陸上男子短距離の桐生祥秀(23)=日本生命=が3日、欧州遠征から成田空港に帰国し、代表入りが確実な世界選手権(27日開幕・ドーハ)でも“新・相棒”ピンなしスパイクを履く考えを明かした。
10秒08で4位だったマドリードの競技会の準決勝と決勝、10秒11で5位だったベルリンの競技会の計3本をいずれもピンなしで走った桐生は「ちょっと違うなというのはあったが、普通にいけたので、そのままいこうと思う」と世界選手権でも変えずに臨む意向を示した。
ピンなしは接地面を増やすことで推進力を得るだけではなく、ピンがないことで軽量化も実現している。桐生は10秒05だった8月の「ナイトゲームズ・イン福井」から実戦で履き続けているが「脚が前で回せているか確認できる。脚への負担も少なくなった」とメリットも説明した。
今後は山梨県で行われている日本代表の合宿に合流し、世界選手権へ仕上げる。「このまま(体の)切れを増していけばいけると思う。世界選手権では予選を通って準決勝で勝負したい」とファイナリストを目指す。(川村庸介)