【釜山(韓国)麻生和男】野球のU―18W杯は2日、当地で1次リーグの第4戦があり、開幕3連勝の高校日本代表は台湾と対戦。今秋ドラフト上位候補の石川昂弥内野手(3年)=東邦=は「4番・指名打者」で出場。1回2死二塁の第1打席だ。楽天と育成契約を結んだ台湾の先発左腕、王彦程(ワン・イェンチェン、18)のチェンジアップにバットを合わせ、左前に先制打。4回にも、低めの変化球にバットを伸ばすと、打球はグングン伸びて左翼フェンスを直撃した。
「木では芯に当てることを考えながら、強く振ることを意識している。今はいい感覚なので、このまま行きたい」
日本代表合流後は自他共に認める「絶好調」。それも、木製バットで結果を出していることから、プロ側の評価も上昇の一途だ。中日・松永編成部長が「以前はファーストストライクは、なかなか振らない印象があったが、大学日本代表との壮行試合あたりから、振っていけるようになっていた」と話し、日本ハム・大渕スカウト部長も「木になって、余計に目立つ。大振りをしないところがいい。高校生野手では一、二でしょう」と舌なめずり。オリックスの古屋・球団本部編成部副部長は「野手が欲しい球団は、上位じゃないと取れない」と話した。ドラフトの展開次第では1位指名も十分に考えられる逸材。日本を初の世界一に導けば、石川の評価はさらに上がる。