消滅する。
極限まで端的に言うとガチャである。
スキルが解放されるまでは、アルタですら詳細が不明と言うのだから凄まじい。
そんな凄まじいスキルが解放されたのだから、見に来ない訳が無いのである。
「流石に新種って言うのは予想外だったけどな……」
「仁様、どうかされましたか?」
「いや、何でもない」
マリアの問いに答えつつベッドに眠るシオンを見る。
シオンはベッドに俯せに寝ている。その背中には、白い鳥のような羽が生えていた。
コレがシオンのステータスだ。
名前:シオン
性別:女
年齢:5歳
種族:天使
称号:仁の奴隷、天使の始祖
スキル:<飛行LV1><
*メイド関連のスキルは省略。
俺が助けた時は確かに『種族:人間』だったはずだが、スキルが解放された途端、『種族:天使』へと変化したという。
そして、先にも呟いた通り、『天使』は既存の種族の中には存在しない、完全なる新種族なのである。アルタが言ったのだから、間違いないだろう。
加えて、<神聖魔法>も今までにない天使の種族固有スキルとの事だ。
あ、<天の契約>はただの純粋なユニークスキルだから。
「う、ううん……」
そこで、シオンがゆっくりと目を覚ました。
金髪ロングなので天使の羽が非常に良く似合っている。羽毛幼女と言う点ではドーラとキャラが被っている?
「ここは……?」
モゾモゾと身体を動かし、俯せの状態から起き上がるシオン。
鳥のような羽は……仰向けで眠れないのである。ドーラも寝るときは羽を仕舞った人間形態で寝ている。ただし、抱き枕(竜形態)の時は別だ。
「あ、ごしゅじんさま!」
まだ少しフラフラしながらも起き上がり、俺を見つけた途端に笑顔になる。
シオンからは何故かやたら懐かれているんだよな。
「身体の方は大丈夫か?負荷が大きくて倒れたって聞いたけど」
「だいじょぶ!」
「それは良かった」
本人が
「それで、どう?」
「ああ、思っていた以上に面白かったよ」
「やった!」
ランダムに種族が変化するというだけでも面白いのに、全くの新種になるとは思っていた以上の成果である。
「じゃあ、約束通り色々と話を聞かせてもらえるか?」
「うん!」
当然、シオンには<
そして、シオンはスキルによる種族の変化を納得して、受け入れた。
<
つまり、シオンからスキルを預かり、他の者が解放することは出来ない。
ちなみに、解放条件は『所有者が5歳になる事』である。
種族の変化は肉体と精神に大きな負荷をかける。
精神的な負荷は<
危ないのが、痛いのが嫌なら、このスキルを持たなくても良いとシオンには言ったのだが、シオンは<
その理由は、『俺との会話の時間が得られるから』である。
俺の配下の大半のメイドには、俺との会話時間は金に換えられない程に貴重な物らしい。
定期的に小規模な
ともかく、俺が強い興味を持ったスキルであり、種族変化の暁には直々に聞き取りをすると言う事を知ったシオンは迷わなかったらしい。
それでも、肉体の負荷は5歳児の身体には厳しかったようで、スキルが解放されると同時に気絶してしまった。
アルタ曰く、肉体と精神両方の負荷があった場合、5歳児には耐えきれないそうで、大抵の者が死んでしまうとの話だ。
そして、俺は約束通りシオンと話をしながら『天使』について情報を集める事にした。
完全な新種族となると、アルタも情報の取得に時間がかかるようだからね。それと、感覚的な部分は本人から聞くのが一番だと思うし。
「おそらをとぶのたいへん」
「からだがかるい」
「はねはがんばればしまえそう」
「でもいまはむり」
「まほう、つかえる」
「わるいこがいたくなる」
「うそつきがいたくなる」
幼女の話なので仕方ない事だが、本当に感覚的だな……。
まあ、おおよその事は分かった。
まず、羽が生えており<飛行>スキルもあるので空が飛べる。まだ、種族が変化したばかりだというのに、シオンは早速空を飛び始めた。
フラフラと危なっかしいところはあるが、すぐに慣れ始めたようだ。
<
元々人間だったから、人間の姿をとる事も難しくはないだろう。
<神聖魔法>は単純な攻撃魔法ではなく、簡単に言えば『邪悪なモノ』特効の魔法だ。
魔族とか、悪霊とか、アンデッドの様な邪悪な存在に大ダメージを与える魔法だ。
