こんにちは。Bibakoです。
私達親子は、ヨーロッパ旅行の最終地パリで3日間過ごして、来週早々にロンドンに戻り、本来の目的の娘の大学の卒業式に参加して、卒業式の後2日間ロンドンでゆっくりして、シンガポールに戻る予定だ。
ロンドンはキャッシュレスなので、クレジットカードで1週間過ごすことにした。
それを考えると、少し、金欠のストレスから解放された。でも、根本的な問題は解決されたわけではない。
やっぱり、亡くなった私の日本おばあちゃんが、私が子供の頃教えてくれた事は当たっていた。
人には、『分相応』というのがあって、分をわきまえて生活をしていると、お金に困る事はない!と。
今回は、おばあちゃんの教えを私が守ってなかったのかも?と思った…。おばあちゃん、ごめんなさい
私の実家は、そこそこ裕福な家庭であったので、亡くなった母は、私のようなストレスは感じた事はなかったのかも?しれない。
分相応の話は、母から教わった事ではなかった。私は、シンガポールに来てからの生活も、自分の分相応と、おばあちゃんから教わったように、人を羨んだり、人と比べることなく生活していたので、何も辛くなかった。寧ろ、地元の生活が楽しかったし、貧乏な時も良い時も、分相応だと頑張ってこれた。
今回のヨーロッパ旅行は、イギリスでの娘の卒業式に参加できたら、それでよかった。
ロンドンで1週間くらい過ごして、シンガポールに戻るのが、『私の分相応』なんだと思う。
それを、今回、娘の卒業式だけに留まらず、分不相応的に、ヨーロッパ旅行もつけて、しかも一箇所でなく、数カ所も周った事で現地に来たら、金欠のストレスに陥る結果になってしまった。
やっぱり、欲張らずに、今回は旅行も一度に数カ所でなく、せめて1つの国で、1-2箇所という感じで十分だった、のかもしれなかった。
おばあちゃんの言う事は守った方が、私にはいい。シンガポールでも、『分相応な生活』を心掛けているので、お金にストレスを感じると思った事がなかった。お金があってもなくても、同じスタンスで生活してこれた。
それを教えてくれた、亡くなったおばあちゃんにも感謝した。
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さて、お金のストレスはあっても、私がパリに来たかった目的は、ムーランルージュとベルサイユ宮殿であったので、今日のツアーは、お金がある無し関係なく、楽しもうと決めて出発した。
憧れのベルサイユ宮殿を見る日は、フランスの『ナショナルデー』だったようで、凱旋門からシャンゼリゼ通りで、軍隊(メインの見どころ騎兵隊)によるパレード。
その昔、フランスの『騎兵隊』は、フランスが誇るヨーロッパ最強?と言われたらしい。
私の大好きな『ベルばら』の主人公も、フランス近衛隊の隊長であったオルカルだ。
フランス王朝の護衛も、実際に、昔は騎兵隊がしていた。
1800年の終わり頃、日本にも日本帝国陸軍の騎兵隊があった。これは、ロシアの騎兵隊に倣ったものだと思う。
第一次世界大戦の頃は、ロシアの騎兵隊の強さを日本も良く知っていたので、日本の陸軍も、騎兵隊が陸軍の誇り的に扱われていたが、イギリスやロシアは、その頃は、既に、陸軍よりも海軍が世界的にも有名であった。
ロシア艦隊、イギリス艦隊は、第二次世界大戦の時も、各国の脅威にもなっていた歴史がある。その後、日本の海軍もそれに倣い、戦艦ヤマトなどの軍艦を作り軍事力を誇示した。
フランスの騎兵隊は、今は、実際の警備というより、昔の名残的に、パレードの時は活躍しているが、普段は、フランスの陸軍の中では小さな部署なのかも?しれない。
フランスのナショナルデーは、シンガポールのナショナルデー同様『軍事パレード』であると感じる。
各国の『ナショナルデー』は、国民的な意味は国の誕生日的な祝い事であるが、政治的な意味は、祖国の軍事力を国内外に披露するためのものなのかも?しれない。だから、日本には『ナショナルデー』がないのか?
