“渡鬼”の愛称で、平成を通じて家族を描き続けてきたTBS系の名物ドラマの3時間スペシャル「渡る世間は鬼ばかり」(16日午後8時)の石井ふく子プロデューサー(93)と脚本家の橋田寿賀子さん(94)が3日、東京・赤坂の同局で会見した。
2人合わせて187歳の“巨匠”コンビの代表作は、誕生から30年目で最新話が通算511回目。令和最初の渡鬼は「幸楽」の担い手が娘夫婦になり、居場所のなくなった五月(泉ピン子)がスマートフォンで得意の料理を紹介する動画配信をはじめる「世代交代」「新時代」がテーマだ。
スマートフォンは持っているが、「いくらお手伝いさんに教えてもらってもダメ」という橋田さんが描いた、“ユーチューバー五月”。橋田さんは「一人でいても誰かとつながっているって便利だし、自分をアピールできる媒体。仕事が本当にできなくなったら私もやってみようと思う」と旺盛な好奇心をのぞかせた。
「次回作? 書けたらね。この間も(旅行先の)ベトナムの病院で死にそうになったし」と笑いながらも、「スマホを操って、いろいろ知ったことを題材にしたら面白いですものね」と意欲十分だった。