芙蓉録

爾来華僑側は一般に平静に復帰せるも鋤奸黨一派はなお蠢動を続け居りたるを以て二十七日憲兵隊に依り解散せられたり。 ハノイへ轉電せり （以上）

華僑は何れも米、英、ソ、支四国旗を軒に掲げ且つ歓迎のためサイゴン埠頭附近に集結したる約二千名の華僑は、安南警察官等と衝突し数十名の負傷者を出したるも事態は直に収拾せられたり。 　#芙蓉録

二、華僑 事態急変直後に於ける華僑は外面上至極冷静に事態の推移を見送りたるも、二十一日華僑不逞分子の撒布せる連合国代表サイゴン到着の「デマ」に跳らされ、 　#芙蓉録

軍側としては日、仏其の他外国人の生命財産を保証すること、政庁以外の官庁は之を接収せしめさることを厳に申し渡し居るも安南人間の問題には中立的態度を持し居れり。　#芙蓉録

「サム」欽差大臣を軟禁し、コーチシナ政庁を接収するに至り、斯くてコーチシナの掌握を了したり。右に伴い安南民衆は相当尖鋭化し居るも、日本人、仏人其の他外国人に対する暴行沙汰、盗難等は意外に少く秩序は概ね維持せられ居れり。　#芙蓉録

二十五日市内にて大会を開催し（約五万人集合）従来の独立各派を糾合し八月十九日形成せられたる「フロン、ナショナル」を吸収し、越盟独立の完成、民主主義共和国建設の為、越南民主主義共和国南部執行委員会（委員九名）を設置せり。 　#芙蓉録

【第三十八号（大至急）　発：在サイゴン河野事務所長代理　宛：重光外相】 当地の最近の情勢左の通り 一、越盟 越盟の活動は事態急変に伴い急に活発化し、仏名道路標の抹消、仏字銅像の倒壊など仏人色の一掃に努め居る一方、 　#芙蓉録

1945年8月31日11:00 外務省在サイゴン事務所の河野達一所長代理は、サイゴンでのベトミン（越盟）の活動や華僑の動向について報告する　#芙蓉録

1945年8月31日11:00 サザランド参謀長と宮崎周一中将（参謀本部第一部長）との会談が横浜海運局に置かれた連合国最高司令官総司令部にて行われる。宮崎中将からサザランド参謀長へ日本本土における武装解除がほぼ完了した事が伝えられる　#芙蓉録

1945年8月31日09:00（PETT 8月30日12:00） 仁科進少将（第百二十九歩兵旅団長）がグネチコ少将（カムチャッカ防衛区司令官）と会見し、得撫島守備隊の降伏と武装解除に同意。北千島列島はすべてソ連の勢力圏下に入ることとなる　#芙蓉録

1945年8月31日04:05（VLAT 8月31日05:05） ソ連軍の掃海艇「第590号」が、100人以上の上陸部隊を乗せ択捉島・留別湾を出港　#芙蓉録

1945年8月31日01:30（VLAT 8月31日02:30） 色丹島上陸部隊が樺太・大泊港を出撃する　#芙蓉録

1945年8月30日17:55（VLAT 8月30日18:55） ソ連潜水艦「Щ-119」「М-1」「М-5」が大泊港に入港する　#芙蓉録

1945年8月30日17:30 ホテル・ニューグランドに宿泊する連合国最高司令部の幹部らに夕食が振る舞われる。「毒が仕込まれているかもしれません」と警戒するホイットニー准将に、マッカーサー元帥は「誰も永久には生きられないよ」と答えて夕食を食べる　#芙蓉録

1945年8月30日16:25（VLAT 8月30日17:25） ソ連太平洋艦隊参謀部は北太平洋艦隊に対し国後島の占領を早期に行うよう命令する　#芙蓉録

1945年8月30日14:05 連合国最高司令官のダグラス・マッカーサー元帥を乗せたC-54輸送機「バターン」号が厚木飛行場に着陸する　#芙蓉録