Torは匿名化ソフトとして非常に有名です。
複数のサーバーを経由して接続しているため、非常に匿名性が高く、クラッキング行為や爆破予告に使われる事も多いです。
その他にも、掲示板荒らしなどに使われる事も。
Torは通信ごとに暗号化を行う仕組みが玉ねぎの断面のようになっているため、オニオンルーターという名前になっているらしいです。
出口ノード
出口ノードはその名の通り、最終的に通信する一つ前のノードになります。
出口ノードでは、実際に通信するサーバーへ情報を送るために、暗号化がされていない状態になります。
なので、出口ノードを悪い人が建てている場合はそこで通信内容を盗聴することができます。
出口ノードでの盗聴を防ぐためにはHTTPSにするなど、出口ノード時点でも暗号化されている状態で通信する必要があります。
さらに匿名性を高めるには
VPNや串(プロキシ)などを併用することによって、匿名性を高める事が可能になります。
またwebプロキシなどを使用し
PC→tor→串→web
のようにすると、torでは閲覧できないサイトにアクセスすることが可能になることがあります。
しかし、VPNや串は匿名性の高いもの(可能ならば有料のものが良い)を使わないと、却ってセキュリティが低くなってしまう可能性もあります。普通に使う分にはTorだけでも問題ないですが・・・。
これを多段串と呼ぶ人もいます。
無料OSの「whonix」で全ての通信をTorによって匿名化したり、匿名OS「tails」を組み合わせて痕跡を残さずコンピュータを使用したり・・・。
筆者はtailsやwhonixを使った事はないですが、くれぐれも悪用はしないようにしましょう。
悪用されることも多々
2013年のPC遠隔操作事件でTorの名前は有名になりました。
それ以降、ハセカラ民(2chのなんJ発祥のハセカラ騒動に参加する集団、詳しく知りたい方は検索してください)によってTorを悪用した爆破予告や殺害予告が行われることが増えました。
中でも、2015年当時17歳の少年(0chiaki)がTorを使用し、不正アクセスを行ったり、他人のtwitterアカウントを乗っ取り、とある弁護士に対して殺害予告を行わせたなどの事件は覚えている方もいるのでは?
犯罪行為ではないですが、Torを使用して掲示板荒らし行為を行う人物(F9など)もちらほら見かけます。
それらの対策で、ふたば☆ちゃんねるや2ちゃんねる、したらばに関してはtorで書き込むことが不可能になっています。
このtor、IPアドレスを変える事も簡単な上に、プロバイダも特定できないので、荒らしにとってはもってこいなツールなんです。
複数のVPNや串と併せて使い分けている荒らしも中にはいます。
勿論Torは言論の自由などを守ったり、ネット検閲を回避する為のものなので、悪用はしないように。