【芸能・社会】京急にトラック衝突、炎上 運転手死亡、31人けが2019年9月5日 16時10分
5日午前11時40分ごろ、横浜市神奈川区の京浜急行の神奈川新町―仲木戸間の踏切で、下り快特電車(8両編成)とトラックが衝突した。先頭から3両目の車両が脱線し、トラックは炎上。神奈川県警などによると、男性1人が搬送先の病院で死亡した。トラックの運転手(67)とみられる。乗客の20代女性が重傷で、31人が軽傷を負った。県警は、踏切内で立ち往生したトラックに、電車が衝突した可能性があるとみて調べている。 衝突したのは千葉県香取市の運送会社のトラックとみられる。同社によると、横浜市から千葉県成田市に果物などの貨物を運んでいる途中だったという。京浜急行によると、電車は時速約120キロでトラックに衝突した可能性がある。トラックは電車の下敷きになったとみられる。 先頭車両に乗っていた千葉市の男性会社員(23)によると、同じ車両にいた男性が「危ないぞ」と叫ぶのが聞こえ、直後に衝撃を感じた。車体が右側に傾いた状態で10秒ほど走行し、ようやく止まった。乗客の一人が開けた窓から脱出したという。「死ぬかと思った」と振り返った。 近くの商店で働く40代の男性は、遮断機の下りた踏切にトラックが進入するのを目撃した。「危ない」と思った瞬間に、電車が「ドン」と音を立てて衝突、トラックは押し飛ばされ、黒い煙をあげ炎上していた。 京急によると、一部の上下線で運行を見合わせている。 京浜急行では、2012年9月25日、神奈川県横須賀市の京急田浦―追浜間で、崩れた土砂に特急が突っ込み脱線。50人以上が重軽傷を負った。1997年4月にも線路上に崩れ落ちた土砂に突っ込んで脱線し、19人がけがをする事故が起きた。 ドーンと地響きと黒煙 泣きじゃくる女性も「ドーン」という地響きと黒煙に包まれ、車両は線路上で大きく傾いた。京浜列車衝突事故では多数のけが人が出ており、複数の救急車と消防車が駆けつけ、現場は騒然とした。 線路脇の鉄柱は大きく折れ曲がり、車の積み荷か、黄色い果物が多数、散乱した。 「爆発したような音が聞こえ、地響きがあり、家の窓ガラスも揺れた。黒煙が上がり、銀色や黒の破片のような物が舞っていた」と近所に住む自営業者(59)は振り返る。「ドーン」という音を聞いて現場に駆け付けた女性(41)によると、車両が大きく傾き、車両付近から火が出ているのが見えた。2両目と3両目から乗客が「ここどこ?」と話しながら降りていたという。 線路近くの事務所で働く50代男性は「大きな音が聞こえ外に出ると、線路際に果物が散らばっていた。3両目ぐらいから、乗客が脱出していた」と話した。現場では、「一番前の車両に乗っていて自力でなんとか脱出した。衝撃がすごく震えが止まらない」と話す男性や、気が動転した様子で、泣きじゃくり携帯で電話している女性もいたという。
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