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【国際】

逮捕、即日保釈…「恐怖与えるため」 雨傘運動元リーダー・周庭さん

1日、香港で「デモ参加者は次の世代を考えて闘っている」と話す周庭氏

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 2014年に香港で民主化を求めた雨傘運動の元リーダーの1人、周庭(しゅうてい)(アグネス・チョウ)氏(22)が1日、本紙の取材に答えた。8月30日に無許可の集会への参加容疑などで逮捕された後、即日で保釈されたことについて「警察が人々に恐怖心を与えるためだ」と批判した。 (香港で、中沢穣、写真も)

 -逮捕は六月に警察を取り囲んだデモに関する容疑。なぜこの時期なのか。

 八月三十一日に計画されていた大規模デモを前に、私やジョシュア・ウォン(元リーダーの黄之鋒(こうしほう)氏)、立法会議員三人が逮捕された。警察は知名度がある人物の逮捕などで人々に恐怖感を与えようとしている。

 -デモの一部が過激化しつつある。

 私は過激化という言葉は使わない。私たちには穏健的な手段と急進的な手段の両方が必要だ。穏健的な手段は市民や国際世論の支持を得やすいが、政府へのプレッシャーは小さい。二百万人のデモをやっても政府は耳を傾けなかった。

 -市民は「急進的な手段」も支持しているか。

 大多数の市民の批判はデモ隊ではなく、警察の暴力に向けられている。急進的なデモがあるたびに、警察は法律に基づかない暴力的な手段を使い、女性や子どもも傷つけているからだ。

 -なぜ多くの若者がデモに参加するのか。

 自分たちの将来、次の世代を考えて闘っている。中国政府は「香港の高度の自治を保障する」という約束を破り、香港の「一国二制度」は失われつつある。いま闘わないと香港は駄目になる。日本の人たちには、なぜ私たちがこれほど必死なのかを知ってほしい。

 

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