7月15日は、地下鉄やバス、タクシーなどの公共の交通機関、一般車両を含めて、シャンゼリゼ通り、エッフェル塔の近くは交通規制が行われていた。
朝10時ごろと11時頃には、飛行機のアクロバット飛行やヘリコプターからの離陸など、空軍や陸軍の特殊部隊の人々が披露するのであろう。でも、今回はパリの滞在日数も少ないため、ナショナルデーのパレードを見ることはパスした。
もちろん、年に一度の事なので、見てみたい気持ちもあったが、今日は、絶対にベルサイユまで行くと決めていたので、そちらを優先した。
ただ、その日の夜、ホテルからはリハーサルも含めて、エッフェル塔の近くで、花火が上がっていたのが見えた。
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さて、フランスのナショナルデーの日、ベルサイユ宮殿の1日観光コースのツアーに参加した私達は、朝早くから、ツアーバスに乗り込み、パリ郊外にあるベルサイユ宮殿まで、ツアーバスで向った。
バスに乗り込んだ私は、朝から水分をたくさん摂っていたのでトイレに行きたくなった。
ヨーロッパは空気が乾燥していて、シンガポール暮らしが長い私と娘は、口の中がカラカラになるので水を常に持ち歩いた。
私は、ベルサイユ宮殿の位置はなんとなくわかっていたものの、パリ市内からベルサイユまで、そんなに時間かかるわけないとたかをくくっていた。でも、大間違いだった。パリ市内からベルサイユ宮殿までは、車で約45-50分の距離だった。
だから、私はベルサイユに着くや否や、はじめの入り口の門でチケットを見せて、本門までの広場の建物にある無料トイレを確認した。そこはガイドさんに教えてもらった。私は、そこに一目散に駆け込んだ。幸い、開門9時前には、バスは着いていたので、トイレもそんなに並ばずに入る事ができた。でも、もし、あと五分も遅ければ、もう大変な事になっていたかも?しれない…。
余談ではあるが…
EUの圏内諸国では、どこの国でも『公衆トイレ』『無料のトイレ』を探す事がとても難しい。
日本やシンガポールのように、ショッピングセンターや駅の構内、街中のホテルのロビーなど、トイレを見つけるのは、ヨーロッパ諸国では難しい。
フランス(パリ市内)でも例外ではない!
パリ市内はトイレが少ないだけでなく、無料で使えるトイレがほとんどない。しかも、トイレも高い。それは、シンガポールでも、有料トイレはあるが、安いところで€1(約120円)から€1.5(180円)もする。しかしながら、シンガポールでも、有料トイレはあるがその料金は、20C(15-16円)程度である。
フランスでは、トイレの使用料が高いのは、人の弱みに付け込んでいる…と、私は思ったが、実はそうではないらしい。
これは、ジプシー(移民の浮浪者)を増やさない対策らしい。
ジプシー達は、路上生活をする人で、物乞いも多く、治安も悪くなる。
また、路上生活者は、水やトイレを必要とする。だから、無料で使えるトイレは街中にはほとんどなく、たとえ、ショッピングセンターやホテルでも、わかりにくい場所に設置してあり、そこを利用した証拠として、レシートの提示を求められたり、ホテルなどは宿泊者やホテルのラウンジやレストラン、喫茶コーナーを利用したのみ利用できる様になっているところも多くある。
そのため、無料の公衆トイレは、誰でも簡単には探せないのである。
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昔、私はヨーロッパは街の中が臭いと聞いた事があった。みんな口を揃えて、ペットの糞尿の始末が悪いのだろうと言っていた。
確かに、パリもローマもナポリもバルセロナも、街中、草むらの近くや塀、溝の近くなどはおしっこの臭いがした。
はじめは、私も犬などのペットのおしっこだと思っていた。まさか、これが『人間のおしっこ』だとは思わなかった。
さすがにう◯ちは街中には落ちていなかったが、犬のう◯ちは、路上でよく見かけた。
でも、フランスの地下鉄の構内で、なんとなく、くさい臭いがして、ふとみると、Gパンがゴミ箱の近くに履き捨ててあった。
見る勇気はなかったけど、たぶん、トイレがないので我慢しきれなくなった人が、履き捨てたのかも?しれない。
いったい、どうやって家まで帰ったのか?と考えると、ちょっと怖かった…
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さて.....