スキルレベル1で使えるのは『
見た感じ、割と馬鹿に出来ない威力のようだ。試しにエステア迷宮40層のボスである
シオン、めっちゃレベル上がった。
「わーい!」
<天の契約>は契約を強制する効果を持つユニークスキルだ。
このスキルを発動して交わした契約は、破ることが出来なくなる。破ろうとすると激痛が走り、最悪の場合死に至る。もちろん、スキルの使用者が契約を破っても同様だ。
……ただ、一点問題があるとすれば、試しに俺がシオンと約束をして破ってみたのだが、痒い程度でしかなかった。
どうやら、精神的なダメージに分類されるらしく、<
一応、精神保護を越えて俺を『痒く出来た』のは凄いことかもしれないけどね。
公平で邪悪な存在を許さない。それが『種族:天使』の性質なのだろう。
ただ、初っ端から
そして、アルタからのお墨付きももらえた。
A:念入りに確認いたしましたが、女神との関与を疑うようなモノは有りませんでした。天使と言う種族は女神と関係ありません。
よし、これで1番の懸念が消えた。
いや、流石に種族名から女神との関与が不安だったんだよね。
表立ってこの世界の女神と敵対するつもりはないけど、好感度は滅茶苦茶低いからね、
不用意に関わり合いになりたくないんだわ。
最悪、女神と関係がありそうだったら、さくらの創った魔法『
A:ただ、少し問題も発覚しました。
おっと、アルタが『問題』と言いましたよ!怖いよ!
A:天使は魔物扱いのようです。
?
A:
??
<
A:基本的に『人類種』と『一部の人型魔物』の間には大きな差がありません。
魔物に分類されるけど、実質的に人間と差がない?
A:はい。その差は大きくて小さいです。例えば、相手を従える場合には人類種には<奴隷術>、人型魔物には<魔物調教>が必要になります。しかし、冒険者登録は人型魔物であろうとも、魔石が無ければ可能だったりします。かなり、境界が曖昧です。
そう言えば、ドーラは魔物扱いなのに冒険者登録できたな。
同じ人型の魔物でも、魔石のあるハーピィ、ショコラは冒険者になれなかったから傭兵にしたんだよな。
じゃあ、アルタ。その分類の理屈は分かるか?
A:不明です。
……つまり、女神関連、女神の御心と言う事か。
何か、意味があるのかもしれないな。ただ、今考えても真実までは分からない……確証までは行かないだろうな。
A:申し訳ございません。
まあ、アルタが悪い訳じゃないから気にするな。
それにしても……。
「シオン、俺の事を好きか?」
「すき!」
一瞬も迷わない即答だった。
「俺の奴隷になったことを後悔していないか?」
「してない!」
「じゃあ、俺の従魔になってみないか?」
「じゅーま?」
「奴隷みたいなものだよ」
「なる!」
了承を得られたので、<魔物調教>の陣をぶつける。
>天使をテイムしました。
>天使に名前を付けてください。
好奇心を押さえられずテイムしてみたが、名前の事は考えていなかった。
「シオン、自分の名前は好きか?」
「あまりすきじゃない!」
「俺が新しい名前を付けてやると言っ……」
「おねがい!」
最後まで言わせてもらえなかった。
いつもの、ドン!
>「シオン」と名付ける
>「アンジュ」と名付ける
>「ゆかり」と名付ける
実質、一択やん。
「新しい名前はアンジュだ。よろしくな」
「わかった!」
はい、新しいステータス。
名前:アンジュ(シオン)
性別:女
年齢:5歳
種族:天使
称号:仁の奴隷、仁の従魔、天使の始祖
スキル:<飛行LV1><
*メイド関連のスキルは省略。
あ、奴隷の称号と従魔の称号が重複してる。
シオン、改めアンジュが満足するまで話し相手をして、眠そうになったところでメイドに預けた。まだ、体力が全回復と言う訳ではないようだから、無理はさせられない。
アンジュのおかげで、色々と面白い事が分かったよ。
アルタ、今後は<
A:承知いたしました。メイド達にも連絡いたします。
あ、親から無理矢理引き剥がすとかはNGだからね。
こっそり奴隷にするとか(それはそれで外道)、上手くやってね。
A:心得ています。
次の日。
A:早速、<
うん、思っていた以上に早いね。
<
A:いいえ、100年に1人いれば多い方かと思われます。
……もしかして、俺が関わったからかな?
