RaspberryPi4が発売されたので皆さんワクワクしていると思います。
まだ現物はポチっていませんので仕様を確認したところ
従来モデルのRaspberryPi3B+と比較しても
非常に理想的なスペックになっていました。
一般サイトではあまり注目されていない点もあったのでマイナー目線で比較します。
情報はRaspberryPi公式や国内正規代理店のKSYさんを参考としています。
RaspberryPi4 4GBを購入しましたのでベンチマークテストの結果を公開しました。
→ Raspberry Pi4のベンチマークを計測してみた。
RaspberryPi4の向上した仕様(スペック)
CPU | 1.5GHz クアッドコア Cortex-A72 (ARMv8、64bit) |
ビデオ出力 | micro HDMI x2出力 |
メモリ | 1GB DDR4 450MHz 低電圧 SDRAM 2GB DDR4 450MHz 低電圧 SDRAM 4GB DDR4 450MHz 低電圧 SDRAM |
電源 | 電源 USB type-Cソケット 5V 3.0A 2.54mm ピンヘッダー PoE(要オプションPoE HAT) |
イーサネット | 10/100/1000 Base-T RJ45 ソケット |
USB | USB 2.0 × 2 USB 3.0 × 2 |
大きな特徴としてはこの赤字の部分がRaspberryPi4で変更となっている点です。
RaspberryPi4で進化したポイント
私が想像するに大きく進化したポイントが2点あります。
電源強化(USB Type-Cの採用)
電源の強化は先々代のRaspberryPi3が発売された直後から問題視されていました。
RaspberryPi2B+までは省電力がウリでしたが
RaspberryPi3からは2.4A以上の電源が必須になりました。
安物電源では過負荷時に低電圧警報(画面右上の雷マーク)が出て
クロックが下がってしまうという残念仕様が大きな問題で
RaspberryPi3B+でも同様に電源周りは大きな変更はありませんでした。
OrangePiはPC2の頃はMicroUSBを使わない
電源端子を用意したりしていましたが
これでは昨今の電源事情からすると利便性が悪いので…。
今回USB Type-Cの採用は「USB Type-C Current 3.0A」に対応できるため
正式に5V 3Aをサポートできる規格です。
これにより電流不足から解消され低電圧警報が出なくなると予想されます。
まぁこの電源強化もRaspberryPi財団としては
映像強化のため消費電流UPへの対策でしょうが、
映像をあまり使わない人にも十分なメリットはあります。
(差し込む面も両面OKになりますしねw)
AmazonにもRaspberry Pi 4用のUSB Type-c のACアダプターが販売されていますね。
DC 5V 3A ON/OFFのスイッチ付きなので使いやすいと思います。
映像強化
今回の目玉機能に映像強化があります。
「デュアルディスプレイ 4K出力」
と公式には堂々と書かれているように
2画面表示が出来るようです。
そのためHDMI端子がmicro HDMI x2個となりました。
これは基板スペース確保のためコネクタを変えたのでしょう。
個人的には変換コネクタかmicroHDMIケーブルを
買わないといけないのが残念な気もします…。
まぁ時代の流れもあるので小型がウリのラズパイがいつまでの
あの大きなHDMI端子を使うのもナンセンスですね。
あと形状によってはケースも従来品は使えなくなりますね。
HDMI端子や電源用USB端子の変更もあります。
(ラズパイタワーで使えば問題ないですがファンの設置が面倒なんですよ)
今回は映像強化という面でGPUだけでなく周辺も強化されています。
これはきっとメディアサーバーを作れという意図でしょうかw
NASどころかテレビの裏に置いてメディアサーバーとして使った方が良さそうです!
こっそりと大幅改善された!
非常に不思議なんですがあまり脚光を浴びていないようなので
あえて書きますが、RAMが進化しています。
RAMの選択(1GB、2GB、4GB)が出来るようになった事は
どこのサイトも注目しています。これはたしかに素晴らしいことです。
しかし個人的には従来のDDR2からDDR4を採用したことの方が
RaspberryPi3シリーズまでのボトルネックの解消につながると期待しています。
(これも映像強化の一部だと思いますけど)
以前の記事(旧ブログ)でも書きましたがRaspberryPi3B+では
BitZenyをCPUマイニングしてもあまりイイ結果は出ませんでした。
クロックが遅いnanoPiやOrangePi PC2の方がいい数字が出ているんです。
この原因としてはRAMの速度がボトルネックになっているのでは?
と確証はありませんが、個人的には思っています。
(OrangePiなどはDDR3を搭載)
<追記>
5chでBitZenyのマイニングをした方の書き込みがありました。
クロック定格でファンを付けて0.33khash/sとのことです。
映像強化の恩恵の一部としてRAMも進化させたことが
全体の速度UPにつながるのであれば
新型は非常に魅力的なオモチャになると思います。
速度の問題からOrangePi3を使う事もありましたが
RaspberryPi4が日本国内で正式販売されたら
全て乗り換えるメリットはあると思います。
(旧式はマイニング専用になりますけど…)
RaspberryPi4の日本国内販売の時期は?
