厳しい条件でも仕事をしたが、結果に結び付かなかった。ヤンキースの田中将大投手(30)は地元ニューヨークのレンジャーズ戦に先発。降雨で試合開始が2時間52分遅れた中、6イニングを7安打2失点と好投。今季28試合目の先発で、ちょうど半分となる14度目のクオリティースタート(6イニング以上を自責3以下)を果たしたが、援護なく8敗目(10勝)を喫した。
「タフな登板だった」。そう振り返った通り、三者凡退は最後の6回のみ。それでも、犠飛とソロアーチによる計2失点のみと要所を締める投球に「我慢強くしっかりと投げられた。走者を出しながらしっかりと粘り強く投球することができた。その点に関してはよかった」と、自らを評価した。
8月27日の前回登板、菊池と投げ合ったマリナーズ戦も7イニング無失点で、メジャー日本投手で史上初の「6年連続2桁勝利」を達成。地元紙NYポスト(電子版)は「タナカの危機は去った」の見出しで報じ、最近の安定感について聞かれたブーン監督は「必ず修正してくると分かっていたから、心配さえしていなかった。特に(7月末から握りを深くした)スプリットをものにして、より自信を持って投げるようになってからはね。きょうだって、ベストの状態でなくとも非常に効果的な投球をしてくれた」と、信頼感を語った。