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記者コラム 窓

ツバメとの暮らし

 事務所と住居を兼ねた通信部に勤務していた二十代後半のころ、車庫の中にツバメが巣を作り始めた。泥や草を少しずつ集め、出来上がると、つがいがすみ着いた。やがてひなが数羽生まれ、ピヨピヨと鳴いた。私にとって“同居人”のような存在となった。

 旧松任市地域など、開発が進む全国各地でツバメが減っている。マンションの住人がふんを嫌がり、巣を撤去するのが一因。私が今暮らすマンションでも撤去され、ツバメが諦めずにまた作りだすたび、管理会社が取り除いた。残念だったが、多くの住人の意向だった。

 日本野鳥の会は、段ボールなどでふんの受け皿を作ることを勧めている。そんな簡単な対策があると、最近知った。これでまたツバメと暮らし、心を日々和ませられる。 (伊藤隆平)

 

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