【競馬・ボート・競輪】[競馬]札幌2歳S ブラックホール横綱相撲 ゴールドシップ産駒ワンツー2019年9月1日 紙面から
「第54回札幌2歳S」(GIII・31日・札幌・芝1800メートル)は後方からの競馬になった単勝5番人気のブラックホールが、直線外から伸びて差し切り、未勝利戦から2連勝で重賞を制した。石川裕紀人騎手(23)は同レース初勝利、相沢郁調教師(60)は2勝目。サトノゴールドが2着に入り、新種牡馬ゴールドシップ産駒のワンツーとなった。ダーリントンホールが3着、1番人気のゴルコンダは6着だった。 父ゴールドシップが2着に敗れた舞台で重賞初制覇を成し遂げた。ブラックホールが完勝。初年度産駒で初タイトルとなった。道中は後方から運び、4コーナーは馬群の大外へ。他馬に寄られても、418キロの小柄な馬体はびくともしない。直線は力強く伸びると、後続に11/4馬身差をつける横綱相撲だった。 デビューから3戦連続でコンビを組む石川は、ゴール後は4度のガッツポーズで感情を表現。「バネがいい。そして、一生懸命に走る」とパートナーをたたえ、「すごくうれしい」と師匠への恩返しができたことを喜んだ。相沢師は「スタートが良かったのに下げたので、道中はイライラして見ていた。外を回って勝つんだから大したもの。裕紀人は運がある」と愛情のこもった辛口な言葉でレースを振り返った。 今年はスプリングSのエメラルファイトで師弟コンビの重賞初Vを決め、ダービーに出走した。期待の2歳馬が来年の大舞台へ向けて、早くも出走可能な賞金を獲得した。「ひと息入れてクラシックへ。まずはホープフルS(GI・12月28日・中山・芝2000メートル)か朝日杯FS(GI・12月15日・阪神・芝1600メートル)かな」と師が話せば、石川も「上を目指している馬。この1勝は自信になりました」と力を込める。さらに大きな舞台へ、新たな夢が描かれる。 (札幌競馬取材班) <ブラックホール> ▽牡2歳・黒鹿毛▽父ゴールドシップ、母ヴィーヴァブーケ(母の父キングカメハメハ)▽馬主・芹澤精一氏▽生産者・北海道浦河町 杵臼牧場▽戦績・3戦2勝、重賞は19年札幌2歳S・GIII(1着賞金3100万円)の1勝▽総収得賞金・3922万7000円▽相沢郁調教師は1999年マイネルコンドル以来2勝目、石川裕紀人騎手は初勝利。
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