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【高校野球】

Uー18W杯 佐々木、奥川のWエースを2次リーグで投入へ 医師らから「登板OK」のお墨付き出た

2019年9月4日 20時41分

2次Lでの登板が予想される佐々木朗希(左)、奥川恭伸(右)の両投手

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 【釜山(韓国)麻生和男】野球のU―18W杯で、1次リーグ(L)を1位で突破した高校日本代表は4日、当地で練習を行い、5日のカナダ戦から始まる2次Lに備えた。1次Lで登板がなかった最速163キロの佐々木朗希(3年)=大船渡、奥川恭伸(3年)=星稜=の両右腕は、同行している医師と理学療法士から「登板OK」のお墨付きをもらった。ダブルエースが満を持して復帰を果たし、日本を世界一へと加速させる。

 勝負の2次Lで、ダブルエースの出番がやってきそうだ。この日は釜山郊外で、約2時間の非公開練習。投手陣は全員がノースローだったが、広報担当である日本高野連の竹中事務局長によると、整形外科医と理学療法士は「いつでも行ける状態」と2人の登板に太鼓判を押したという。永田裕治監督(55)は「ドクターと相談しながら、本人にも確認しながら」と言葉を選んだが、いよいよ出番が訪れそうだ。

 佐々木は8月26日の大学日本代表との壮行試合(神宮)で右手中指に血マメができ、奥川は準優勝した今夏の甲子園で512球を投げた疲労が抜けきれなかった。ともに1次Lでは登板せず、スローペースで調整。「2人を投げさせよう」と団結するナインの思いを受け、状態を上げてきた。

 佐々木は2日に初めてブルペン入りし、いきなり捕手を座らせた。翌3日には変化球を解禁し、スライダー、フォークを投げ込んだ。奥川は3日に初めて捕手を座らせて投球練習。同日のパナマ戦は6回途中で降雨コールド試合となったため、復帰は幻となったが、ともに登板できそうなほど強度は上がっていた。

 佐々木は「みんながつないでくれた。2次Lはプレーヤーとして貢献したい」と話す。奥川は全精力を使い果たした甲子園の後、「ずっと気を張っていたので、抜けてしまう部分があった」と振り返る。「甲子園に近い形に少しずつなってきた。きょう一日で戦える状態にしたい」と身も心も臨戦態勢に入ってきた。展開次第では、先発も十分に考えられる。

 練習後は宿舎近くの焼き肉店で、選手、スタッフ全員で決起集会を開き、英気を養った。「2次Lを勝ち抜いて、決勝で初の世界一を取りたい」と佐々木。ダブルエースのそろい踏みで、世界一を狙う態勢が、ついに整った。

 

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