【首都スポ】[大学野球]全日本王者の中大、狙うは3冠 東都学生軟式野球が開幕2019年9月5日 紙面から
東都学生軟式野球(東京中日スポーツ・東京新聞後援)の秋季リーグ戦は1部リーグも開幕し、11月の東日本選抜大会出場もかけた熱戦がスタートした。3冠がかかるのは中大。春季リーグ戦2位で出場した8月の全日本選手権(奈良県)で3年ぶりに優勝、東都学生勢の8連覇を決めた。今秋は、リーグ戦と上位2校が出場する東日本の制覇を目指す。春のリーグ覇者の文教大は巻き返しを図り、1部に復帰した名門、明治学院大も上位進出を狙う。 全日本王者の中大が夏秋合わせて3冠に挑むシーズンが始まった。春のリーグ戦は4敗して2位に終わったが、全日本選手権で優勝。小笠原春樹主将(3年・小田原)は「春のリーグ戦で接戦を勝ち切れなかった理由を考えて、1点を取るために夏の合宿ではバントやエンドランの練習を徹底的にやりました」と胸を張った。春は1点差負けが3試合。8月上旬から福島県南会津町で1週間合宿し、1点を取ることにこだわった。 象徴的だったのは、全日本選手権準決勝の成蹊大戦。サヨナラを含むスクイズ4つを決めた。大会を通じて足も使った。50メートル5秒9を誇る春の盗塁王の河野赳(たける)外野手がリードオフマンとして打率5割、3打点、6盗塁で打線を引っ張ってMVP。「足を生かしたバッティングと守備でチームの勝利につなげたい」と秋をにらんでいる。 春のリーグ戦で打率4割6厘、1本塁打、10打点の3冠と優秀選手賞、ベストナイン外野手の5冠の竹井錬弥外野手(3年)は調子が悪かったが、1番の河野から始まる上位打線、5番からチャンスメークして9番の小笠原主将までで返す下位打線がそれぞれ機能した。ゼミの研究テーマが東南アジア社会文化論でインドネシア語のスピーチコンテスト優勝経験もある文武両道の竹井は「春とは真逆なぐらい全日本はダメだった。秋は竹井がいて良かったぐらいの結果を出したい」と巻き返しを誓う。 全日本の舞台となった奈良では、中大奈良支部のサポートも受けた。「差し入れをしていただいたりしたことに応えられたのがうれしかった」と小笠原主将。3年が引退して秋から新チームになる学校もあるが、中大は全国制覇したメンバーで戦う。東日本は2015年に中大が優勝してから東都学生勢は優勝旗を手にしていない。この間、決勝進出もなく、V奪回はリーグ全体の目標でもある。夏の全国チャンピオンが先頭に立って、東日本を取りに行く。 (小原栄二) ◇ 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」。トーチュウ紙面で連日展開中。
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