NHKが26日に報じた記事のタイトル「中国が輸入しない米のトウモロコシ 日本が買います」をきっかけに、事実と異なる情報が拡散された問題。輸入の理由とされる害虫・ツマジロクササヨトウの被害も捏造であるかのように左翼メディアが報じているが、実は輸入が公表された時点で西日本を中心に11県で発生が確認されている。
日本農業新聞によると7月3日に鹿児島で初確認され、12日には熊本・宮崎・長崎・沖縄・大分、8月5日には佐賀、19日に岡山、20日に高知・茨城、22日に福岡と広範囲で確認されている。さらに愛媛や千葉でも確認されており事態は深刻。南西諸島では越冬して来年の発生も懸念されている。
発生が確認された場合は農薬で防除する必要があるが、草丈の高い場合など早急な防除が困難な場合は刈り取りや作物ごと土にすき込む必要がある。
参考:日本農業新聞 – ツマジロクサヨトウ拡大 11月まで警戒を 発生11県 台風で拡散懸念
ピンからキリまで左翼メディアのデマであったことが判明している事案であるが、どのメディアも騒ぐだけ騒いで訂正や謝罪をしていない。
被害拡大を傍観する余裕などない
この「トウモロコシ輸入」はNHKの無責任な釣りタイトルを発端に、事実確認どころか記事の中身も読まない”反安倍”が飼料用を食用だと決めつけ、さらに、予定輸入量の前倒し購入であるにもかかわらず追加購入の”バラマキ”と批判している。そもそも輸入は民間需要で、一時的な前倒しにより増加する保管費用の補助などを発表しているだけだ。
参考:米国トウモロコシ「250万トン追加輸入」は本当か 農水省に聞くと… : J-CASTニュース
前述のとおり、前倒し輸入が明らかになった時点で九州全域だけでなく茨城でも確認されているのに「害虫被害はデマ」と言い切った朝日系やリテラからは悪意しか感じない。
筆者は10年以上、農林水産省や環境省に取材し情報交換もしているが、まず農林水産省のいう「防除」を行ったところで、発生から拡大のメカニズムが成虫の飛翔だけでなく、台風による遠隔地への拡大や人為的に人間社会の物流などで拡散する場合があり被害の拡大が予測できない場合もある。7月以降に連続して確認されているが、これも新たに確認された害虫であることから、農家での個体の同定が不十分で植物防疫所の確認も時間がかかる。よって発生の順番は前後していることも考えられる。そうなると拡大経路などの特定も難しく、今後の被害拡大を最大限大きく見積もって準備しておくのは当然である。
今回は米中貿易戦争でたまたま前倒し輸入ができたが、悠長に被害が深刻になるのを待っていては手遅れになっていたかもしれない。防除の難しさや苦労も知らず、野党は得意の「野党合同ヒアリング」で農水省の官僚を呼びつけ「被害が確定していない」などと能天気なことを言っている。安倍憎しで事実を捻じ曲げるメディアと無知な野党議員が、日本の農業を破壊しようとしているのだ。
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