日本国内での販売時期は未定です…。orz
いつもの通り「技適」を取ってからでないと
日本国内の正規代理店は販売開始しないようです。。。
これは仕方ないですねぇ。
個人輸入すれば買えますけど送料が高いんですよねぇ。
個人的には夏には国内販売して欲しいなぁ~。
事前準備
今回は周辺機器が少し変わっているので本体のみの交換では使えません。
追加で用意するべきものをまとめてみました。
(後日Amazonのセールで買います)
この辺りは揃えておこうと思っています。
(ケースは微妙ですけど…)
正直なところ、4GBタイプを買えばGUIでも十分使えそうです。
リビング用のPCにして、家族共用のパソコンとして使えそうです。
2020年から小学生もプログラミング学習が行われます。
ラズパイならScratchもPythonも使えます。
というか、本来RaspberryPiって学習用途の小型パソコンなので
パソコン初心者にローコストでプログラムの入門させるにはいいのかもしれませんね。
昔と違って日本語化もとっても簡単になったのでw
RaspberryPi4用の電源
以前から使っている方であればRaspberry Pi 3 model b+ 用の
5V 2.5A以上(3A推奨)電源をお持ちの方も多いはずです。
ケーブルを差し込んで使うタイプならそのまま流用が出来ます。
しかしACアダプターの黒い箱から直接ケーブルが出ているタイプを
使っている場合はType-Cへ変換する必要があります。
経験上変換コネクタは抜けやすいというデメリットがあります。
スマホの充電なら抜けても差し直せばいいんですが、
ラズパイ場合は、急な電断はOSが飛ぶ危険性もあります‥‥。
今から買うならケーブルを抜き差しできるタイプを買った方が賢明だと思います。
Raspberry Pi 4用のUSB Type-c のACアダプターなら直接Type-Cのコネクタを接続できて、
DC 5V 3A ON/OFFのスイッチ付きなので使いやすいと思います。
RaspberryPi4が買える店
まだ海外サイトでもラズパイ4は品薄ですが日本国内より海外の方が入手しやすいようです。
まだ日本のAmazonの転売ヤーさんも出現していませんでしたw(7/16現在)
日本国内
株式会社 ケイエスワイ
公式サイト:https://raspberry-pi.ksyic.com/
(日本国内では技適取得まで未販売)
アールエスコンポーネンツ株式会社
公式サイト:https://jp.rs-online.com/
(日本国内では技適取得まで未販売)
スイッチサイエンス
公式サイト:https://www.switch-science.com/
(日本国内では技適取得まで未販売)
海外
Raspberry Pi Swag(イギリス / 公式)
公式サイト:https://swag.raspberrypi.org/
Pimoroni(イギリス)
公式サイト:https://shop.pimoroni.com/
Adafruit(アメリカ)
公式サイト:https://www.adafruit.com/product/4296
Pi Supply(イギリス)
公式サイト:https://www.pi-supply.com/
Aliexpress(中国)
公式サイト:http://aliexpress.com
下位互換性
基本設計は下位互換があるよう設計していますが
OSなどカーネルに関する互換は完全ではありません。
CPUもRAM、グラフィックス関連も違うのでRaspberryPi3b+用のOSが
入ったSDカードをRaspberryPi4に刺してもつかえませんよね。
ゲームエミュレータソフトのRetropieも現状では動作しません。
(中の人が近日中にリリースすると公言しているので、RaspberryPi4にも対応はするでしょう。)
Wndows10 on Armも現状では動作出来ません。
今回のラズパイ4ではRAMが4GBの本体もあります。
windows10の普通のパソコンでも4GBあれば起動は出来るので、ちょっと期待しています。
atom+4GBの残念ノートより軽ければいいんですけど…(無理かな?)
RaspberryPi4 バグ(不具合)情報
まだラズパイ4がリリースされてあまり時間が経っていないこともあり
公式でもバグ対応をしている最中のようです。
PD電源&eMaker付きのUSB Type-Cケーブルで通電しない
PD電源とはUSB電源の中でも最近流行りの大容量規格に準拠した電源です。
eMaker付きとはコネクタ部に大容量向けの制御用ICが付いているケーブルです。
要するにスマホなどで使われる大容量向けの最新規格に準拠した電源と
eMaker付きケーブルを使用すると給電が出来なくなるようです…。
ケーブルはType-Cが使えるのでeMaker無しのType-Cケーブルを使いましょう。
しかしUSB給電部のプルアップ抵抗を1つ省略するという設計ミスとは…。
次期ロットでこっそりと修正されそうですけどねw
(公式も修正をすると公言しました!)
USB3.0 ファームウェア不具合による加熱問題
新型ラズパイ4ではUSB3.0が採用されましたが、まだ正しく扱いきれていないようです。
USB3.0に外部ストレージを接続することが想定されますが
このUSB3.0ポートのファームウェアの不具合で異常発熱をするみたいです…。
これはファームウェアの更新で改善しますが、
現時点では一度公開されたファームウェアが別の問題を起こすとのことで
初期版に戻すよう連絡があったようです…。
何ともお粗末な展開です…。
こちらは公式から対策ファームがリリースされるのを待ちましょう…。
どちらにせよ消費電力が上がっているため本体冷却は必須ですね。
昔ながらのCPUの上に乗せるヒートシンクだけでは放熱は足りないでしょう。
(あれは完全に気休めですw1~2度程度しか変わりません…。)
3b+の頃に買おうか迷ったデュアルファン付のケース(?)でも買おうかなぁ~。
(後日、これ↓をポチりました)
今回のラズパイ4はファンを付けた方がいいと思います。
発熱量がハンパないとの情報が各地で出ています。
(3b+をファンレスで壊しましたけど…)
Raspberry Pi 4にPCI Expressを追加(ハック)
RaspberryPi4を改造してPCI-eをつなげた猛者が現れました。
これって上手く行けばライザーカードを使ってGPUマイニング出来るのかな?
(GPU用に別電源は必要ですけど)
raspberry pi は昔からBitcoinのASICを繋いでマイニング用途に使うこともありました。
将来的にはGPUマイニング用途にする人が現れそうですねw
raspberry piの使い道って色々とありますからねw