親友にも、俺が関わると確率論がアテにならないって愚痴を言われたっけ。
でも、今回俺が関わる、関わらないは関係ないよな?年齢的に<
うん、考えても仕方ない事は放置だな……。
それで、どんな状況だったんだ?
昨日言った通り、親から無理矢理引き剥がす、とかはしていないと思うけど。
A:はい。普通の捨て子でした。年齢は4歳、少年です。
普通の捨て子て……。
ちなみに、その子はどこに居たんだ?
A:マスターが行ったことが無い国です。アドバンス商会がマスターの観光を補助するために進出したら、たまたま発見することが出来ました。見つかりにくい場所に居たので、本日中には餓死していたかと思われます。
ギリギリセーフ。
A:最終的に種族が変わる可能性を考えると、公に育てることは難しいかと思います。現在はエステア迷宮の孤児院に預けておりますが、そのまま育てさせるのをお勧めします。
ああ、迷宮孤児院か。
迷宮に捨てられた子供達を集めて育てているんだよな。世間的には死んだ子供、という点では共通するし、同じように育ててもらうのが1番かな。
と言う訳で、とりあえず様子だけは見に行くことにした(with マリア)。
エステア王国の迷宮、その51層は迷宮関係者の居住区となっている。
その中には件の孤児院もあり、
ただ、俺は基本的にあまり近寄らないようにしている。
何故なら……。
「ひう!」
「あ、ああ……」
「(プルプル)」
ほとんどの孤児達が俺を見るなり身体を石像のように硬直させるのだ。
どうやら、俺に対して絶対に粗相をしないよう、メイド達からそれはもう恐しく厳しく教育されているらしい。
孤児院設立時、少しは慣れてくれた子達も同様だ。折角餌付けで慣らしたのに……。
普段は優しい孤児院メイド達が、俺の事になると真顔になり、冗談も通じなくなるそうだ。
子供にとって、それがどれだけ恐ろしいか察して余りある。
子供と言うのは、意外と親の顔色を見ているモノだと、元の世界で知り合いに教えてもらったからな。
俺も怖がられるのは本意ではないので、極力近寄らないようにしているが、メイドに頼まれて様子を見に来ることもある。
何でも、上下関係は子供の頃からしっかりと示す方が効果的、だそうだ。
やり過ぎちゃう?
孤児の石像を量産しながら、俺は孤児院の中を歩く。
本当に、やり過ぎちゃう?
……残念な事に、来る度に孤児の数が増えているんだよな。
エステア王国は基本的にいい国だが、迷宮の性質上、孤児や捨て子が生まれやすいという点だけはよろしくない。
しかし、孤児はともかく、迷宮と言う捨てやすい場所があるだけで子供を捨てる様な親が、子供を幸せに出来るとも思えなかった。
それなら、孤児院に入れて学ばせ、優秀な人材とした方が100倍はマシである。
結果、現状維持をしつつ子供は助けて孤児院に入れると言う事にしたのだ。
尤も、最初に作った孤児院が手狭になるくらいに孤児が増えているのは、エステア王国の闇としか言えない事態ではある。
東、死んだお前にこんな事を言いたくないが、もう少し国民性を頑張れなかったのか?
閑話休題。
俺が<
「え?え?」
件の少年だけはまだ教育がなされておらず、周囲の様子に困惑している。
本当に<
そして、思っていた以上に5歳の誕生日が近いようだ。つまり、スキルの解放が近いと言う事でもある。
本人はまだスキルの事を知らないんだよな?
A:はい。ですが、ご安心ください。彼の種族が変わることは確定しています。
何故?
A:彼を保護する際、スキルの事は伝えずに『最低1度は痛い思いをするが構わないか?』という確認を取り、承諾済みです。
具体的な話をせず、未記入の小切手を切らせたのか。……結構、エグいね。
まあ、死ぬよりはマシだろう。
とりあえず、元気そうなことは分かったし、種族が変わるのもほぼ確定と言う事だな。
孤児院は突然の来訪に混乱気味だが、目的は果たしたから帰るとするか。
身内相手だと自由に振る舞う内弁慶、進堂仁です。
え?身内相手じゃなくても大体自由に振る舞っているって?