ベルサイユ宮殿への観光は、ガイド付きのツアーにはしていなかった。値段も高いので、音声ガイド付きのものにした。バスのガイドさんは、入場前にセキュリティチェックが必ずあるので、長い待ち時間になるので注意してくださいと言われていた。
でも、自然現象には勝てなかった私は、他のの人達が並びにいくのをよそ目に、一目散にトイレがあるところに駆け込んだ。
私達は、ベルサイユ宮殿への入場の待ちの列が、超長くなるだろう待ち時間覚悟して、先にトイレに行き、入場の順番を待つ長い最後尾に並んだ。
ふと気がつくと、私達の後ろにもあっと言う前に列ができて、まるで、ディズニーランドか?ユニバの人気アトラクション待ちの様な状況であった。
それに加えて、ファーストパスのように、余分なお金を払うと、セキュリティチェックの長い順番待ちを短くできる列もあった。
それを知らずに、私はファーストパスの方に並んでいたら、チケットをみて、ここではなく、あちらに並んでくださいといわれたので、長い列の後ろに並び直した。
さて、そこから入館するまでの時間、大抵の人は怒りだろうけど、日本人は結構長い行列をおとなしく待つ事には、慣れているかもしれない。
ディズニーランドやユニバなどの人気アトラクションは、フォーストパスを使う人もいるけど、2-3時間待ちは普通にある。
だから、私はベルサイユ宮殿の観光は、丸々1日ツアーにした。
半日観光だと、宮殿の庭には回れない事は分かっていたので、入館に時間待ちがあっても、観光時間はまだたっぷりあった。
実は、その日、フランスのベルサイユの気温は14℃から22℃と、少し低めだった。私は朝、春先用のジャケットを着ていたし、娘も、長袖は持っていたので、そんなに寒くはなかった。
でも、他の人で真夏の格好に来た人は、かなり寒そうだった。
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私達は、約2時間ほど待って入館できた。憧れのベルサイユ宮殿に足を踏み入れた感想は、あれだけ楽しみにしていたのに、人が多すぎて感動が薄れた。仕方ない。
それぞれの部屋の豪華絢爛さは、当時としてはすごいものだと思う。ただ、今見てみると、もっとの豪華絢爛なものが多くあるので、ベルサイユ宮殿の見学は、当時の人々の気持ちになると、感動できるものなのかも?しれない。
その当時のフランスの様子や『ベルサイユのばら』を思い出しながら、いろいろな部屋を見学していると、なんだか、自分も当時の貴族になったような気持ちにもなった。
ふと娘を見ると、興味深そうな反面、ふくれっ面をし始めた。どうしたのか?と尋ねると、人が多すぎる事と、お腹がすいたと言い始めた。
子供のままの娘である。とりあえず、なだめてベルサイユ宮殿の中のカフェテリアでお昼ごはんを食べた。
それから、ベルサイユ宮殿の庭園の見学に行った。
庭園と行っても、街がすっぽり入るくらいの広大な敷地の中に、噴水や運河、マリーアントワネットの別荘、ルイ16世の別荘まであり、その庭園の全貌は800haもあるらしい。
はじめは、歩いて回る予定だったが、急遽、カートを借りて行くことにした。とてもじゃないけど歩いて回る事は無理だ。
私は、王妃の村里と呼ばれる『プチ・トリアノン』に行きたかった。そこのエリアは、片田舎をイメージして作られた王妃の別荘のようなところだ。また、国王の別荘があるエリアもあり、その2つは回りたかった。
ゴルフカートのようなカートを借りるのも、値段が馬鹿高いが、背に腹はかえられない。カートを借りるところで、娘とウロウロしていたら、イギリス在住のチャイニーズの若いあんちゃんが、1人でここに来たらしく声をかけてくれた。
