【スポーツ】[柔道]19歳素根輝、涙の初女王「まだ実感が…」 朝比奈との代表レース大きく抜け出す2019年8月31日 23時30分
◇31日 柔道世界選手権 女子78キロ超級(日本武道館)柔道の世界選手権第7日は31日、東京・日本武道館で男女各1階級が行われ、女子78キロ超級で個人戦初出場の19歳、素根輝(環太平洋大)が優勝。五輪3大会連続で銅、金、銀メダルを獲得しているオルティス(キューバ)との決勝は、互いに決め手を許さない神経戦の末、試合時間が8分を過ぎてレジェンドの方が先に音を上げた。指導3つでの反則勝ち。「ずっと世界チャンピオンを目指してきた。まだ実感がありません」。素根の目に涙があふれた。 国内では前世界女王の朝比奈に5連勝するなど無敵を誇るが、国際大会では勝ちきれなかった。4月からは環太平洋大に進んでバルセロナ五輪金の古賀稔彦総監督(51)に師事し、「速い仕掛け」を意識。指導を受けやすい消極的な試合運びから脱却し、攻めの柔道へ転換を図った。 「とにかく攻めるしかないと。練習してきたことが出せた」。準決勝では朝比奈を破ったトルコ選手を27秒で秒殺。持ち味の無尽蔵のスタミナに、強力な矛を武器に加え、世界一をもぎ取った。 朝比奈と並走してきた東京五輪代表レースは、これで大きく抜け出した。「五輪に必ず出て、金メダルを取ります」。女子52キロ級で2連覇した阿部詩(日体大)と同い年の19歳。1年後へ楽しみが膨らむ新星がまた一人現れた。 ▼素根輝(そね・あきら) 2000(平成12)年7月9日生まれ、福岡県久留米市出身の19歳。柔道女子78キロ超級。162センチ、110キロ。福岡・南筑高から環太平洋大。2017年に世界ジュニアを制し、金鷲旗高校大会では決勝で男女を通じて史上初の5人抜きを果たした。18、19年は体重無差別の全日本女子選手権を2連覇。18年アジア大会金メダル。得意技は背負い投げ。
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