孤児院から転移で帰ろうとした時(ダンマス能力です)、孤児でもメイドでもない少女を見かけたので転移を止める。
「仁様、おはようございます。マリアさんもおはようございます」
「ああ、おはよう」
「おはようございます」
俺に挨拶をしてきたのは、薄桃色の髪をショートカットにした、元グランツ王国国王、ゼノンことノンちゃんである。
ノンちゃんはタンクトップのような服を着て半ズボンを履いている。
何と言うか、少年っぽい少女が着ているテンプレの様な服装だ。
加えて言うと、スカートが苦手らしい。
「孤児院での勉強中か?」
「はい、その帰りです」
ノンちゃんは
ある意味、孤児みたいなものだが、孤児院では生活しておらず、メイドとして働いている。
確か所属は……。
A:エルディア領の貴族メイドの部下として働いています。
ウチのメイドは、既にハウスキーピングの領域は越えています。
俺、さっき『メイドとして働いている』って言ったけど、本当に正しいのかな?
「今日は領地の予算について会議があるから、勉強は短めにして貰いました」
現在、ノンちゃんはゼノン時代の経験を活かし、貴族メイドの下で政治に関わっている。
王として働くゼノンをずっと見ていたせいか、結構な知識量を誇るのだ。
「結局、僕に残されたのはゼノン時代の知識だけですからね……」
俺が考えていることが予想できたのか、自虐的に呟く。
産まれた時から
ステータスは最低値、他のスキルは0という雑魚キャラ状態だった。
俺が<
ノンちゃんにとって、自分の持っている物は、ほぼ全て俺から与えられた物だ。その為、自分に自信を持てないでいる。要は確固たる『自分』が無いのだ。
ノンちゃんにとって、俺から与えられた物以外に持っている物は、ゼノン時代の記憶、知識だけだ。
色々と考えた結果、ノンちゃんはその知識を使って俺の役に立ちたいと言った。
ゼノンのやり方を肯定する気は無いが、あれでも小国を何十、何百年も支えてきたのだ。その手腕は馬鹿に出来ない。
一部とはいえゼノンの知識を持っているノンちゃんなら、政治的手腕に期待が出来るのではないかと考えた(アルタが)。
ノンちゃんも自分が役に立てるのなら、と快諾してくれ、今に至ると言う訳だ。
「結構、役に立っていると聞くぞ?」
「そうだと良いんですが……」
俺の配下は多いが、本格的に政治を学んでいる者は少ない。
エルディア領を任せている貴族メイドも、本質的には政治家ではなく、管理者の様なイメージだ。ノンちゃんの知識が無駄になることはないだろう。
「他にやりたい事があるなら、所属を変えても良いけど……」
ウチのモットーは適材適所。
才能のある者は才能を活かせることをするべきだ。
そして、才能があっても、本人がやりたくない事はやらせない方針だ(一部例外有り)。
「いえ、どちらかと言うと、もっと政治に関わりたいと思っています」
しかし、ノンちゃんは思いのほか政治の世界を気に入っている様子。
「実は、ようやく目標が決まったんです」
俺の配下の中には、唐突にやることを失ったり、目標を失ったり、訳の分からない状況に放り込まれた者が結構居る。
そう言った者達には、とりあえず出来ることからやらせておいて、本当にやりたい事、目標が決まったら、そちらにシフトできるように配慮している。
「それは教えてもらえるのか?」
「もちろんです。僕の目標は、
意外と面白い事を言うノンちゃん。
「今の僕には仁様に与えられた力か、ゼノンの知識しかありません。政治の勉強をして、僕の中のゼノンの割合を小さくしていきたいんです。最終的には、ゼノンの知識なんて、踏み台程度でしかないと言えるようになりたいんです」
「数百年グランツ王国を統治してきた奴を踏み台扱いするのか。それは良いな」
子孫を犠牲にして生き長らえていた
それなりに愉快な事じゃないか。
「目標が決まったのなら、俺は協力するぞ」
「あ、サクヤ様に手伝っていただけることになったので大丈夫です。今の話も、サクヤ様の後押しで決心できたことですし……」
俺の知らないところで、
「後、カトレア様も協力して下さるそうです」
「仁様の屋敷、凄いですよね。異常なくらい王族が出入りしているんですから……」
「そだね」
一応、君もその内の一人だからね?
シオン改めアンジュは65話、66話で出てきています。
この章では、いくつかの伏線が張られ、いくつかの伏線が雑に回収されます。