3億円がパア―。ドジャースは2日、当初はこの日のロッキーズ戦で先発予定だった前田健太投手(31)を救援に転向させると発表。地区7連覇へのマジックは「6」とポストシーズン進出はほぼ確実で、ロバーツ監督は「プレーオフに向けての準備もあり、救援に回ってもらう」と話した。
直近2年間はポストシーズンでブルペンに回っており、昨年に指揮官は「ケンタは明らかに救援で登板した方がいい球を投げる」と、適性について語っていた。
だが、前田としてはたまったものではない。ベース年俸は、メジャー先発投手としては破格に安い300万ドル(約3億1800万円)。ここに、先発登板数と投球回数などに応じた細かい出来高が設定されている。今季は27試合中26試合に先発。順当ならば、先発30試合と32試合で150万ドル(約1億5900万円)ずつのインセンティブが発生するはずだった。
ただでさえロバーツ監督は普段からあまりに早く前田を降板させるため、「出来高を抑えるためでは」との意地の悪い見方もあったほどだ。ドジャースとしては、フル回転するマエケンに何らかの補償ボーナスを用意しないことには、周囲の雑音を防ぐのは難しい。