そのあんちゃんとカート代を割り勘して、あんちゃんの運転で、私達は周りたいところを見る事ができた。
若い娘を連れていると、絶対に得するのはこんな時だ!おばはんだけの旅行だと、誰も声をかけてくれないかもしれない…。娘に感謝した。
ベルサイユ宮殿の外観、中、ベルサイユ宮殿の庭なども、写真もたくさん撮ったが、写真を見てもその凄さは伝わらない。なんとも言えないくらい、豪華絢爛で、庭は庭で1つの『街』であった。
ベルサイユ宮殿というのは、スケールがほかのお城とは違う!ここは、ただのお城ではなく、まるで、ベルサイユという1つの街がその中にあるようだった。
私達は、ベルサイユ宮殿を堪能して、娘とベルサイユ宮殿を後にした。夕方であった。
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さあ〜!いよいよ、金欠の私にとっては、恐怖の食事時間がきた。パリ市内のお食事処は、どれもこれも高い!
やっとの思いで、パリの中では安いほうのレストランを見つけて、夕食をとった。
フランスの食事は、正直、私の口には合わない。娘はなんでも食べるのでいいのだが…。
カタツムリやカエルの足、あひるなどもフランス人は、好んで食べるようだ。これは、シンガポール人でも同じだが、調理方法が違うし、シンガポールはスパイスをたくさん使ったり、チリなどもいっぱい使うので、もともとの肉の臭みは緩和されているので、私も、あひる(ダック)は食べれる。
他にも、フランス人は、うさぎや羊の肉(マトン、ラムなど)も。それから、ヤギのチーズや牛乳も好むようだ。
私にとっては、これらの肉は、あまり好きではない。私は、昔から肉よりも魚が好きなタイプなので、正直、肉なら牛肉、豚肉、鶏肉がいい。あひる(鴨)は、食べるがこれもどちらかと言えば、一般的に誰でも食べる肉類の方が好きだ。
あひるも、スモークダックと言われる燻製や日本で食べる『カモなんば(鴨そば)』のネギたっぷりの鴨肉のお蕎麦は比較的好きだ。
私は、お肉を食べないわけではなく、なんとなく、獣臭がするタイプの肉が苦手なのである。
しかも、フランスの食事は塩系の味が少なく、どちらかというと薄味で、食材その物の味を楽しまれるように感じる。
娘は、肉系も魚系も好きだが、うちの家族はみんな、私を除くと肉が好きのようだ。魚も食べるが、どちらかというと夫も息子も娘もがっちり食べるタイプかもしれない。また、獣臭的な香りがある肉も好きで、息子鹿肉や馬肉も食べる。肉食系一家なのだ。私だけ草食系だけど…
チーズは私も好きだが、私は牛の乳から作られるチーズの方が好きだ。
その日の夕食は、フランスでかなり古い有名なレストランで、フランスの著名人や昔の俳優さん、作家さん達の写真がずらりと並ぶ、昔のフランスを彷彿させるレストランであった。
ただ、三つ星ミシェランのレストランではないので、値段的は、これでも、パリの中では安い方?らしい。
そこで、オニオングラタンスープと、娘はエスカルゴとカエルの足、私はダックを食べた。でも、私はやっぱり、こんな高いお金を払うなら、もっと、自分の口に合う物が食べたいと思った。でも、娘は満足していたので、まあ、良しとした…
フランスの食事は、オニオングラタンスープと、スイーツを除いて、私の口には合わない。
でも、オニオングラタンスープは、日本で食べるよりも美味しいと感じたし、スイーツは、ケーキもマカロンも、焼きプリンも、本当に美味しかった。そこは、私も娘もこれは一致して、大満足であった。
パリは、後1日であるが、私のお金は、本当に底をついてしまった…